第29回「1995年3月19日:BLIND JUSTICEが初の7インチをリリース」

Rooftop


前回の続きです。

1995年3月19日は、WRESTLING CRIME MASTERとBLIND JUSTICEのレコ発として開催された『H.G.F.P.』。同年2月に発売された両バンドの新作7インチを制作したH.G. Factの企画イベントです。ゲストはDIVIDED WE FALLとSWITCH STYLE。

BLIND JUSTICEがリリースしたのは「To Live My Life」「The Ways Of Keep Lives」「Factor Of Ruin」の3曲を収録した7インチ。彼らが初めて制作したレコードです。

深川哲也氏(vo)、河合信賢氏(g)、中川学氏(b)のサイン入り。

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2月に発売されたこの7インチを入手してから、毎日のように聴いていました。

そして、同時期に発売されたこちらのCDもヘビロテ。

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Love Tambourinesが2月にリリースした初のフルアルバム『Alive』。当時のインディーズとしては異例ともいえる10万枚以上のセールスを記録した大名盤です。

日本人離れしたEllieの強烈なヴォーカルと、楽曲のクオリティに衝撃を受け「是が非でもライブを観なければ」と思い、スケジュールを調べてみると、3月19日に渋谷公会堂でアルバム発売記念ライブが開催されるとのこと。BLIND JUSTICEのレコ発と同日でした。

Love Tambourinesのライブを観たいという気持ちは強かったものの、近しい存在であるBLIND JUSTICEが初めてレコードを出す記念すべきイベントを選択。迷いはありませんでした。

1995年3月19日、ロフトのステージに立ったBLIND JUSTICEは、過去最高のパフォーマンスをくり広げ、ハードコア・キッズを魅了。この日一番の盛り上がりを見せました。

7インチのレコ発ライブ以降、徐々に観客動員数を伸ばしていったBLIND JUSTICEが、国内のみならず海外からも絶大な支持を集めるモンスターバンドとして活躍するenvyの前身バンドであることをご存じの方も多いことでしょう。

『Alive』発売記念ツアー後に解散したLove Tambourinesのライブを一度も観ることができなかったのは非常に残念ですが、後悔はありません。BLIND JUSTICE(ということはenvy)がブレイクする瞬間を目撃できたわけですから。

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時は流れ、2019年8月31日。元Love TambourinesのEllieさんと、envyのライブを観に行きました。

ソロシンガーとして活動しているEllieさんのライブに通っているうちに、彼女がenvyの作品を聴いていることを知り、ライブに誘ってみたんですよね。まさかEllieさんと一緒に、envyのライブを観ることになるとは。

終演後に楽屋で、envyのメンバーとEllieさんの顔合わせが実現。感慨深いものがありました。

当日、envyの深川氏、河合氏、中川氏とEllieさんにサインを入れてもらったレコード。

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同じ日にレコ発ライブを行った両者が、24年の時を経て邂逅した思い出話で終わりたいところですが、この件に触れないわけにはいきません。

BLIND JUSTICEの余韻に浸りながら出勤した翌朝(3月20日)、地下鉄サリン事件が発生。世界中に大きな衝撃を与えた化学兵器による無差別テロです。連日報じられたニュースや新聞の記事を見て、私が乗っていた車両の隣でサリンが散布されたことを知りました。

事件でお亡くなりになられた方々とご遺族の皆さまに哀悼の意を表します。そして被害にあわれた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

五辺宏明(ごべひろあき)プロフィール

レコード&昭和プロレス愛好家。ロフトグループの加藤梅造社長との出会いは、ライブハウスのモッシュピット。

https://note.com/gobe_vinyl