「20年経っても変わらない」キャスト4人が語る『最遊記』の舞台裏

『西遊記』を大胆にアレンジした、峰倉かずや氏によるファンタジー・ロードムービー・コミック『最遊記』。過去4度にわたるTVアニメ化をはじめ様々なメディアミックスを展開し、長年愛されている作品だが、その最新作アニメ『最遊記RELOAD -ZEROIN-』が、いよいよクライマックスを迎えようとしている。

人間と妖怪が平和に暮らしていた桃源郷で、突如妖怪が人間を襲うようになってしまう。その異変の元凶を止めるため、西を目指して旅を続ける玄奘三蔵・孫悟空・沙悟浄・猪八戒の4人。今作では、三蔵一行の絆や悟空の本来の強さ、そして胸を締め付けるストーリーが詰まったヘイゼル編(Even a worm編)が、今回初めて原作通りの展開でアニメ化された。

約5年ぶりのシリーズ新作で、変わらず三蔵一行を演じる関俊彦さん(玄奘三蔵)・保志総一朗さん(孫悟空)・平田広明さん(沙悟浄)・石田彰さん(猪八戒)にインタビューを実施(全2回/前編)。まずは放送前まで時間を巻き戻して、20年以上の付き合いになるというキャスト陣の軽快なトークをお楽しみください。

>>>三蔵一行の魅力が満載『最遊記RELOAD -ZEROIN-』名場面を見る(写真17点)

――制作決定が発表された際は、Twitterのトレンドで1位になるほど話題になっていました。改めて、制作決定を受けた時のお気持ちをお聞かせください。

保志 『最遊記RELOAD -ZEROIN-』が発表されたのは、21年1月に開催された朗読劇『最遊記朗読劇~Nothing to give~(カミサマ篇)』でしたね。毎年、朗読劇やイベントなど何かしらの形で『最遊記』という作品と関わってきましたが、テレビアニメとして毎週放送されるというのは、やっぱり嬉しいです。

今回アニメ化されるヘイゼル編は、『最遊記RELOAD GUNLOCK』(2004年放送)ではアニメオリジナルの展開になっていたので、今回ついに原作に沿ってアニメで描かれることになります。ようやく、ある種の ”けじめ” がつけられると言いますか……ちゃんとした形でやっておきたいエピソードだったので、ありがたいです。『最遊記』は、原作ファンの方の熱量が凄い作品なので、絶対観たかった人も多いだろうなと。

石田 ヘイゼル編は、三蔵一行が身内で戦わなければいけないシーンが盛り込まれたエピソード。そこを期待してくださっている視聴者の方が、大勢いるんだろうなと思います。今回、そのシーンをアニメのアフレコで演じてみて思ったことは、「悟空ってやっぱり特別なんだな」ということ。やっぱり怪物なんだと改めて感じました。

悟空は小さいですし、シリーズ通していじられているキャラクター。でも本来の強さでいったら、悟空には誰も敵わないんだなと。例えるなら、いつも「可愛いね~可愛いね~」って接していたペットの小型犬が、大型犬に向かって牙をむく姿を見てしまって、飼い主ですらちょっと怯えてしまうような感覚と近いものがありました。それが今回アニメで提示されることで、4人の本当のパワーバランスというものを実感することになるんだろうなと。そんな悟空の凄さに加えて、追い込まれた時の三蔵の新たな一面も見えてくるので、見どころが多いエピソードとなっています。

関 三蔵は悟空が襲われたことによって、怒りで自分を見失ってしまいます。それが原因となって、一行とは別行動をとることになるのですが……。今までそういった状況になることがなかったので、三蔵としては居心地が悪いんですよね。なにせ、行動を共にするのはヘイゼルとガトですから。その状態で物語が進んでいくという違和感が、視聴者の方にとっては良い意味で刺激的なんだろうなと思います。

平田 3人に比べると、今回の悟浄は一歩引いたところから見ているようなイメージ。動と静で言うと、静のほうが多いんです。三蔵がいない分、悟空のことも八戒のことも、悟浄が面倒見なきゃいけないので、ま~~億劫でしたね。

