夏は自律神経が疲れてる…月経不順や頭痛、不眠に「心身が整う」簡単な方法 #173

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中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、暑さや紫外線、屋内外の気温差、気圧の変化などさまざまな要因から、夏は自律神経が乱れやすいのだそう。そこで、愛先生が自律神経を整える簡単な方法を教えてくれます。月経不順や頭痛、だるさや不眠などの不調改善に役立ちそう!
■ 最近、疲れが酷くなっていませんか?

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 173

徐々に世の中は夏休みの時期になりましたね。夏休みをとれる人もとれない人もそろそろリラックスが必要な時期なのではないでしょうか。さまざまな社会的なニュースがあったり、猛暑の中一生懸命仕事をしたりとここ数年、なんだかんだあまり気が休まらないですよね。

ですが、緊張状態が長く続くと自律神経は乱れてしまいます。自律神経は、免疫機能やホルモン分泌などにも影響します。なので、自律神経が乱れると月経不順やPMS、頭痛、めまい、湿疹、口内炎、感染症にかかりやすくなるなどの多岐にわたる不調がでてきてしまいます。

そして、自律神経を乱す要因は、精神的なストレスだけではなく、気温や湿度、気圧などの変化による肉体的に生じるストレスも要因となります。そこで、今週は過ごしづらい夏の環境でも自律神経を整えられる食薬習慣を紹介していきます。

■ 今週は、自律神経が乱れたときの食薬習慣

皆さん、今年の夏を楽しむことはできていますか? 何かを心から楽しいと感じるためには、心と体がともに健康である必要があります。ですが、夏の暑さ、強い紫外線、冷えている室内、たまにくる低気圧、湿度の高さなどさまざまな変化が私たちの体に影響を与え自律神経を乱してしまいます。

とくに、脳の神経伝達物質の栄養が不足していたり、ストレスに対抗するホルモンコルチゾールを分泌する副腎をサポートする栄養が不足していたり、メンタルや免疫に関わる腸内環境が悪い状態だったり、エネルギーを作り出すミトコンドリアの栄養が不足していたりすると環境の変化に弱くなり、少しのイレギュラーなできごとに体がついていかなくなってしまいます。

これを漢方では『肝血虚』や『肝気鬱結』などといいます。そこで、今週は『血』を補い、『気』の巡りを改善する食薬習慣を紹介します。食べるとよい食材・メニューは、【漬けカツオのミョウガ添え】です。

■ 食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー: 漬けカツオのミョウガ添え】

作り方は、カツオのたたきをビニール袋に入れ、醤油、みりんを同量ずつ、おろし生姜、すりゴマをたっぷり入れ、30分程度冷蔵庫に置いておきます。そして、盛り付けたらミョウガや大葉などお好きな薬味を添えて完成です。

■ 【カツオ】

カツオには、心の安定に役立つ脳の神経伝達物質の材料となるタンパク質やビタミンB群、鉄が豊富に含まれ『血』を補うことがきます。さらに、感情をコントロールするセロトニンの分泌を促すビタミンD、脳細胞を活性化するDHAが多く思考力の低下やだるさの改善にも役立ちます。

■ 【ミョウガ】

夏野菜なので、体にこもる無駄な熱を冷ます働きがあります。また、香りや辛みの成分であるα―ピネンやミョウガジアールなどには、『気』の巡りを改善したり、血流を促したり、抗酸化の働きなどが期待できます。

私たちの体には、常に体の状態を一定に保つホメオスタシス(恒常性)とい機能が備わっています。ですが、気温が高かったり、湿度が高かったり、室温が低かったりとさまざまな環境下におかれる夏は、体を一定に保とうとするために働く自律神経が頑張りすぎて疲れてしまいます。頑張っている私たちの体を応援するために適切な栄養を取り入れてあげましょうね。ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

※食薬とは…漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化と様々なものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

■ Information

大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika

『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。

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文・大久保愛

当記事はananwebの提供記事です。