「ロックバンド・GLAY」の“唯一無二の魅力”とは? 最新ライブ配信が必見の理由

ウレぴあ総研

GLAYが約2年ぶりの全国ツアー『GLAY ARENA TOUR 2021-2022 "FREEDOM ONLY"』を開催。2月6日にさいたまスーパーアリーナで迎えたツアーファイナルの模様が、3月15日(火)まで配信されている。

2020年にデビュー25周年を迎え、30周年へと向かうGLAYは、今回の配信ライブでどんな魅力を見せてくれたのか。

■GLAYが配信ライブを行う“必然”

そもそもGLAYは、毎年の全国ツアーで各地のファンの元へ定期的に足を運ぶ、レジェンドアーティストとしては稀有なバンドだった。その流れがコロナで強制的に断ち切られてからは配信に注力し、コンスタントにライブ配信を行っている。

TERUプロデュースのアコースティックライブ「LIVE at HOME」から始まり、故郷である函館や船上での野外無観客ライブ、各メンバーの作曲ナンバーで構成した4ヶ月連続配信ライブ「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK」シリーズ、有観客と配信のハイブリッド型ライブなど、テーマや形式を試行錯誤しながら今日まで続けてきた。

それは、この厳しい状況でもメンバーが音楽を楽しみながらエンタメ精神を昇華させることであり、GLAYという大きなバンドに携わる多くのスタッフの活動を止めないことでもあり、そして、ファンに安心感を届けることでもある。

そういった中で、ようやく開催へこぎ着けた全国ツアー。ファンにとってもバンドにとっても念願のライブを配信しないという選択肢は、当然GLAYのメンバーの頭の中にはなかっただろう。

今回のライブのセットリストは、2021年10月リリースの最新アルバム『FREEDOM ONLY』の収録曲をメインに構成されている。本作品では「優しい音だけを届けたい」というメンバーの想いがあったようで、一音一音を心地よく味わえる、バラードやミディアムテンポの楽曲が多い。

それでも配信を見ていて退屈さを感じなかったのは、楽曲の豊かさが要因だろう。

■幻想的なパフォーマンス、特に必見の名曲

ノスタルジックなメロディーと歌詞が心にしみる「FRIED GREEN TOMATOES」、社会に漂うリアルタイムな暗い空気感を切り取った「Winter Moon Winter Stars」、シンプルな音で張り詰めた緊張感を作り出す「Tiny Soldier」、ダークでゴシックな世界観を壮大に表現した「Holy Knight」など、長いキャリアの中で培った音楽性が生きた、聴きごたえのある曲の連続なので飽きることがない。

中でも注目したいのは、2021年8月にリリースした59枚目のシングルで、本アルバムのキー曲でもある「BAD APPLE」だ。

あいみょんや菅田将暉などの楽曲のアレンジを務めるTomi Yoをアレンジャーに迎えた本楽曲は、浮遊感のある新鮮なサウンドとGLAYが持つ哀愁が絶妙にマッチした名曲。

ライブでは、King Gnuの常田大希が主宰するクリエイティブチーム・PERIMETRONが手掛けたジャケットのアートワークとリンクした、巨大な林檎の木を模したオブジェを背景に演奏されている。

視覚からのアプローチも加わった幻想的なパフォーマンスは、この一曲だけでもチケット代の元が取れているのではと思うほど素晴らしい見ごたえがある。

また、TERUのMCに心動かされる場面も多かった。序盤の「Hypersonic」で、歌詞にはない“小橋の夢”を叫んだシーンには早くも胸が熱くなったし、終盤に客席を見つめて「これからも同じ時代を歩んでいきましょう」と言ったシーンでは、不安を抱える人々の心が無意識に求めている言葉を汲み取っている気がした。

つくづく彼の真っすぐな言葉には人を救う力がある。そう、GLAYには言葉の力もあるのだ。

特に本編ラストを飾った「祝祭」の歌詞には、聴く人の心を強く動かす力を感じた。混沌とした社会の中で人間の愚かさを憂いながらも、最後に綴られた<それでも愛おしい>という言葉は、年齢を重ねた今だからこそ出てきた言葉だと思うし、大きな衝撃を受けた。

この配信で唯一、演奏に合わせて手書きの歌詞が表示されていたのも、ファンの皆に今この言葉を伝えたいという強い思いがあったのだろう。

■社会と繋がり、共に時代を歩むバンド

思えば、GLAYはこれまでも多くの楽曲で社会へメッセージを発信してきた。

直近で印象的だったのは、2019年リリースのアルバム『NO DEMOCRACY』の収録曲「戦禍の子」だ。TAKUROが、シリア難民の支援に取り組むSUGIZO(LUNA SEA・X JAPAN)に話を聞いたことをきっかけに生まれたというこの曲では、難民問題や子供の貧困問題をストレートに歌っている。

25周年ツアーの横浜アリーナ公演で、TERUがこの楽曲を披露する際に「今すぐじゃなくて、10年後にこの曲が皆さんにどんな風に響いているのか楽しみです」と言ったことをよく覚えている。曲を通して、自分がこの深刻な社会問題に向き合うための種が植えられた気分だったからだ。

ミュージシャンとして夢を見せるだけでなく、現実を共に生きる大人として社会を見つめ、考えるきっかけをくれるGLAYは、人生の先輩のような存在だ。

「いつまでも4人でワイワイとバンドがやれればそれでいい」とメンバーはよく言うが、ただ仲間内で楽しくやっているだけでなく、音楽を通して社会と深く繋がり、この苦しい時代を共に歩む覚悟を持っている。今回の配信ライブで発信された言葉たちからは、彼らのそんな誠実な思いも感じられた。

本配信ライブのアーカイブは、3月15日まで視聴可能。同じ時代を共に歩んでくれるロックバンド・GLAYの豊かな音楽をぜひ味わってみてほしい。

■配信情報

『GLAY ARENA TOUR 2021-2022 "FREEDOM ONLY"』配信チケット発売中!

[配信期間]アーカイブ:~3月15日(火)23:59まで

[チケット情報]視聴券 3,700円

[販売期間]~3月15日(火)21:00まで

当記事はウレぴあ総研の提供記事です。

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