一同 (笑)

平田 だって悟浄は、あれもこれも背負わされるようなキャラじゃないんです。でも雰囲気的に逃げられない。なので、「そんなガラじゃないのにな」と思いつつ、いつになくシリアスな状況を味わうことになりました。もともと野郎4人なので、腹にあることをピーチクパーチクぶつけ合うようなことはほとんどないんです。でもだからこそ、ポロっとこぼれる不意の一言に、物凄い重みがあったりする。そんな男くさい『最遊記』らしさが印象的なエピソードです。

――まさに、八戒と悟浄が橋の上で言葉を交わすシーンは、原作でも反響の大きかったシーンでしたね。

平田 ああやってどこか茶化しながらも、本心では相手を気遣うような会話ができるのが、『最遊記』ならではのお洒落な部分ですよね。

(C)峰倉かずや・一迅社/最遊記RE PROJECT

――アフレコ自体は、皆さん揃って収録できたのでしょうか。

保志 そうですね。三蔵が別行動するまでは、ほとんどこの4人で収録することができました。コロナ禍で分散収録するようになってから、こんなにもメインキャストが揃って収録できた作品は、僕はこの作品だけ。掛け合いをしながら演じられたことが、貴重でした。思い返せば、『最遊記』は昔から、4人が集まって収録できるようにスケジュールを組んでくださっていましたから。

――だからこそ、4人の会話劇の空気感がとてもリアルで魅力的なんですね。

保志 ちなみに、収録の時は平田さんが大体うるさいです。

平田 よく言う。まあ保志くんから見たら、そうなるのかもね。でも僕ら3人から見たら、一番うるさい人は違う人だと思うよ。

保志 違うんですって(笑)! 僕がうるさくしてるんじゃなくて、僕がやけにいじられるから結果的にそうなるだけで。

平田 はいはい、この続きはまた別の機会にね。

――(笑)。キャスト陣の関係性も、相変わらず素敵ですね。

平田 最初からずーっとこう。今でも思い出すんだけど、昔は取材が多く、収録するたびにアフレコスタジオの1階とか社長室とかで取材があったじゃない?

関 あ~あったねぇ、社長室でやったこと。

平田 その時、廊下で4人集まってはワイワイやってた。

関 クマがいたところだ! 懐かしいわ~。

石田 その頃からずっとこんな感じです。

――今、皆さんが一斉に懐かしそうな表情を浮かべているのを見て、それだけ濃い時間だったんだなと伝わってきました。

関 ですね。当時と変わったことと言えば  ”後光ライト” が置かれたことくらい。

保志 あはは!

――後光ライト……?

関 ある時、台本の文字が読みにくくなっちゃったことがあって。翌週アフレコに行ったら、スタジオにリング状のライトが置かれていて、それが僕の後ろから台本を照らしてくれるようになったんです。

――まさに、三蔵様から後光が……!

保志 あれは楽しかったですね。

石田 そういうフィジカルな変化を除けば、メンタル的なことや現場の雰囲気はまったく変わらずでしたね。保志くんをネタに場を温め、それを享受させてもらいました。僕がそのポジションだったら耐えられないと思うので、保志くんは凄いなと思います。

保志 確かに、石田さんがいじられてるのは見たことないですね。

関 保志くんの場合は、自ら火に飛び込んでいって場を温めている節がありますから。

保志 (笑)

石田 そうやって火に飛び込んだ後、保志くんは燃え尽きずにちゃんと火を潜り抜けてくるので、やっぱり素晴らしい才能だと思います。

関 もはや火の鳥だね。

保志 最近は、飛び込んだ後にどうやって潜り抜けるかも楽しみなんです。

石田 そこまで!? 極めたね~!

関 まあ、こっちから見てると、全然分からないけどね。

更なる暴露話が飛び出す? インタビュー後編は3月25日公開予定です。

(C)峰倉かずや・一迅社/最遊記RE PROJECT

当記事はアニメージュプラスの提供記事です。

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