肥満体型の「いびき問題」に解決策はあるのか? 危険な病気が潜んでいる可能性も

日刊SPA!

―[モテるデブには理由がある]―

こんにちは、日本のデブ諸氏の笑顔製造マシンとして日夜活動している「心もカラダもビッグサイズな男たち」のためのファッション&ライフスタイル情報を配信するWebマガジン「Mr.Babe」編集長の倉科典仁です。

全国のデブ諸氏の“あるある”として「いびき問題」を抱えている方も多いと思います。夜中にパートナーや家族から「いびきがうるさいんだけど!」と何度も起こされたりしていませんか? まあ、そんなことを言われても我々からすれば無意識のうちにいびきをかいているわけなので対応に困ってしまいます。

◆眠るときは「静かなるデブ」を目指そう

しかしながら、“太っているからいびきをかく”というわけではないことを薄々ご存じの方は多いと思います。ひどいいびきは「睡眠時無呼吸症候群」など、思わぬ病気が潜んでいる可能性もあるのです。

今回は、『長生きしたけりゃデブがいい 世界的研究が証明する医学の真実』(SB新書)などの著書がある「新見正則医院」院長の新見正則氏の監修のもと、いびきの原因や病気のリスク、対策方法をご紹介します。

パートナーや家族から愛されるべく、眠るときは「静かなるデブ」を目指そうではありませんか!

◆「肥満=いびきをかきやすい」は本当なのか!?

そもそも“太っているからいびきをかく”は正しくありません。ただ、実際問題として、デブ諸氏の多くはいびきをかいてますよね。

いびきは、寝ているときに気管が詰まることによって起こる雑音です。もちろん、太っていることも少なからず関係してきますが、太っていることが全ての原因ではありません。

普通体型の方でも気管が詰まった状態であればいびきをかきます。

とはいえ、首周りがぽっちゃりしていると、そのお肉が気道を狭めてしまい、空気が通過する際に喉が振動していびきをかきやすくなります。

「ほら、やっぱりデブはいびきをかきやすいじゃないか!」

そう言われれば否定はできませんが、日本中のデブが全員いびきをかくわけではありません。体型にかかわらず、寝るときの姿勢やお酒の飲み過ぎ、疲労やストレスなどが原因になることもあるのです。

◆いびき問題に解決策はあるのか?

裏を返せば、いびきをかく原因になっている気道を確保すれば、ある程度いびきは緩和できるということ。そのためには睡眠時や睡眠前の生活習慣を変えることが大切です。

気道に負担をかけない生活を心がけることにより、自然といびきの悩みは減っていくはずなので、そのポイントをご紹介します。

それでも難しい場合は「いびき防止グッズ」などに頼ることもOKなので、自分に合った解決策を見つけましょう。

◆いびき解消法①「横向きに寝る」

いちばん簡単にいびきを緩和する方法が「横向きに寝る」。でも人によっては「上向きじゃないと眠れない」なんて方もいらっしゃると思います。市販の「抱きまくら」などを使ってみてはどうでしょうか。

自然に呼吸ができるということは、目覚めの良さにもつながってくると思います。

◆いびき解消法②「寝る前の飲酒をやめる」

いびきの原因の多くは筋肉の緩み。お酒は筋肉を緩ませ、気道をふさぎやすくしてしまうのです。そういう意味では、寝る直前までお酒を飲み続けるのはNGです。

確かに「酒は百薬の長」という言葉がありますが、飲む量には要注意。

適量を飲んで終わらせれば良いのですが、特にデブ諸氏は一度飲んでしまうと暴飲状態になってしまうケースが多かったりしますよね……。

お酒を飲みたい方は、寝る4~5時間以上前に飲むのがベストとのことです(もちろん、そこで暴飲してしまったらダメですが)。

また、空腹時にお酒を飲むとアルコールの吸収率が高くなるので、おつまみなどと一緒に適度な量を楽しんでください。ただし、甘いものだと太りやすくなるのでサラダなどがいいそうです。

とはいえ、デブ諸氏としては「お肉が食べたい!」というのが本音。そんなときは、たんぱく質を含んだ赤身のお肉にしましょう。

体内のアルコール量が減った状態で睡眠に入れば、いびきをかく可能性も低くなるそうです。いびきに悩んでいる人は、ぜひ生活習慣を変えてみてくださいね。

◆いびき解消法③「いびき防止グッズを使ってみる」

どうしてもいびきが治らないという方は「いびき防止グッズ」を活用してみましょう。

代表例としては「鼻呼吸促進テープ」や「いびき防止用マウスピース」。これは、どちらも口呼吸から発生するいびきを防ぐためのグッズです。

鼻呼吸促進テープは、唇の上下にテープを貼って使用します。寝ているときに唇がふさがっているので口を閉じても鼻呼吸で寝る習慣をつけることができるというもの。

マウスピースは上下の奥歯につけることで口が開くことを防いでくれます。どちらにしても口を開けて寝るのは口腔衛生上も良くないので、一石二鳥の効果が期待できるわけです。

◆重篤な病気が潜んでいる可能性も

無意識とはいえ、いびきで家族やパートナーに迷惑をかけてしまわぬように。夜は「静かなるデブ」を目指し、一層愛されるデブになっていただければ幸いです。

ただし、これらの対策法を試してみても一向に改善されない場合は、睡眠時無呼吸症候群が疑われます。最悪、日中に突然、強度の眠気が襲い、予期しない事故を誘発する可能性がありますので、病院に早めの受診をおすすめします。

【監修・新見正則】

「新見正則医院」院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。98年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2008年より帝京大学医学部博士課程指導教授。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。最新刊『フローチャートコロナ後遺症漢方薬』はAmazonでベストセラーに。

<文/倉科典仁、編集/日刊SPA!取材班>

―[モテるデブには理由がある]―

【倉科典仁】

渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』や暴走族雑誌『ティーンズロード』などエッジの効いた若者カルチャーをテーマにした雑誌を多数手掛ける。現在はWebマガジン『Mr.Babe』でデブに特化したファッション&ライフスタイル情報を発信中。また、デブ限定の会員制オンラインサロン「Mr.Babe BIG MAN’s LABO」、大きいサイズのファッション通販サイト「Mr.Babe STORE」を開設。大きな男たちだけで日本の経済を向上させるべく奮闘中(Twitterアカウント:@nori09140914)

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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