抱っこをねだる息子を無視する夫…。注意したら“ナゾの主張”をしてきた話

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「結婚前、夫は『子どもが好きだから、いつか我が子ができるのが楽しみ』と言っていました。あの言葉は、なんだったのかと問い詰めてやりたいです」

夫にそんな憤りを向けるのは、鈴木久美子さん(仮名・38歳)。久美子さんは我が子をまったくかわいがらない夫の態度に日々、ストレスを募らせています。

◆飲み会をきっかけに会社のエースと急接近

夫・俊哉さん(仮名)は、元同僚。2歳上の俊哉さんは、社内の営業部でエースとしてもてはやされていました。

内気な久美子さんは俊哉さんを素敵だとは思うも、アタックをする勇気は出ず。接点のない日を過ごしていました。ところが、同僚にしつこく誘われて、なかば強制的に参加することになった飲み会で、俊哉さんと急接近したといいます。

「あまり輪の中に入れず、ポツンとしていた私を気にかけてくれ、帰りは家の近くまで送ってくれました」

帰り道、俊哉さんは「俺も実は大人数での飲み会、あまり好きじゃないし、目立つことも苦手なんだ」と意外な一面を告白。それを機に2人の仲は縮まっていき、やがて交際をスタートさせます。

◆周囲のやっかみを受けながらも見事ゴールイン

「社内の女子から、よく陰口を言われました。『あんたみたいな地味女、しょせん遊びだから』と笑われることもありましたね」

やっかみに耐えきれなくなった久美子さんは、俊哉さんに別れ話をします。すると、久美子さんへの嫌がらせは俊哉さんの耳にも入っていたようで、「俺と付き合っていることでツラい思いをさせてごめん。でも、別れたくない。仕事を辞めたいなら結婚しよう。俺が養うから」と言ってくれました。

その後、結婚話はとんとん拍子に進み、久美子さんは会社を辞め、パートタイマーとして働くように。子どもが産まれる前、2人は自他ともに認める仲良し夫婦でした。

◆「子ども好き」を公言していたのに育児に協力してくれず…

結婚から2年ほど経った頃、久美子さんの妊娠が発覚。妊婦の久美子さんに対して、俊哉さんは子ども好きをアピールし、「我が子が産まれるのが楽しみ」とわくわくしながら話していました。

「だから、何も心配していませんでした。優しい人だから、出産後にはきっといいパパになってくれるだろうと信じていたんです」

ところが、いざ子どもが産まれてみると、俊哉さんはまったく育児に関わろうとしません。最初の頃、久美子さんは関わり方が分からないのかもしれないと思い、沐浴の仕方やミルク後のゲップのさせ方などを教えようとしました。

しかし、その度に俊哉さんは「俺がやるよりも、分かっている久美ちゃんがやるほうが早い」と言い、育児に参加しようとしなかったそう。

◆育児を頼むと「休みの日くらい好きに過ごさせろ」と激怒

ワンオペ育児を続ける中で、夫婦の間には溝が生まれていき、息子と一切遊ばず、怒ることしかしない俊哉さんに、久美子さんは嫌悪感を抱くようになりました。

「休日に子どもを連れて公園へ……なんて、夢のまた夢。夫は自分の部屋にこもり、ゲーム三昧。ちょっとは息子と遊んであげてよと言うと、『休みの日くらい好きに過ごさせろ』と不機嫌になるんです」

それでも、俊哉さんは我が子と食事を囲んだり、一緒に寝たりと必要最低限のスキンシップはとっていたため、久美子さんは夫への期待を捨てて育児をすればいいと思うようになりました。

◆抱っこをねだる息子を無視する夫に激怒

しかし、ある日、我が子の「抱っこして」というかわいいおねだりに応えない夫の姿を見て、離婚が頭によぎるようになります。

「両手を広げて抱っこをねだる息子に『できない。したくない』と言って、部屋へこもってしまったんです。だから、息子は大泣き。さすがに、そんな態度はないでしょ?と言いに行きました」

すると、俊哉さんは「抱っこなんて、男のすることじゃない。男同士でハグなんて気持ち悪いだけだろう」と謎の主張。その後も、我が子とは一切スキンシップを取らない生活を続けています。

「最近、息子は『遊んでくれないからパパは嫌い』と言うようになりました。それが面白くないようで、余計に息子に対する態度が悪化しています。暴力や暴言などはありませんが、口調がきついです」

会社のエースで優しかった俊哉さんとの結婚生活の先に待ち受けていた、まさかの現実。久美子さんは今後、どんな人生を選択をし、我が子の心を守っていくのでしょうか。

<取材・文/古川諭香>

【古川諭香】

愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291

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