駒井蓮インタビュー!短編映画『⻘めぐる⻘』は「いろいろ作り込まれていて、余白をどう埋めるかは本人次第の作品だと思います」

福⽥⿇由⼦主演作『グッドバイ』の宮崎彩監督が、井上想良・駒井蓮を主演に迎えた短編映画、『⻘めぐる⻘』が現在Youtubeにて配信中です。

⼤分市ロケーションオフィスが、是枝裕和監督の元で映像制作を学び、昨年『グッドバイ』が劇場公開された新鋭・宮崎彩監督に依頼・企画製作された本作。閉塞したコロナ禍の「いま」とかつての⾼校時代が交錯して描かれ、時間とともに変容してしまった主⼈公たちの距離感を静かなタッチで綴る物語で、主⼈公の健⼈(井上想良)の同級生・皐⽉役を、映画『いとみち』やNHK⼤河ドラマ「⻘天を衝け」などで活躍を⾒せる⼥優、駒井蓮(こまいれん)さんがダブル主演で演じています。

その本作を「初めてのお母さん役という新たな挑戦もありました。高校生の曖昧なやり取り、大人の曖昧なやり取りがすっと胸に馴染んでくるような作品だと思っています」と振り返る駒井さんに、映画のこと、趣味のこと、いろいろなお話を聞きました!

■⼤分市ロケーションオフィスYoutubeにて配信中。

●観る人の共感度が高そうな作品だと思いましたが、最初に脚本を読まれた時はいかがでしたか?

脚本を拝見した時、紡がれた言葉の一つ一つや、そこに流れている空気感に魅了されました。なので、撮影中はどんなシーンになるんだろう!とワクワクが止まらなかったです。また、演じたことのない役柄、そして初めてのお母さん役という新たな挑戦もあり、悩みもありましたが、本当に素敵な現場だったので、楽しみながら演じることができました。

●皐⽉役はいかがでしたか? 高校時代とコロナ禍の今、長い年月を隔てたひとりの人間を演じられました。

高校時代の皐⽉のひとり感は悩ましいところがありましたし、大人になって子どももいるのに、なんだかひとりなんですよね。でも、監督の演出が丁寧だったので、それでイメージは理解しました。彼女は本当に幸せなのか、それを考える作品なのかなと思いました。

●コロナ禍の鬱屈した状態も含め、本作は自分に当てはめて考える人が多そうですが、何か思うところはありましたか?

自分が会いたい人がいたり、やりたいこともあるけれど、それを我慢して押し込める状態が長く続きましたよね。それはみんな一緒で、当たり前が覆されたところはあったと思います。制限されていたからこそ、今までの日々は何なんだろうと考えるきっかけにもなりました。人に会うことを含め、普段意識していなかったことが多かったけれど、もうちょっと考えてみようと。押し込められたからこそ考えることはありましたね。

●故郷がある方は、簡単に帰省することもできなかったですよね。

わたしも地元が離れているのでなかなか会えず、たとえ向こうでば感染が広がったとして大変なことになっても、行くことができなかったですよね。助けたい人を、直接助けることもできなかった。個人的なことなのですが、普段当たり前にできていたことを、もうちょっと大切にしたいなと思いました。

●宮崎彩監督とは、どういう会話をしましたか?

作品に対する直接的な会話はなくて、おそらくコロナ禍も深くは関係なく、17歳から27歳の、ずっと行きづまっていることを表現したいのかなと思いました。ラストも良い悪いを付けないと言うか、委ねていますよね。考えるのは自分自身なんです。切ないお話ですが、これが監督が見ている世界なのかなと思いました。

●あのような“風景”は、どこの地方にもありそうですよね。

地元の無防備な感じを思い出します。何も見えていないからこその無敵感とでも言うのか、わたし自身も何でもできるなと思っていました(笑)。

●ところで「めるも」は趣味女子を応援するメディアなのですが、最近ハマっていることはありますか?

最近フランス映画に興味があるんです。それまでちゃんと観たことがなかったのですが、最近たまたま観た、いいなと思った映画がフランス映画で、中身を知らずに観ていたんです(笑)。それ以来、過去の作品を観るようになり、フランス映画独独の作風が面白いんですよね。

●ちなみにタイトルは?

『パリ13区』です。もう公開は終わりましたが、初めて映画館でちゃんと観たフランス映画なんです。その後自宅では『アデル、ブルーは熱い色』も観たり、どこかアメリカやイギリス映画とも違う面白さがあるなと思いました。視点が新鮮で、もっと観たいなと思っているところです。

●最近仕事で思うことはありますか? デビューの頃と比べて、今だからこそ感じるようなこと、ですが。

最初はあこがれのみでしたが、だんだんとやっていくうちに常にわくわく楽しみたいと思うようになりました。ただ、自分が楽しむためには、その準備が必要だなと数年前に思うようになりました。撮影前の準備ですね。中身をつめていくこと。それは最初の頃とは変わったと思います。

●準備をしたほうが、余裕が出そうですよね。

「楽しみたい!」と言っているだけじゃダメなんですよね。しっかりと準備をした上での話で、それさえすれば芝居で遊ぶこともできるんです。それは変わったところですね。

●俳優として、でもよいのですが、人としての目標はありますか?

気付いた時に動ける人になりたいですね。たとえば荷物を持っている人がいたら、手伝いをサッとできる人になりたいです。やらない後悔より、やった後悔じゃないですが、迷った時にすぐ行動できる人でありたいです。行動しないと、自分の想像の範囲内で完結しちゃいますよね。行動することで相手も影響受けて、何かが変わる、動くと思うんです。

●最後になりますが、今回の作品、どのようにおすすめしますか?

いろいろ作り込まれているので、余白をどう埋めるかは本人次第なんですよね。1回観ただけでは、わからないかも知れないので、何回も観てほしいです。高校生の曖昧なやり取り、大人の曖昧なやり取りがすっと胸に馴染んでくるような作品だと思っています。ぜひ非ご覧ください!

(執筆・撮影/takashi.tokita_tokyo)https://www.instagram.com/takashi.tokita_tokyo/

(C) 2022 大分市ロケーションオフィス

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  • takashi.tokita_tokyo
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  • 「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。映画とディズニー(主にパーク関連)をメインによく取材しているが、パリとクルーズが未体験なことはナイショです。また、ディズニー好きが集まって、あることないことを語り尽くす無害なポッドキャスト「田組fm」が、SpotifyやApple Podcastなどで配信中。

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