潮田玲子「当時、生理に関する知識があればもっとパフォーマンスが上がっていたかも」

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ananフェムケア連載「Femcare File」。今回のテーマは「私とフェムケアの話」。女性アスリートの心身に寄り添う団体を設立するなど、女性の活躍のために積極的に発信を続ける潮田玲子さんに、現役当時に抱えていた悩みや自身の不調との向き合い方についてお話を伺いました。
■ 自分の心身のことを理解してあげるのが大切。

元バドミントン日本代表選手として、世界を舞台に戦ってきた潮田玲子さん。当時の活躍ぶりの裏には、誰にも相談できない、女性ならではの不調や苦しみもあったのだそう。

「調子が出なかったり生理痛で辛くても、我慢一択、それが当たり前という時代でした。PMSや生理のバイオリズムがあることなど全く知らなかったし、気持ちのコントロールができなくてやる気が出ない自分のことを、むしろ責めてしまう毎日。もし当時、生理に関する知識があれば、もっとパフォーマンスが上がっていたかもしれないなと思います」

そんな過酷な練習をこなす日々の中で、婦人科系の病気が発覚する。

「20代前半に子宮内膜症と骨盤腹膜炎になってしまい、即入院という事態に。それまで体に対する知識も意識も低かったのですが、自分の体は自分でケアしないといけないなとそのときに気づきました。その後、ピルで生理周期をコントールできると知って、初めて婦人科へ。医師に相談して処方してもらいました。大事な試合と生理が重ならないのはとてもありがたかったのですが、処方してもらうために婦人科へ通うのは、忙しくて続けられませんでした」

そんな現役時代の経験を生かし、去年、女性アスリートをサポートする団体、一般社団法人Woman’s waysを設立。後輩たちに、女性特有の不調との向き合い方や啓蒙活動を行っている。

「生理に関する悩みは、我慢や辛いのが当たり前じゃないんだよ、ということを伝えたいです。アスリートに限らず、働く女性も辛さは同じですよね。まずは、自分の心身のことを理解してあげるのが大切。アプリなどを活用して、自分の生理周期を把握するのをおすすめしています。そうすることで、ホルモンバランスによる不調の時期が予測できるから、“なぜかイライラしているのは、もうすぐ生理だからだな”と、心の準備ができるように。自分のバイオリズムを知っておくことで、気持ちがコントールしやすくなると思います」

自分の体と向き合うことの重要性を知ってほしいと語る。

「20~30代は、女性にとって大事な時期。キャリアや結婚、出産、子育てなど、いろんな選択肢があります。そして、私自身そうだったように、どうしても目の前のことだけに精一杯になって、将来のことまで見据えられない年代なのかなと思います。でも、あとから後悔しないように、人生は長い目で見ることも大事。健康診断は毎年受けても、婦人科検診は受けていないという方も多いと思いますが、もしいつか、子供を持つことを考えているなら、自分の体と向き合ってほしいなと思います。今もし生理不順ならば、ほったらかしは絶対にダメです。生理は健康のバロメーターなので、ちゃんと毎月あるか、周期はどうかなど、気にかけてほしいですね。私は結婚前に、妊娠や出産に影響を及ぼす疾患がないかを検査できるブライダルチェックを受けました。もし何か病気が見つかったら早期に治療できるメリットも。今の自分の状態をしっかり把握しておくことは大切だと思います」

現在は2児の母として、子育て真っ最中の潮田さん。先輩ママからのアドバイスに助けられた経験も。

「出産直後は気分が落ち込みやすく、訳もなく涙が出たことも。先輩ママから、“出産後は絶対ホルモンバランスが崩れるもの。アスリートといえども、ホルモンには敵わないから覚悟しておいた方がいい”と教えてもらっていたんですが、正直これほどとは…。メンタルは強い方だと思っていたけれど、本当にホルモンには勝てません(笑)。この事実を知らなかったら、自分責めが始まって、もしかしたら産後うつになっていたかもしれないと思います」

そして、パートナーに伝えることの大切さも実感した。

「夫には、事前に妊娠前後の変化を伝えて理解してもらっていたから、出産後は家事全般をやってくれて、体調不良のときは寝ていていいよと言ってくれるように。以前は生理痛でしんどくても、言ったところで理解してくれないだろうなと、伝えることさえしていませんでした。でも、勝手に壁を作っていたのは自分。身近な男性に伝えていくことで、社会全体も変わっていくといいですね」

しおた・れいこ 1983年9月30日生まれ、福岡県出身。一般社団法人Woman’s ways代表。元バドミントン日本代表。現在はコメンテーターやMCなど多彩な方面で活躍中。

ニット¥83,600 パンツ¥79,200(共にフォルテ フォルテ TEL:03・5216・6518) その他はスタイリスト私物

※『anan』2022年11月30日号より。写真・須藤敬一 スタイリスト・今井聖子(Canna) ヘア&メイク・かんだゆうこ 取材、文・岡井美絹子

(by anan編集部)

当記事はananwebの提供記事です。

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