“脱皮したI Don't Like Mondays.を”自粛期間で生まれた彼らの「裏切り」

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多くの芸能人がその音楽性に取りつかれ、ファンを公言することから、「今、芸能人の間で人気のあるバンド」として知られるI Don't Like Mondays.IDLMs.)。そんなIDLMs.が現在打ち出している、5ヶ月連続新曲リリースの第2弾『MR.CLEVER』の配信を開始した。斬新かつキャッチーで新たな試みの感じられるこの『MR.CLEVER』制作舞台裏に迫るべく、I Don't Like Mondays.を直撃。



――まずは9月23日に『MR.CLEVER』配信リリース開始おめでとうございます。

IDLMs.:ありがとうございます。




――『MR.CLEVER』は5か月連続デジタルSG配信の2作目となりますが、かなり新境地の楽曲が生まれましたね。今回、素晴らしくキックもパワフルでミックスダウンの具合もかなりクラブサウンドやEDMに寄せてこられたのかなという印象を受けますが、制作やレコーディングはどのように進められたのでしょうか。

YU:この『MR.CLEVER』は3月頃制作がスタートして、「2020年のI Don't Like Mondays.を象徴できるような楽曲を1曲作ろう」と試行錯誤して作った楽曲です。制作段階では、トラックだけでも10~20くらいのパターンを作りましたし、メロディーも様々なパターンを用意しました。その中から選りすぐりのものが、今のトラックとメロディーです。

――今回はラップという新たな試みもありますがどのような経緯で?

YU:Bメロのセクションでラップをする部分があったりしますが、これも初めのトラック制作では無かったアイデアです。このまま“ツルっと”サビまで行っちゃっても、なんか僕らの性格っぽくないなと(笑)。こういうところで「裏切っていく」のが僕らっぽいよねという、「裏切りセクション」です。

――プロデューサーにSTYさんを迎えるという構想はどの段階から生まれたものなのでしょうか。

YU:ある程度まで楽曲制作が進んだ段階で、「このまま行っても、僕らの想像と変わらない」「もう一変化欲しい」「もっと行きたいね!」という思いが強くなり、改めてプロデューサーさんを迎え、「新たな化学反応が見たい」、「僕らだけじゃ見られない景色を見たい」という好奇心を満たすためにも、STYさんが相応しいんじゃないかとメンバーと話し合いオファーさせて頂きました。

――数ある音楽プロデューサーの中からSTYさんにお願いすることになった経緯も教えてください。

SHUKI:僕らのやろうとしていることも、超メジャーシーンにあるものをそのままというものではなく、そこに無いものを、新しいものを生み出していきたいという強い思いがあり、それでも「メジャーシーンに通用するものを」という考えがあったので、過去に同じようなビジョンでヒットを飛ばしている方という方向性で検討し、真っ先にSTYさんの名前があがりました。STYさんが個人でやられている楽曲制作の方向性も、僕らと親和性が高いなと感じていたので、単純に「趣味趣向が近そうだな」という部分もありました。以前に僕らのライブを個人的に見に来てくださっていたということもあり、オファーを引き受けてもらえるのではという思いもありました(笑)。

CHOJI:STYさんとの楽曲はコラボや競作というイメージより、「フュージョン」(基調の違う音楽の組み合わせ)に近かったですね。

――みなさんは「I Don't Like Mondays.」として集まられた経緯も面白く、音楽に対するバックボーンも個性豊かです。そのため制作方法として落ち着いたのが「方向性をMTGで決めてから挑む」というものだそうですが、今回も方向性MTGからの制作だったのでしょうか。

YU:そうですね。『MR.CLEVER』は今までの僕らのやり方で制作しています。具体的には、「僕らっぽいものを突き詰める」というものと、「僕らの人間性やキャラクター性をサウンドに落とし込むにはどうしたらいいんだろう」という点にかなり悩み、話し合いました。あとは軸として「ダンサブルなサウンド」、これは絶対入れようと。かといって、僕らも既に30代でバカ騒ぎする年代じゃないなと(笑)。単純な「盛り上がる」ではなく、「何度も聞きたくなる」という大人も楽しめる方向性を意識しました。

