Image: Christian Bertrand / Shutterstock.com サインと直筆サイン。
音楽界の重鎮、ポップアイコンでもあるボブ・ディラン氏。世界中に数多くの熱狂的ファンを持ち、彼のサインを家宝にしているという人もいるはず。が、11月1日発売のボブ・ディラン氏の書籍『The Philosophy of Modern Song』のサイン入り本が、オートペンを使って書かれていたことが発覚。本人が謝罪しています。
直筆サインは想像以上に高価値 オートペンとは、その名の通り、サインを代わりに書いてくれる自動マシン。ディラン氏のサイン入り書籍は900冊限定で販売され、価格は599ドル(約8万円)でした。「直筆サイン」と謳われていたものの、
ネット掲示板 でオートペンを使ったのではという指摘があり発覚。「サイン」なのか「直筆サイン」なのかうやむやのまま、599ドルという高額で販売したことに対して批判が集まりました。その後、出版元のSimon & Schusterは、ディランの直筆ではないとして謝罪文を出し、返金対応を発表しました。
ボブ・ディラン氏本人も自身のFacebookページを更新。ファンに謝罪するとともに、事の経緯を説明しています。
いわく、もともとは本のサインはすべて自分で行っていたものの、2019年ごろからめまいに悩まされ、アシスタントを必要とするようになりました。5人のアシスタントとサイン作業を行なっていたものの、コロナパンデミックによるロックダウンなどで続行不可。結果として、オートペンを使うことになったと説明しています。
オートペンは一昔前から存在しており、対象者のオリジナルサインを元にレプリカサインを書いてくれます。オバマ元大統領やブッシュ元大統領も使用したと言われています。今回のケースは、オートペンが悪いのではなく、サインがレプリカなのか直筆なのか明確ではないまま、直筆だという誤情報を一部で伝えてしまったこと。ディラン氏レベルの超大御所の場合、直筆サインは
1万4000ドル (約190万円)ほどで取り引きされる場合もあり、こうなってくると、直筆サインはもはや資産です。ちなみに、サインが本物かどうか見極める
Autograph Live は、ディラン氏の今回のサインでは、17パターンのテンプレートが使われたと推測しています。
Source:
CNN