初めて会ったときは「あ~、あの顔のいいこうのいけさん!」っていう感じでした(れお)
──ではまず、3月7日(火)に行なわれる『ENDSCAPE vol.19』でこの3組が共演することになったきっかけを教えていただけますか?
紫月:昨年11月3日に横浜のmint hallとNaked Loftで『LOFT SSW CIRCUIT』という弾き語りのサーキットイベントに出演させていただいて、その日はるかさんも出演されていたんです。その日の打ち上げで、私とはるかさんとヨコミゾさんで一緒に飲んでいた流れです(笑)。れおさんはいなかったので、「やりますよ~」って電話かけました(笑)。
れお:夜遅くにガチャガチャした電話がかかってきました(笑)。

▲Lym
──あれはもう酒の場のノリと勢いでしたね(笑)。でもそんなノリが今回実際形となって、本当に嬉しいです。この3組はそれぞれ世代も同世代というわけでなく、元から付き合いがあったっていうことをあの打ち上げで知って驚いたのですが、それぞれバンドとしてでも個々としてでも付き合いはどのくらいになるのですか?
はるか:あるゆえとは2022年の年末に一応イベントで一緒にはなったんですけど、ガッツリ対バンっていう対バンは実はやったことないんですよね。あと、Lymも何気に対バンしたことはないんですよ。でも僕自身、もともとギターロックバンドの新しい世代というのを調べることが好きで、その中でLymやあるゆえは顔合わせる前からバンドの存在や音楽は知っていて、素敵なバンドだな~って思っていたんです。実際2人と初めて会ったのはどこかの打ち上げとか飲み会だったかな?
れお:はるかさんと初めて会ったのは下北沢近松の打ち上げのときに会いましたね(笑)。
紫月:私もはるかさんとは近松の打ち上げで会いました(笑)。

──近松を中心に出会っているんですね(笑)。
はるか:あとあるゆえに関しては僕、“ヨイズ”と仲良くてヨイズのVo/Gtの佐藤リョウスケが繋いでくれたというのもあります。
紫月:そうですね! あるゆえが近松に出演していた日にお2人が他のイベント出演されていたときに、近松の打ち上げに合流してくれたんです。その日にはるかさんと初めてお話ししました。
はるか:れおくんはもともとSNSとかで僕がフォローしていたんですよ、ちょっとツバつけていたので、「ここらへんでちょっとやるか~」って思って(笑)。
一同:あはははは!
れお:でも僕もバンド始める前からWALTZMOREは知ってて好きで聴いていたので、初めて会ったときは「あ~、あの顔のいいこうのいけさん!」っていう感じでした(笑)。
紫月ちゃんはピンボーカルとしての精度がとにかく高い(はるか)
──それぞれ出会いはバンド始まりっていうよりも、個々で繋がっていった流れなんですね。実際出会う前と出会ってからの印象って変化はありましたか?
れお:まずはるかさんは僕の中でずっと“画面の中の人”だったので、なんとなく「プライド高い方なのかな~!?」って思っていたんですけど、実際会ってみたらめちゃくちゃ柔らかい人で安心しました(笑)。逆にあるゆえはもともと個人で知っていてとかではなくて、出会いはバンドから始まったんですよ。あるゆえはバンドの結成時期としてはほぼ同世代の括りになるので。最初ステージで紫月ちゃん見たときは「なんて逞しい女性ボーカルなんだろう」って思ったんですけど、降りたらふにゃふにゃでした(笑)。
紫月:れおくんは下駄ですね! 初めて会ったときから下駄履いていたので、「寒そうだな」って思っていました(笑)。はるかさんは“THEボーカル”っていう印象だったので少し話しにくいかな? と思っていたのですが、実際はすごく優しくて柔らかい方でした。
はるか:紫月ちゃんは“ヨイズ”繋がりもあってもともとあるゆえのことは知っていて、ヨイズから聞くあるゆえの前情報から新世代の猛威をひしひしと感じて、次第にだんだん恐ろしい存在になってきて、ビクビクしてました。でも実際会ってみたら紫月ちゃん含めてみんなルックスとか美しいのに、中身はとても可愛らしくて後輩後輩っていう感じがすごく接しやすくて、こっちからするとめちゃくちゃ助かってます(笑)。れおくんはWALTZMOREのファンの方がLym好きな方が多くて、自ずとLymという名前が舞い込んできたことがきっかけで楽曲を聴くようになりました。聴き始めてみると楽曲の世界観とかから、「ボーカルの子は僕と近しい何かを持っているのかな」って感じていて。そこから実際会ってみたらめちゃくちゃいい奴で、こいついい男でモテそうだなってなりました(笑)。

──みんなそれぞれ付き合い始めてからよき方向に向かったんですね~。そんな出会って時間を重ねて、バンドなり個々なり今だからこそのお互いの好きなポイントってありますか?
紫月:Lymって恋愛曲が多いと思うんですけど、れおくんはその世界観をすごく悲しそうに歌うところがめちゃめちゃ好きです。はるかさんは知り合ってからも“THEボーカル”っていうのがWALTZMOREのステージ見るようになってからより感じるようになりました。好きとはちょっと違うかもしれないんですが、同じボーカリストとしてすごく尊敬しています。
れお:あるゆえはオン、オフがすごくしっかりしてるんですよね。ステージ立つとガラッと雰囲気変わる感じとか、紫月ちゃんの力強い声がピンボーカルというのがより身振り手振り相まってちゃんと届いてくるところは、ギターボーカルでは表現できない魅力だなと思います。逆に僕はバンド始めるときに「ピンボーカルでバラードってどうやるんだ?」って思ってギター持ちましたもん(笑)。
紫月:私は逆に一切楽器が触れないんで、だからピンボーカルっていうのもあります(笑)。でもピンボーカルに憧れがあってバンドを始めたので、そう言ってもらえて嬉しいです。

