
『チェンソーマン』13巻(藤本タツキ/集英社)
『チェンソーマン』第1部を読んだ読者なら、誰もが気になっているであろう“ナユタ”の存在。これまで第2部では一切出番がなかったのだが、2月1日に配信された第119話『泥棒』で、とうとう物語に本格参戦を果たした。
※『チェンソーマン』最新話の内容に触れています
女にモテないことでお馴染みのデンジだったが、最新話では“お家デート”というラブコメ展開に発展。映画を見るという名目で、デンジが暮らすアパートの一室に、三鷹アサが訪れるのだった。
どうやらそこには“破ったら死ぬ”という謎のルールが存在するようで、デンジはアサにルールの内容を伝えていく。その中には、「同居人の前でイチャイチャしない」というものが含まれており、アサを呆れさせる。
ところが突然「戦争の悪魔」であるヨルがアサの人格を奪い、デンジにイチャイチャを迫る展開に。そして最悪のタイミングで、問題の同居人・ナユタが帰ってきてしまう──。
ナユタといえば、第1部のラストで登場した“マキマの生まれ変わり”のような存在。当時は幼い姿をしていたが、今回の再登場シーンではやや成長を遂げており、「支配の悪魔」の力も使いこなせるようになっているようだ。
ナユタがついにストーリーに本格参戦しそうな気配に、読者たちも盛り上がっている。
ポチタの願いを叶えたデンジ
さらにファンを喜ばせているのが、デンジの家の内装。よく見ると、2人で多肉植物を育てていたり、ボードゲームを遊んだ痕跡があったりと、楽しく暮らしている様子が見て取れる。
振り返れば、第1部の終盤では、「支配の悪魔」が“家族”に対して憧れを抱いていたことが明かされていた。
デンジがそんな夢を叶えてあげているような光景に、SNS上では《デンジが家族やってる…》《ナユタはきっとデンジとの生活が楽しくてたまらないんだろうな》《実質マキマさんがデンジくんの家族になってるの泣ける》《なんかもういろいろ感慨深すぎて涙止まらないな》と感動する声が上がっている。
なお、「支配の悪魔」に家族を作ってあげるという願いは、ポチタの願いでもあった。つまりデンジがナユタを受け入れたことで、両者の絆があらためて示されたとも言えるだろう。
ただ一方で、ナユタの重すぎる愛情に心配の声も…。デンジとヨルのイチャイチャを見た瞬間、ナユタは「泥棒」と言い放っている。
また、2人で育てている多肉植物はナユタの鉢だけ枯れていた。この多肉植物はおそらくアロエだと思われるが、アロエは乾燥に強く、水が不足しても簡単には枯れない。逆に水をあげすぎると根腐れを起こし、枯れてしまうのだ。
何気なく書かれた一コマだったが、読者の間では《ほっといても育つアロエを枯らすとか…》《毎日毎日大量に水をあげちゃって根腐れ起きちゃって枯らしてるやつだこれ》《愛情沢山注いで逆に枯れちゃったんですね》といった声が飛び交っている。
そんな幸せそうな家庭に乱入し、ナユタの怒りを買ってしまったアサとヨル。ここからどんな波乱が待ち受けているのだろうか。
文=野木
写真=まいじつエンタ