タッパー弁当ってアリ?ホラン千秋の“映えない弁当”から学ぶべき、大切なこと

女子SPA!

「手抜き」の本質とは?

最近、時短や手間抜きとは別次元の料理が注目されることがあります。その一つが、「タッパー弁当」。100均で売っているような透明タッパーを弁当容器として活用するアイディアなのですが、その中で大きな話題を集めたのがある2人のタッパー弁当でした。

一つ目は、30代美容師のあまたく(@amataku1102)さんの手抜きタッパー弁当。そしてもう一つは、タレントであるホラン千秋さんがブログで紹介する手作りタッパー弁当です。どちらも共通しているのは、透明タッパーを使っている点。しかしながら、この二つの弁当が持つパワーには大きな違いがあることを発見してしまいました。

そこで今回は、「タッパー弁当」の魅力に触れながら、二人のタッパー弁当から学ぶべき大切なことについて考えてみたいと思います。

◆タッパー弁当の魅力は、安さだけではない

タッパー容器をお弁当箱として使う利点は、おおよそ次の6点に集約されます。

1. 価格がリーズナブルである。→気軽に買える

2. 扱いやすく、洗いやすい。→落としても壊れにくい、食洗器対応OK

3. 収納しやすい。→コンパクトに重ねられる

4. 電子レンジで温められる→温かいお弁当が味わえる

5. 密閉性が高いものがある。→タレや汁も入れられる

6. 半透明カラーが中身の存在感を際立たせてくれる→見た目が意外とキレイ

試しに冷蔵庫の残り物や冷凍おかずをつめてみたところ、詰め込むテクニックも不要な割にきれいにまとまりました。

タッパーに地味な裏方的なイメージはもはやなく、ビジュアルと機能性面でどちらも優れているレスイズモアな容器であることに、多くの人々が気がつきはじめたのでしょう。実際に100円ショップの保存容器コーナーに行ってみると、様々な形や容量のものが並んでいて、迷ってしまうほど。

それでは、本題。注目された二人のタッパー弁当を見ていくことにしましょう。

◆タッパーや食材に、「敬意」があるかどうかは大事

まずはあまたくさん。Instagramのコンセプトが、「男の料理、簡単・手抜きのタッパー弁当」。「卵が大好き過ぎる」とのことで、お弁当には必ず卵料理がたっぷり乗せられています。

メッセージには、「適当に簡単に料理を一緒にたのしみましょ~」とあり、それらがすべてカタチになったようなお弁当が並んでいます。

写真も鮮明で美しく整っています。卵への愛情と写真の丁寧さから感じられるのは、卵だけでなくおかずやタッパーへの敬意。マヨネーズの自由さも実に素敵です。

そして、どんなに忙しくても弁当作りを継続していること、そしてそれを“適当”と言いながらも楽しんでいる姿勢は、ご本人がタッパー弁当を愛している証に他なりません。そして周りにもポジティブなパワーを提供してくれています。

それでは次に、ホラン千秋さんのタッパー弁当を見てみることにしましょう。

◆ホランさんのお弁当には、優しさが詰まっていた

情報番組のキャスターとしても活躍中のホランさん。彼女が作るお弁当の大半はタッパーに詰められたものが多く、母からの差し入れ総菜を詰めた日には“ヤラセ弁当”と紹介しています。そしてして私がもっとも釘付けになったのが、ビニール袋に入った「マグロの漬け」でした。

お弁当はもっと自由で良いし、他人に見せるためにあるものではない。自分が喜ぶものに忠実であってよいんだよ。そんな代弁をしてくれているかのようです。頑張りすぎている人へのやさしさ、救いのようにも感じます。

生魚なので保冷剤がついているかどうかは気になりましたが、私はホランさんの素直で自由な紹介ぶりに心をつかまれたことは事実ですし、キャスターとして活躍されている点でも、今のリアルな自分を伝えていくという姿勢が垣間見えたような気がします。

先日、彼女の体調不良が発表されました。想像を絶する忙しさの中でも自分の食事をどうにかやりくりしようとしていたホランさんが心配でたまりません。まずはゆっくりご快復をお祈りしたい気持ちでいっぱいです。そして同じように頑張りすぎている人には、無理をし過ぎないで欲しいと切に感じます。

ホランさんのタッパー弁当を励みにしていた人は、必ずやいると思います。たとえ自称・手抜きであったとしても、他人から褒められなくても、作る行為こそが尊いと私は思います。しかしながら、タッパー弁当は、ヒトの体調のサインにもなるということに気がつきました。

そうです、自称・手抜きタッパー弁当は、笑いでも自虐でもなく、日常生活の頑張りに無理がたまっている証にもなりますから、忙しさに苦しむ人がいたら周りがしっかり気づいてフォローをしていく必要性を感じています。

毎日お弁当作りに頑張る皆さん、タッパー弁当を愛する方々に心から敬意をこめて。そしてくれぐれも頑張りすぎませんように!

<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】

食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12

当記事は女子SPA!の提供記事です。