▲WALTZMORE
れお:あと、あるゆえのポエトリーがとてもいいですよね、他のバンドとは違うあるゆえならではだと思います。
紫月:ポエトリーは最初の作曲時から入れているんですが、もともと語りが入ってる音楽が好きなんです。だから最初の曲作るときに取り入れたいなっていうのをメンバーに相談したら、いいよって言ってくれたのでそこからずっと入れてますね。
れお:WALTZMOREは楽曲のクオリティがとにかくすごいです、幅広いしラップとかもするし、純粋に聴き手として楽しいですね。あとはるかさんはライブでも紫月ちゃんが言ってたみたいに“THEボーカル”がステージに立ってるんですよね、フロアの目線を集めるんですよ、こんなボーカルになりたいなって本当に思います。
はるか:紫月ちゃんはさっき自分でも言ってましたけど、ギターを持たずピンボーカルとして戦っていくことを選んで本当に正解だと思います。ピンボーカルとしての精度がとにかく高い。僕はギター持ったりピンボーカルだったりといろんな角度でやっていますけど、だからこそピンボーカルとしての存在感を紫月ちゃんはちゃんと持ってるんですよね。クールなライブをするんだけどステージに立った姿を見てるときの多幸感というか、それがあるゆえのライブに惹きつけられる理由になってると思うんです。Lymは実はまだライブハウスでライブを見たことがなくて、ライブ映像でしか見たことないんですよ。でもその映像越しでも伝わってくるれおくんの“媚びない魅力”があるんですよね。れおくんは生きていて、当たり前に呼吸をするように歌ってるんだろうなって感じてて、ステージ上の素の彼をお客さんは見に来ているんだろうなと思います。まだオフのれおくんしか会ったことないですけど、普通に話していてもなんだか不思議と惹き付けられる魅力を彼は持っていて、彼からは見習わせてもらってたりするんです。
当日は一番若手らしく全力で頑張りたい(紫月)
──揃ってもらった3組のカラーって日常との距離の置き方が若干それぞれ異なっていて、でも根本のカラーが交わる部分が多いから、そこの3組ならではの化学反応がどうなるのかとても楽しみですね。今回はFlorwers Loftの3周年のアニバーサリーイベントの冠をつけたイベントになるのですが、Lymは昨年末の『下北沢にて』でフラワーズに初出演、WALTZMOREは年一ぐらいのペースでは出演してもらってるけど頻度は多いわけではなくて、あるゆえは今回が初出演ということになります。日頃から馴染みのあるライブハウスの立ち位置とは少し異なるかもしれないけど、コロナ禍でできたFlowers Loftが今回どうにかコロナ禍を乗り越えて3周年を迎えられることになり、角度は違くとも音楽を届ける側としてコロナ禍を乗り越えてきたこの3組だからこそこの3周年アニバーサリーの一日を迎えられれば嬉しいなと思って揃っていただきました。そんな『ENDSCAPE vol.19』に向けて、ぜひ意気込みをお願いします!
紫月:あるゆえは初出演にはなるのですが、ジャンルも2組と比べるとうるさい感じにはなっちゃうかなと思うんですが(笑)、ここは逆に振り切って騒がしく、一番若手らしくやりたいなと思ってます。全力で頑張りたいと思います!
れお:僕らは初出演が先ほど言ってもらったように昨年末の『下北沢にて』にはなるんですが、そのときにまた出たいなと思っていた矢先のお誘いでとても嬉しかったですし、今まで一緒にやってきたあるゆえもいて、実は初対バンになるWALTZMOREがいて、しかも3マンということでめちゃくちゃ楽しみです、とりあえず楽しみです! 来ていただける方にも一緒に楽しんでもらえるように頑張りたいです。
はるか:Flowers Loftは個人的にはすごく好きなハコで、何よりも今回主催のエリさんがあの日打ち上げに一緒にいたことってすごく運命的だなと感じていて、もしあの場がなかったらいずれ一緒に対バンすることはあったとしてももっと先になっていた可能性もあるし、エリさん軸にこの日が動き始めたなと。僕が前々から好きだったこの2組と一緒に集まって初のスリーマンができることは、この3組をそれぞれ好きなお客さんからしても新しい出会いや発見がたくさんある日だと思うので、この日をたくさんの人に知ってもらって、来てもらって、大きな感動を持ち帰ってもらいたいなと思ってます。
れお:この3組は歌をとても大切にしているバンドだと思うので、来ていただける方にはぜひそこに触れ合ってもらえたら嬉しいし、数あるバンドの中でもボーカルが前に出てくる3組だと思うので、当日は40分ステージということで普段のライブよりもよりライブを堪能してもらえると思います。あ、まとめちゃった(笑)。
一同:あはははは!

▲あるゆえ

──本日はお忙しいところ本当にありがとうございました! 3月7日(火)Flowers Loft 3rd Anniversary『ENDSCAPE vol.19』、とても楽しみにしています!