大阪杯の狙い目は? 宝塚記念と同じ阪神内回りコースでも異なる馬券戦略

日刊SPA!

◆今週は春古馬三冠の初戦「大阪杯」

高松宮記念が終わると、春のGⅠシーズンが本格化。今週は大阪杯が行われます。

大阪杯は春古馬三冠レースと位置付けられており、阪神競馬場内回り2000mで行われる大阪杯、京都競馬場外回り3200mで行われる天皇賞(春)、そして阪神競馬場内回り2200mで行われる宝塚記念の3つのレースで構成されています。

春古馬三冠のうち、大阪杯と宝塚記念はどちらも阪神競馬場の内回り。そのため、同じようなレースになりやすいと思われがちですが、実は大阪杯がG1に昇格した過去6年間で、勝ち馬は1頭も宝塚記念を勝利していません。最高着順も2021年レイパパレの3着で、連対すらできていないのです。

今回の記事では、なぜ大阪杯と宝塚記念で好走する馬が変わるのかについて解説していきます。そして、今週行われる大阪杯の注目馬についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください!

◆1ハロンの延長で最初のコーナーまでの距離が変わる

阪神競馬場の2000mと2200m。違いはたったの1ハロンだけですが、この差が非常に大きいのが競馬の面白いところ。まるで別のレースになるのです。

では、具体的に何が変わるのか? それは、スタートから最初のコーナーまでの距離になります。

2000mの場合、スタートから1コーナーまでの距離は325mとなりますが、2200mでは1ハロンにあたる200m距離が延びて525mとなります。

競馬では……というより人間に置き換えて考えても同じですが、コーナーでは遠心力がかかり、スピードが落ちるため、ペースが緩むことになります。そのため最初のコーナーまでの距離が短いとペースは緩みやすく、距離が長いとペースが速くなる傾向にあります。特に阪神競馬場は直線区間が下り坂と上り坂を含んでおり、2200mでは下り坂スタートとなるためよりペースが速くなるのです。

◆上がり1位馬の成績に、コースの特徴が如実に現れている

実際に、過去6年の大阪杯と宝塚記念の上がり1位馬の成績は下記の通り。

大阪杯  勝率11.0% 連対率33.0% 複勝率44.0%

宝塚記念 勝率57.1% 連対率100% 複勝率100%

1コーナーまでの距離が短く、スローペースになりやすい大阪杯は、上がり1位を記録した馬が差し届いておらず、逆に1コーナーまでの距離が長くハイペースになりやすい宝塚記念は、上がり1位を記録した馬が連対率100%と驚異的な記録を残しています。

記憶に新しいところでは、2017年のキタサンブラックがまさにこの2つのレースの違いを表していると思います。大阪杯では先行策から見事押し切りを決めたキタサンブラックでしたが、宝塚記念ではハイペースに巻き込まれる形で1.4倍の断然人気を背負いながら9着に敗れています。

◆適性を踏まえて、大阪杯で注目すべき2頭

つまり、大阪杯ではスローペースを味方に粘り込める先行馬が狙いとなります。そこで、筆者のおススメの2頭を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

注目馬① ジャックドール

昨年の大阪杯は5着に敗れてしまいましたが、これはアフリカンゴールドが出走し、前半3ハロンが34.6秒と大阪杯史上最も速いラップが刻まれたイレギュラーな展開でした。むしろこのペースでも5着に粘っている点は評価ができます。

札幌記念ではパンサラッサ、ウインマリリンを降しており、天皇賞(秋)でもイクイノックスと0.3秒差の4着。GⅠでも通用する実力を証明しているだけに、今年はリベンジが期待できます。

注目馬② ヴェルトライゼンデ

以前は後方からの競馬も多かったですが、近走は先行できるようになったヴェルトライゼンデも注目の存在と言えるでしょう。上がり4ハロン45.7秒という非常に速いラップが刻まれた鳴尾記念では後の有馬記念3着馬ジェラルディーナを降しており、自身もジャパンカップ3着とGⅠ級の実力を示しています。今回は先行意識の強い川田騎手が騎乗するのも心強く、GⅠ初制覇に期待が高まります。

今週は2場開催でゆったりと競馬が楽しめる週。ぜひ本記事を参考に大阪杯を楽しんでいただければ嬉しいです。

文/安井涼太

【安井涼太】

各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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