スマホを見るときやパソコンで仕事をするときに、頭を前に出し、背中を丸めた「猫背」の姿勢で過ごしてはいませんか?
猫背を放置すると、肩まわりの血流が滞り、肩こりや頭痛の原因になる可能性もあります。
猫背の原因は、ずばり長年の習慣です。猫背を改善したいなら、日頃から姿勢に気をつけ、ストレッチを取り入れるのがおすすめです。
今回は、猫背を改善するためのポイントと簡単にできるストレッチを紹介します。
1.猫背になる原因

猫背になってしまうのは、以下のような生活習慣や筋力低下が原因です。
1-1.長時間悪い姿勢でいる
椅子に座ってデスクワークをするときや、スマホを見るとき、立って料理するときなどに、頭が前に出て背中が丸まる姿勢になっていませんか?
これらの姿勢は、頭の重さを支えるために筋肉の緊張が強くなり、からだに負担がかかります。
このような姿勢で長時間筋肉を動かさないでいると、猫背になりやすいのです。
1-2.インナーマッスルの筋力低下
背筋を立たせてからだを支えているのは、からだの深部にある「インナーマッスル」と呼ばれる筋肉群です。
インナーマッスルは、座っている時間が長く、運動が不足していると弱ってしまいます。
筋力が落ちたインナーマッスルでは背筋を伸ばしておくことが難しくなり、猫背になりやすくなります。
1-3.呼吸が浅い
呼吸をするときに使う筋肉を「呼吸筋」といい、主に横隔膜と肋骨の間にある肋間筋を指します。
胸式呼吸で浅い呼吸を繰り返していると、呼吸筋を使う範囲が限られて、胸の前が固まってしまい、猫背になりやすくなります。
2.毎日意識したい! 姿勢改善のポイント

猫背を改善するために意識したいポイントを紹介します。
2-1.姿勢を見直す
猫背を治したいなら、長時間背中を丸めた姿勢でいるのはおすすめできません。姿勢を正し、背筋を伸ばすだけでもインナーマッスルは鍛えられます。
日頃から姿勢を見直し、深い呼吸を心がけるとよいでしょう。
2-2.運動や筋トレをする
ウォーキングやランニングをすると、姿勢を支える筋力が鍛えられます。また、体幹トレーニングも姿勢改善におすすめです。
運動や筋トレを取り入れて、きれいな姿勢を目指しましょう。
2-3.ストレッチをする
猫背になると胸の前の筋肉が縮こまり、背中の筋力は伸びて硬くなります。
背中の後ろで両手を組んだ状態で、肩甲骨が寄せられないという方はいませんか? このように硬くなった背中や、胸の筋肉を柔らかくするのも猫背改善のポイントです。
3.1回3分! 猫背改善に効果的なストレッチ
猫背改善には、こまめなストレッチがおすすめです。ストレッチしながら深呼吸をすれば、姿勢を維持する筋力も鍛えられるでしょう。
日常生活の中で簡単にできるストレッチを紹介します。
3-1.キャットポーズ

四つん這いになって床を押し、背中を広げます。吐く息でさらにおへそをへこませて引き込むと効果的です。

また、椅子に座ったままや、立ったままでも行えます。背中を動かし、背中の筋肉の緊張を和らげましょう。肩こりがひどいときにもおすすめです。
3-2.胸の前と肩甲骨のストレッチ

両手を背中の後ろに組んで肩甲骨を寄せます。呼吸をして、胸の前を開く意識をしましょう。反り腰にならないように、おへそはへこませます。最後にアゴをあげて喉前を伸ばすと、胸の前がスッキリするでしょう。
背中の筋力アップと縮こまった胸前のストレッチは、猫背改善を目指したい人におすすめです。
4.猫背による血行不良には漢方もおすすめ

「肩こりや頭痛がつらく、猫背を改善させる元気がない」
「日常に追われて、運動するのがなかなか難しい」
そんな方は、からだの内側からアプローチできる漢方薬を試してみませんか?
猫背は、肩まわりの筋肉が緊張して血行不良になるため、肩こりの原因になります。さらには、代謝が低下し、内臓の働きも鈍くなります。
猫背による肩こりの改善には、「血流をよくして肩の筋肉をゆるめる」「肩の筋肉に栄養や酸素を届けて疲労を軽減する」「からだを温め、肩の筋肉をほぐす」「水分の循環をよくして老廃物や疲労物質を排出する」などの働きをする漢方薬を選びましょう。
漢方薬は、からだの内側からバランスを整えることで、猫背による肩こりだけではなく、頭痛や冷え、疲れやすさなどのさまざまな不調を同時に改善することが可能です。
不調が軽くなれば、運動やストレッチに取り組む意欲が湧いてきますよね。日頃のストレッチだけでは、肩こりがなかなかよくならないという人にも効果的です。
〈猫背による肩こりにおすすめの漢方薬〉
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
比較的体力があり、肩こり、頭重、下腹部痛がある方に。血流をよくする作用があります。冷えのぼせや月経痛などにも効果が期待できる漢方薬です。
・桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
比較的体力があり、のぼせや便秘がある方の肩こりや月経痛、腰痛に。血流をよくして、自律神経を整えます。月経に伴う痛みやのぼせ、高血圧に伴う頭痛やめまいなどにも用いられます。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
色白、冷え症で貧血気味の方に。水分代謝を整え、血流をよくすることで冷えを改善し、月経に伴う症状や肩こりに用いられます。
漢方薬は自分の体質に合っていなければ、効果が見込めないだけでなく、好ましくない作用が起きる場合もあります。自分の体質に合った漢方を購入するためには、できる限り漢方に詳しい医師、薬剤師等に相談しましょう。
お手頃価格で不調を改善したいという方には、スマホで気軽に薬剤師に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスもおすすめです。
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5.猫背を改善して姿勢美人を目指そう!
猫背でいると肩がこり、胸が圧迫され呼吸も浅くなってしまいます。
放っておくと頭痛や目の疲れなどが出てくる可能性もあるでしょう。また、内臓が圧迫されて十分な血流が送られず、新陳代謝も悪くなるかもしれません。
猫背を治してきれいな姿勢を保つことは、健康を保つことでもあるのです。ストレッチや内側からアプローチする漢方薬を取り入れて、猫背を改善しましょう。
<この記事を書いた人>

薬剤師 竹田 由子
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。
患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。
現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報を発信している。
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