買い物中に「子どもが突然いなくなった!」経験は6割超…迷子トラブルを未然に防ぎたい、どうすれば?

All About

「買い物中に子どもが突然いなくなったことはありますか?」という質問に、6割以上の人が「ある」と回答。公認心理師の筆者が予防策を解説します。
All Aboutは「子育て中にヒヤッとしたエピソード」についてアンケート調査を実施し、250件以上の回答が寄せられました。その中で、「買い物中に子どもが突然いなくなってヒヤッとしたことがありますか?」という質問に対して、60%以上の人があると回答。

買い物中に子どもが突然いなくなった!?


All About子育てガイドで公認心理師の筆者が、なぜこのようなトラブルが起こるのか、どのように対策をしたらいいのか解説します。

スーパーやショッピングモールは子どもにとってパラダイス

子育て中にヒヤッとすることはたくさんありますが、今回のアンケート結果を見ると、「買い物中に子どもが突然いなくなってしまった」というのは多くの家庭が経験していると分かります。

なぜ買い物中に子どもが突然いなくなりやすいのかといえば、スーパーやショッピングモールは子どものパラダイスでもあるからです。

実際、回答者からも「お菓子コーナーやおもちゃコーナーにいた」というコメントが多く寄せられたように、お店には子どもがほしくてたまらない商品が目白押しです。なかなか買ってもらえない憧れのおもちゃ、テレビCMで見かけて気になっていたスナック菓子……など、子どもの興味関心を引く魅力的なものがたくさん並んでいるのです。

子どもが好きなものに引き寄せられてしまうのは当然

もちろん店舗側も消費者に商品を買ってもらうために見せ方を工夫していますから、そこに子どもの気持ちが引き寄せられてしまうのは当然といえば当然でしょう。

だからといって、万が一のことを考えれば「じゃあしょうがない」と片づけるわけにはいきません。

こういう場面で、もし時間が許すなら、子どものお菓子見学に一緒に付き合ってあげるというのも良いと思います。でも、日々忙しくしている方が多いので、“いつも”というわけにはいかないでしょう。

対策は「家の中」から

では、どのように対策したらいいのか悩むところですが、1つ言えることは、家庭内でできていないことを外で要求するのは難しいということです。

筆者が日々の育児相談で感じているのは、家の中で親の指示が通りにくくなっている場合、外出先ではもっと届きにくくなるということ。「おててつなぐよ」「バギーに乗って」と言っても、イヤ!と反抗されてしまうわけです。

よって、少し遠回りに思えるかもしれませんが、対策は「家の中」から始めましょう。まずは基礎的な約束(特に身の危険につながること)を優先し、家の中で親の言うことを聞く経験、ちょっと我慢する経験を意識的にさせてあげるようにしてください。

できたら「褒める」もお忘れなく!


そして、約束通りにできたら褒めることで、いいサイクルを作ってほしいと思います。そうすることで、スーパーなどの外出先でも「おててつなぐよ」という約束が守れるようになっていきます。

小さい子であっても、日々の生活の中で、親の言うことを聞く経験を積むのはとても大切なので、もしも「家の中では好き放題させてあげたいな」と思っていたら、これを機に見直すことをおすすめします。

イラスト:せるこ(@seruko)

◆ 佐藤 めぐみプロフィール
0~10歳の育児に役立つ子育て心理学を発信する公認心理師。英・レスター大学大学院修士号取得。オランダ心理学会認定心理士。育児相談室「ポジカフェ」主宰 & ママ向けの学びの場「ポジ育ラボ」代表。
(文:佐藤 めぐみ(子育てガイド))

当記事はAll Aboutの提供記事です。