――お言葉にあった「今までの僕らのやり方」と、新たな試みが共存しているようにも感じますが。

YU:そうですね。今までの僕らのサウンドでの「サビづくり」と言えば、「キャッチーさ」や「突き抜け感」を意識していたんですが、今回に関しては「それをやりすぎない」という風に気を付けています。それでもキャッチーさを残しつつ、僕らの持ち味を残しつつ、「新たな挑戦を盛り込んでいく」というサビづくりでした。

――サウンド面の新たな挑戦もさることながら、今作では歌詞での新たな挑戦も感じ取れます。どのような思いがあったのでしょうか。

YU:世の中が自粛期間になって僕自身も、メンバーも、おそらくみなさんもそうだと思うんですが、自分と向き合う時間が増えたんじゃないかなと思います。今までだったら外に出て人に会って色んな事ができましたが、一旦それらがストップすることになってしまったので。僕はボーカルであり、歌詞を主に担当させて頂いていますが、意識が大きく変わったのが「言葉」なんです。歌詞を作るうえでも、これまでであれば、英詞にしてサウンドや響きを重視していたところを、サウンドには違和感があるけど、「メッセージが届くようなワード」を敢えて使ったり、どちらかというとMeaning、意味合いを重視した曲作りにシフトしたという大きな変化がありました。

――YUさんだけでなく、I Don't Like Mondays.自体の方向性もコロナ禍で少し変化した印象でしょうか。

YU:I Don't Like Mondays.はこれまで、「純粋に楽しむだけの音楽」をメインで作ってきた経緯もあるんですが、今立ち止まって、自分自身と向き合って、自分と対話する時間の中で、「寄り添える音楽ってなんだろう」と考えるようになりました。「言葉やメッセージがより心に届きやすい状況になっているのかな」という世の中の空気感も踏まえ、僕らとしても「脱皮したI Don't Like Mondays.を見てみたい」という思いが生まれました。

――"F U T U R E" TOURは滑り込みセーフで「コロナ禍」の影響を免れた形になりましたね。

KENJI:もうギリギリでした(笑)

一同:(笑)

KENJI:終わった後に世の中がこうなっちゃいましたけど、ツアー自体は何の規制もなく、やれることを全てやれました。自分たちの中でも次のステップにシフトしつつ体制を整えることが出来たという部分もあり、『MR.CLEVER』の制作で言えば、「リモート楽曲制作」に新たな可能性を見出しました。

――リモートでの楽曲制作に見出した可能性はどのようなものでしょうか。

KENJI:これまでのサウンドづくりだと楽器を持ち寄って顔を合わせてやらないと難しい部分もあったんですが、リモートでのメロディー制作では画面越しということもあり、「強制的に意見が出てくる」というメリットがありました。イメージの共有や、細かいアレンジを言葉だけで伝えなければならないという点には難しさもありましたが、これからの楽曲制作でも取り入れていこうと思えるほど、積極性を後押しするような可能性を感じました。

――コロナ禍では「おうち時間」も増えることになりましたが、みなさんマイブーム的なものはありましたでしょうか。

YU:自粛期間は何かに腰を据えて挑める時間でもあるなと思い、ピアノを買いました。今までも自分は歌をやっている分、ピアノが弾けたらいいなという思いもあったんですが…この歳で新しい楽器にチャレンジするというのもヘビーなことなので(笑)。今はYouTubeを活用した独学でも楽器の練習に取り組めるので、おうち時間はかなりピアノを弾いていました。暇つぶしにもなり、仕事にも繋がる!ということで(笑)。あとは普段から絵を描いていたりもするので、「造形物を作ろう」という思いから粘土に挑戦したりもしました。

KENJI:とにかく時間があったので、この際部屋の模様替えをしよう!と…自分で床を張りました。

一同:えぇ!?マジ!?

KENJI:専門用語で言うと「ノンスキッド」という滑りにくい素材があるんですけど、うちにはワンちゃんがいるので床を全部ノンスキッドフローリングに張り替えました。フローリングの板も30メートルくらい買いまして、「今日はキッチンだけ」「今日はこの部分だけ」と1週間くらいかけて張り替えました。

――これまでに経験があったわけでもなく、独学でですか!?

KENJI:これもYouTubeです(笑)。

一同:(笑)。

KENJI:今は調べると何でもやり方をわかりやすく教えてくれる人がいるので助かります。

SHUKI:自粛期間は飲食店がどこも閉まっていたので、自分で料理をするのにハマりました。

――得意料理はできましたか?

