気分が沈む、涙もろい… 「セロトニンの分泌が少ない人」の特徴と対処法 #187

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中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、日が短くなり寒暖差が大きくなる今の時期は、落ち込んだり、なぜか悲しくなったりと、心の不調を感じる人が増えるのだそう。そこで、愛先生がセロトニンの分泌や疲労回復を促し、心身の体調を整える簡単な方法を教えてくれます!
■ 最近、心の不調を感じていませんか?

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 187

最近、涙もろくなってきた、寂しくなってきた、悲しくなってきた、気分が沈みやすくなってきたということはないでしょうか。私たちは少なからず気候や季節の変化に影響されています。ちょうど今頃の、日が短くなり寒暖差が大きくなる時期、心に穴が開いたように感じてしまう人が増えてしまいます。

ですが、気候の変化によって体の基礎が揺らいでいる状態なので、栄養状態や運動、睡眠などの状態を整えて、カラダの基礎作りを淡々と行うとその症状は和らいでいくことが考えられます。喉がイガイガする、便秘になった、頭が痛いなどカラダの不調を感じた時には、生活習慣を改善する人が多いと思いますが、心に不調を感じた時にも同じように生活習慣の改善を考えてあげることが大切です。

心とカラダはつながっているので、自分ではコントロールできなくなってしまっている心の状態にも注目し、体調管理をしていきましょうね。ということで、今週は悲しかったり、気分が落ち込んでしまうときの食薬習慣を紹介していきます。

■ 今週は、悲しかったり、落ち込んでしまうときの食薬習慣

1年でもっとも美味しい食べ物があふれている季節ともいえるのが今の時期ではないでしょうか。秋になるとリンゴやミカン、柿などのフルーツや、根菜、キノコ、脂がのったお魚など旨味が強い食材が増えますよね。ただ旬だからと、思う存分柿やサツマイモをいくつも食べたり、季節限定濃厚スイーツ、キノコがたっぷり入ったクリームパスタなど好みに偏ってたくさん食べたりしてはいないでしょうか。

旬の食材はよいとはいえ、適切な糖質の量を越えて食べることは控えたほうがベターです。なんだか気分がスッキリしないなと思ったときには、直近3回の食事の中のタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、脂質、糖質、ファイトケミカルの量を振り返ってみましょう。もしも、糖質や脂質が多めだなと感じる場合には、心が秋の気候に負けてしまいやすくなっていることが考えられます。

次の食事からお肉やお魚、お豆などの量を増やしていきましょう。漢方で、心のコントロールがしづらくなっている状態を『血虚』といいます。とくに今の時期、根本的に『血虚』である人は、心の不調を強く感じる傾向があります。そこで、今週は『血』を補い鉄のハートをつくっていく食薬習慣を紹介します。食べるとよい食材・メニューは、【牛肉とトマトのさっと炒め】です。

■ 食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:牛肉とトマトのさっと炒め】

作り方は簡単です。さいの目にカットしたトマトと、牛肉の細切れと、刻んだニンニクを一緒に炒めて塩コショウで味を整えたら完成です。マイタケやシイタケなどのきのこ類を入れるのもおすすめです。

■ 【牛肉】

鉄をはじめとしたミネラル、タンパク質、ビタミンB群が豊富です。これは悲しくなったり、気分が落ち込むときに不足しがちなセロトニンなどの神経伝達物質の材料となります。『血』を補う代表的な食薬です。

■ 【トマト】

ストレスによる活性酸素の発生は、疲れやすくモチベーションが上がらない体を作ってしまいます。リコピンやビタミンC、βカロテンなどの抗酸化物質、気力を養うクエン酸を含むトマトがおすすめ。加熱して油と一緒に調理するとリコピンの吸収がアップします。

この時期は、日本全国共通でちょっと気分が落ち込みやすくなります。まずは、悲しい気分で頭がいっぱいなのは自分だけではないということを認識しておきましょう。ただ、個人差が生じるのは、栄養状態も関係してきます。そこで、少しでも楽しく秋を快適にすごすために自分に足りない栄養素を補充するイメージで毎日の食事の内容を考えてみてはいかがでしょうか。ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

※食薬とは…漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもがカラダに影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人のカラダも約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

■ Information

大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika

『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。

(C)alisher9/Gettyimages(C)Jose Luis Pelaez Inc/Gettyimages

文・大久保愛

当記事はananwebの提供記事です。

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