「出産が遅い」と子育ては大変?経済力でカバー!?「高齢出産ママ」に聞いたメリット・デメリット

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一般的に35歳以上の妊婦が初めて出産することを「高齢出産」というようです。高齢であるほど妊娠・出産は大変とよくいわれますが、育児についてはどうなのでしょうか?
厚生労働省の統計では、2021年に生まれた赤ちゃんのうち35歳以上の母の割合が約30%、40歳以上が約6%だったそうです。

日本では厳密な定義がないようですが、欧米のガイドラインや世間一般的には大体35歳以上の初産を「高齢出産」というようです。高齢になるほど妊娠・出産は大変とよくいわれますが、育児についてはどうなのでしょうか?

実際に今、子育てをされているママにメリットやデメリットを聞きました。

高齢出産組はなおさら“体力的に”しんどい

◆ エピソード
とにかく体力低下が顕著。1歳頃までは夜泣きと夜間の授乳で、ほぼ眠れないまま夜が明けて、また長い1日が始まる。2歳を過ぎると、炎天下でも雪の舞う寒空でも関係なく外遊びをし、帰宅後もご飯、お風呂、寝かしつけとノンストップ。

3歳にもなると子どものパワーが段違いです。そして、お昼寝すると体力全快。大人は疲れが取れることなく蓄積される一方です……。(41歳ママ)

体力のしんどさは非常によく聞く話ですね。新生児時代の夜中の授乳は、やった人にしかわからないつらさがあるものです。授乳後、赤ちゃんはすぐ寝つけるのに自分は眠れないとか、授乳中にそのまま寝込んでしまい、ヒヤッとしたりとか。

その後も子どもは体力をつけていく一方で、自分は衰えるばかり。さらに自分が高齢出産をしているということは、その分、親も高齢になっている確率が高いため頼りにくいという話も聞きます。

子どもが小さいうちは若いママでももちろんヘロヘロになりますが、もとの体力が落ちかけている高齢出産組であればなおさら体にこたえますね。睡眠不足がひどい時期は、寝られるときに寝るというのは本当に大切でしょう。

またプレ更年期が重なることも、ママにとってはデメリットかもしれません。

年をとると丸くなる!? 人生経験で得た“精神的な余裕”は大きなメリット

◆ エピソード
・20代の頃と比べて考え方が丸くなっていて、育児がうまくいかないとき、そんな自分でも許せる気持ちの余裕がありました。(41歳ママ)

・「子どもがお昼寝しないでも元気なのは健康の証」という言葉を素直に聞ける精神的な余裕がありました。あきらめて気持ちを切り替えることがスパッとできる性格になっていました。(56歳ママ)

年をとると丸くなる、気持ちの切り替えがスパッとできる、どちらもありそうですね。人生経験を積むことで視野が広がったり、「まぁこういうこともあるか」と許容の幅が増えたりすることは、育児という思い通りにならない仕事に取り組む上で大きなメリットだと思います。

一方で筆者が育児カウンセリングをしている方の中には、逆に思考が凝り固まってしまって、若い頃よりも「こうじゃなくちゃダメだ」という思いが強まっている人もいます。もしかして後者かもと思う方は、この例のように吹っ切れた感覚を意識されるといいかもしれません。

「同級生」の先輩ママから経験豊富なアドバイスを聞ける

◆ エピソード
周りの友だちはもう結婚して子どもを育てている人が多かったため、経験豊富なアドバイスをもらえました。また遊んでいる友達もいなかったのでうらやましく思うこともなく、子育てに専念できました。(45歳ママ)

自分の母親では時代が違い過ぎてアドバイスとして受け入れられないという話は聞きますが、学生時代の同級生が子育ての先輩というのは、数年違いの情報のため色々と有用ですね。もともとの友人なので、なんでも話せるというのも大きなメリットでしょう。

お金の余裕は心の余裕? 体力的につらいことは収入・貯蓄で解決

◆ エピソード
・出産ギリギリまで働いていたため、ある程度の収入・蓄えがあり、子どもにお金をかけることができたのが良かったです。(45歳ママ)

・出産前に働いていた期間が長かった分、貯金があります。体力的に辛いときは、外食、テイクアウト、便利家電を買うなど、お金でなんとか解決できました。(46歳ママ)

高齢出産の背景には、女性の社会進出があるといわれていますから、出産までの期間長く働いていることが金銭的なメリットをもたらすことは大いに考えられます。もちろん、さまざまな苦労を経てその余裕があるのだと思いますが、そういったメリットはやはりうらやましいものですね。

どの年代で出産をしても、あるときのデメリットはメリットに

今回のエピソードでは体力のつらさ以外、全体的にメリットが多いようにみえましたが、実際には妊娠に至るまで、そして妊娠中、出産時も不安の連続でリスクと隣り合わせだったりと大変なこともたくさんあるでしょう。

またここでは小さいお子さんの育児の例を見てきましたが、さらに子どもが大きくなると状況は変わってくると思います。

たとえば、自分の体力はさらに衰えつつも、子どもに手がかからなくなることで幼少時のように常に追っかけていてヘトヘトといった疲労はあまり気にならなくなる方もいるでしょう。

その一方で、子どもの受験や思春期で気をもむ時期に、自分が更年期真っ只中の50代に突入、さらには親の介護が始まる……など一気に様々な変化に取り囲まれて、不安・イライラ・落ち込みなどといった精神的な疲弊が重なってしまいます。

出産が遅いことにより還暦近くまで子育てが続き、教育費などの金銭的な不安がよぎるのも高齢出産組の大変さかもしれないと、筆者自身も身をもって感じています。

子どもが生まれてから自立までの年月を見れば、どの年代で出産をしても、あるときはメリットであったものがデメリットになったり、その逆も然りだったりと、常にいいことと大変なことが共存しているのかもしれません。

◆ 佐藤 めぐみプロフィール
0~10歳の育児に役立つ子育て心理学を発信する公認心理師。英・レスター大学大学院修士号取得。オランダ心理学会認定心理士。育児相談室「ポジカフェ」主宰 & ママ向けの学びの場「ポジ育ラボ」代表。
(文:佐藤 めぐみ(子育てガイド))

当記事はAll Aboutの提供記事です。

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