吉川ひなの「ずっと隠してた秘密」を告白するも話題性ゼロ! ジェットコースター・メンタルのほうが大事件なポエム集

messy

吉川ひなのInstagramより

 2011年に再婚しその翌年に女児を出産、以降、ハワイを生活の拠点にしているタレントの吉川ひなの(35)による初のフォトエッセイ本『ずっと途中』(主婦と生活社)が2月13日に発売された。

 同月22日に行われた発売記念イベントでは「デビュー当時に言うなと言われたことを、アイドル気取りのまま今まで頑なに守って来た」と事務所の意向でプライベートをベールに包んできたことを話し、「社長に『今まで言わないようにしてきたことを本で言いたい』とメールしたら『とっくに言っていると思っていた』と言われて、誤差がありました」と笑ったひなの。どうやら、なんらかの「秘密」が本書で明らかにされているらしい。

 “私、すっごく大人になりました”と帯にあるうえ、これまで明かされなかった“言うなと言われたこと”がオープンになっているとあれば、まあ、読みたい。2013年10月には、“夫婦があらためて愛を誓い合うセレモニー”とされるバウ・リニューアル婚をハワイで執り行うマイウェイぶりを見せつけ、過去にはIZAMとの不思議結婚会見でお茶の間を不穏な空気に包み込んだひなのの成長と秘密が詰まっているはずだ。というわけで絶対アツい『ずっと途中』を早速チェックしてみた。

結論:ポエム本だった

 帯にはさらに「恥ずかしくてもかっこ悪くても わかってもらいたいことをプライド捨てて伝えるのはとても大事」などとある。どんな恥ずかしくてかっこ悪いことが書かれているのか、期待で胸が膨らみまくる。だがページを繰っても繰っても、さらに繰っても……どこが「大人になりました」だ! というツッコミばかりが浮かぶ恐ろしい本であった。

 文章の少なさ(全部iPhoneで入力したらしい)にもびっくりするが、書かれている内容はエッセイというよりポエムに近い。見開きのハワイの写真(「大丈夫 きょうは 大丈夫」「明日はもっと素晴らしい」など、ひなののポエムが写真の上に乗っている)がエッセイの合間合間に挟み込まれている作りになっているが、各テーマごとのエッセイも、文字数がものすごく少なく、一冊まるまる10分で読み終わってしまう。そして、別に恥ずかしいことやかっこ悪いことは書かれていなかった。

「すっごい幸せな日と すごいつらい日との 繰り返し 普通に 楽しく 過ごせたら すっごい幸せ って思うの」
「本当は96歳くらいまで生きたいけど、でも彼が先にいなくなるのはイヤだから、どうしよう」
「『そうだったんだね』『これはこうだったんだね』と言ってほしいだけなのに」

 終始、このような調子である。35歳、“すっごく大人になりました”と煽っておきながらである……。昔はどんだけだったんだ? 帯や広告展開に一杯食わされてしまった。「イヤだから、どうしよう」って知らないよ! あとがきを読むと「大人になったというのは、私、成長したぜということではなくて、大人になることが怖くなくなった、ということ」とある。もう~!

ハーフだと思ってました

 発売記念イベントで触れた「言うなと言われたこと」これは書籍後半にあるタイトル「私のおじいちゃん」で間違いないだろう。そこには彼女の祖父が“フレンチとネイティブアメリカンのハーフ”であること、それを事務所から「言っちゃダメだよ」と口止めされてきたことが書かれてあった。「今やっと言うことができて、本当の自分を取り戻せたような気持ち」と心も晴れたようである。

 13歳でデビューして20年以上が経ってのカミングアウトであるから、言いたい事を長期間黙っていることのフラストレーションは相当なものだっただろう。しかし、いつかのバウ・リニューアル婚がさして話題にならなかったように、この件も特に話題にはなっていないようだ。いや、だって。日本人離れした骨格のスタイルといい、顔立ちといい。てっきりハーフかクォーターだと思ってましたよ。

 それに今やハーフタレント百花繚乱、クォーターのタレントも多い中、このカミングアウトであるから、驚きを持って迎えられることもないだろう。ネットニュースにもなっておらず、本人の気合いに反した世間の反応の薄さが少し気の毒にはなる。

 それよりも幼い頃から芸能界入りしたゆえの(と本人は書いてもいるが)人間関係構築の不器用さや、メンタルの浮き沈みの激しさの方が気になって仕方なかった。

 「ダサいから内緒にしてたんだけど、私は人間関係の作り方が下手です」から始まるページでは「みんなが日常的にしている『リスケして!』とか、『今日はごめん、行けなくなっちゃった!』なんてことが大事件に感じるの」「いつかの彼とのグアム旅行で、彼に頼んでいたチケットの手配が遅れて、昼出発の予定だったのに夜の便しか撮れなかったと彼から電話を受けた事があった。『だったらもう行かない!』私は友達と食事していたんだけど急に涙が溢れ出した」など、予定が狂うことに大きな動揺を覚える性分が綴られている。ほかにもとにかく、ひなのは感情の起伏が激しい。わりとよく、泣き叫んでいる。

「アクシデントに出会ったらショックをアピールして泣き叫んでいいんだと思っていた」
「30歳の誕生日に旅行先で、彼がムービーを撮りながら12時ジャストに『30歳おめでとう~!』と言った。その瞬間の私といえば、絶望的な顔をして泣き始めた。30歳になってしまったことが、悲しくて仕方なかった」
「感情が揺さぶられるのが嫌で、(映画を)観るまでには結構勇気がいる」

 出産後に顔が痩せてしまったあと「劣化したとか書かれているのをひょんなことから見てしまった時はとても動揺した」とも。きっと、まとめサイトとかも見ているのだろうなあ。それにしても、やっぱり、大人になったと豪語するわりにはメンタルがかなり幼い。「みんなが仲良くしていると一人だけはみ出してる気がして寂しいし、でもそこに呼ばれると行きたくないし、どうしたいんだかよくわからない」なんて、35歳のいまそれ悩むか!? 「私ってほんと、上手にできることが少なくて」「20代、何も上手くできなかった」など、不器用アピールもすごいが、何を上手くやろうとしていたのかは記載がない。人付き合いが苦手ですって話? キライな人と仕事すると態度悪くなっちゃいますごめんね、って話? 漠然と日々の自分に不安を感じていたかのような記載も多い。

 我が強そうだが意外と主体性がなく、他人の評価を気にしてしまい、感情に流されやすく不安を感じやすい……そんなひなのの素顔がこの本からはよく伝わってきた。ハワイで生活することを決めたのは、繊細な人柄だからこそ他人の声の届きにくい場所に移りたい、という自己防衛本能からだったのかもしれない。

ブログウォッチャー京子/ 1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

当記事はmessyの提供記事です。

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