SHUKI:麻婆豆腐ですね!

YU:うまそう!一流の作りそうだよね。

一同:(笑)。

CHOJI:僕は「進撃の巨人」にハマってしまいました。食わず嫌いで今まで名前は知っていながらも見たことがなかったんですが、アニメを全話見ちゃいましたね。見てみると、「進撃の巨人」の世界観と、今自分たちが生きてる人間社会には通ずるものがあるなと感じました。社会の縮図のような。

KENJI:「進撃の巨人」はホント面白い!

YU:俺も大好きです。

SHUKI:俺も!

一同:(笑)。

――少しイレギュラーな質問になりますが、『MR.CLEVER』では、「SNSほどほどに」という歌詞が印象的です。みなさんのSNSは「短文でポーン!」と男らしい使い方ですね!

一同:(笑)。

KENJI:長文書かない!

YU:確かに!

――SNSへの思いや、SNSで印象的な出来事などいかがでしょう。

YU:それこそ自粛期間になって、「SNSあって良かったな~!」と思いましたね。ライブが出来なくなって、ファンの方とも顔を合わせる機会が減ってしまった中で、繋がれるじゃないですか。僕も「インスタライブ」を何回かやらせて頂いたりしました。それこそ今までの距離感より、自粛期間の方がファンの方々との距離感が近かったかもしれない(笑)。

――どのような触れ合いがありましたか?

YU:普段聞けないような対話をしたのが思い出深いですね。「この人苦手だわ~ってなっちゃう人の特徴」みたいなテーマに流れていったことがあって、思いもよらない方向からいろんな意見が飛び出してきて、「そこ気になる!?」みたいな感じでかなり盛り上がりました。こんなテーマを大勢の人とディスカッションする機会って、普通に生きてたらまず無いじゃないですか(笑)。

一同:(笑)。

CHOJI:僕はニュースなんかもTwitterで調べたりすることが増えました。インスタでは、ギタリストの動画がすぐに見れたりするので「便利な時代になったな~!」と思いました。その反面「SNSがなかったときの方が楽なことも多いのかな」という思いも抱きますね。

YU:確かにその両面ある。昔だったらゲットできなかったライブ映像がSNSで手軽に見れたりすることにも驚かされますね。

SHUKI:他のアーティストさんを見ていてもそうですが、手軽に交流が取れるインスタライブを活用する人は多かったですよね。そんな中で僕らにしかできない特別なことってないかな?と考えていくうえで、「日本のアーティストさんのカバー」をやらせて頂いたんですよ。ちょっと前のSNSではこのスピード感で新しいことを出来なかったので、やっぱりSNSがあって良かったなと思いました。

KENJI:コロナの時期になって、アーティストさんたちが自分たちの楽曲制作風景や、曲作りの裏側を普通にインスタにあげているのを目にしたりします。このレスポンスの早さや、普段やらないことをやってしまおうという決断は凄いと思います。うちは基本的に4人で楽曲制作をしていますが、自粛期間に入って「そういえば1から10まで自分で作ることを最近してなかったな」と思うようになり、この期間に楽曲制作に取り組むこともできました。その際にもSNSは凄く参考になりましたね。そういう意味では「凄くいい時代になったな」と思います。

――それでは最後の質問になりますが、絶賛配信中『MR.CLEVER』のアピールをお願いいたします。

YU:社会で生きていくうえでの人間関係、しがらみ、ストレス、言いたいことも言えずにやり過ごさなければいけないタイミングがあったり。どんな人にでもあると思うんですが、「そういった思いを抱えているのはアナタだけじゃないよ」、本音を言い続けていきたいと思っている僕らですら、周りに合わせたりすることもあるので。そうやって悩んだりしたときに、「I Don't Like Mondays.のアイツらも悩んでるんだ。そんな風に思ってるんだ」と少しでも救いになったら嬉しいです。仕事に行く前、少しテンションを上げたい時なんかに聞いて、挑んで頂ければいいなと思っています!

――本日はお忙しい中本当にありがとうございました。

IDLMs.:ありがとうございました。

文:来須米国

写真:稲澤朝博

当記事はdwango.jp newsの提供記事です。

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