中村倫也に翻弄される…『恋あた』で威力抜群の“罪な”曖昧さ

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曖昧さは罪。でも曖昧だから面白い。

火曜ドラマ『恋あたためますか">この恋あたためますか』(TBS、通称:恋あた)の四角関係が、どんどんこじれていく。主人公の21歳・井上樹木(森七菜)と、コンビニチェーンの社長・浅羽拓実(中村倫也)がスイーツ開発を手掛ける中で次第に惹かれ合うという年の差ラブストーリー…のはずだが、2人の恋があたたまるどころか、別の恋がどんどんあたたまっている模様。樹木の相棒的存在でパティシエの新谷誠(仲野太賀)、スイーツ課所属で浅羽の元恋人・北川里保(石橋静河)という二人を加えた四角関係は、先が読めず視聴者から「ややこしくなってきた」「どうなっていくんだ?」という声も。そんななか、今のところ最も感情が読みづらいのが、中村倫也演じる浅羽社長。本作は原作のないオリジナル作品だが、今後この読みづらさが、ストーリー展開の肝になる気がしてならない。

先週の第4話で視聴者を驚かせたのは、“まこっちゃん”こと新谷誠(仲野太賀)だった。

新谷はいつも不憫で良い人キャラ。いいところはいつも目の前で浅羽に持っていかれてしまう。そんな新谷が、本気モードで樹木に突然のキス。しかも「おやすみ」とだけ言って去るという「え…? by樹木」な展開。視聴者からは「かっこよすぎ」「当て馬だけど実ってほしい」という新谷推しの声も多数聞かれた。第5話には「好きだよ、樹木ちゃんのこと」というセリフもあり、この恋の矢印は太い。

樹木(森七菜)は自分のことを「必要」だと言ってくれた浅羽に恋心を抱くも、里保が元カノと知り、「私なんかが社長と釣り合うわけない」「関係が崩れるくらいなら、今のままの方がいい」と恋を諦める決意をする。

スマホに保存していた浅羽との写真を消去して号泣する姿には、「こんなに好きになってたんだ」「応援したくなってきた」と反響が。樹木の想いの強さが感じられる場面であるが、浅羽との距離は遠ざかっているように思われる。

第3話で浅羽にハグされたことで里保(石橋静河)の気持ちにも変化があったようだ。

それまでは「もう何も感じない」と言っていたが、第4話では「はじめの一歩だけ、まず歩み寄ってみようって」と、浅羽へ気持ちを向け始めたことを新谷に明かしている。浅羽の手を握ろうと、自分の荷物を逆の手に持ち替えたものの、タイミングを逸するというシーンも描かれた。

問題は浅羽(中村倫也)。新谷から「(レストランの予約)譲ってやるから二人で行ってこい!いつまでも振り回してないで、ちゃんと気持ち伝えろ」と言われ、誘ったのは里保ではなく樹木。「君ならいい勉強になると思って」「お祝いだ、シュークリームがヒットした。今までさんざん君のこと振り回してきたからな」と樹木を喜ばせる。天然なのか、策士なのか。はしゃぐ樹木に「静かに」とやさしく注意しながら、ふとキラースマイルを見せる社長。この顔は里保には見せない顔だ。「いいな、もの作りは」と、社長としての愚痴ももらす。「ダメな自分がずっと空回りしてる感じ」と悩みを打ち明ける樹木に向ける「ん~?」といういぶかしげな表情も里保に対するものと違う。

一方、里保が樹木の才能を羨み「素直に意見きけなかった。ダメなヤツだよね」と漏らすと、浅羽は「良いはそこで終わりだけど、ダメにはまだ先がある。まだまだ伸びるってことだ。」とさらっと名言で元気づける。リンゴ農園では、里保に林檎を穫ってあげて「かじって」とドSパワーワード炸裂。余裕がありそうに見えるが、食事に行くのが里保と二人きりとなり「じゃあぃ…いくか」と少し動揺した様子を見せたり、樹木に「(里保と)お似合いだね」と言われ、「え?…」と急に声色が変わったり。「どうだかな」と返すまでには、いくつもの感情が通り過ぎたように見えた。



そんな浅羽が第5話予告では、笑顔で里保を抱きしめるシーンや仲睦まじく団子を食べる姿も映されている。「ききちゃんを好きになる未来が今のとこ全く見えない」と視聴者から心配の声も上がっているが…。

どっちつかずの状態で、すでに視聴者をキュンキュンさせている中村倫也だが、2020年4月期に放送された『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系)でも中村は二人の女性(二つの世界)の間の境界線で揺らぐ感情を見事に演じた。ちょっとしたニュアンスや表情の違いが物語に意味や深みを与えたものだが、今回も先の読めない展開だからこそ余計に、台詞の端々に含まれる変化を追いかけたくなる。この一瞬の表情にはどんな意味があるのかと知りたくなる。樹木と里保、両方の矢印を自分に向けさせてしまう浅羽の曖昧さは(そのドキドキで視聴者を悶絶させる中村倫也も?)“罪”な部分があると思うが、曖昧であるからこそ、登場人物たちのちょっとした距離の違いや関係性がうねりをつくる。視聴者も振り回され、応援したい人物の比重が少し変わったりもする。今は曖昧に見えている部分も、何かの拍子に一つの線でつながるのかもしれない。演技力のあるキャストが揃うゆえにそんな期待をしてしまうのだ。

第5話で、新谷(仲野太賀)からの突然のキスに戸惑う樹木(森七菜)は、里保(石橋静河)が浅羽(中村倫也)と復縁を望んでいることを知り、さらに複雑な気持ちになってしまう。そんななか、ココエブリィに経済誌とテレビから密着取材が申し込まれ、新しいスイーツ商品の展開を作った社長の浅羽とともに、取材対象者に選ばれたのは樹木。社長と一緒に取材を受けることになり、慌てふためく。

一方、樹木への恋心を自覚した新谷は、樹木をデートに誘う。そして同じ頃、里保も浅羽の携帯にメッセージを送り……。

第4話には新たな謎の女性・清水香織(笹本玲奈)が登場した。

公式サイトの相関図では「樹木と浅羽、さらにはココエブリィの今後の鍵を握る人物」と説明されているが、“社長”浅羽の思惑とどう絡んでいくのか。さらに予告にもある「すべてが壊れてゆく」とは…!?浅羽の気持ちや思惑とともに、物語が大きく動きそうな予感のある『恋あた』第5話に注目しよう。

■火曜ドラマ『この恋あたためますか』
毎週火曜よる10:00~10:57
(C)TBS

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