Netflix映画『消えない罪』罪深きすべての人間に

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生きていれば誰しも、大なり小なり罪を犯してしまう。その大小だって決めるのは自分じゃなくて、犯してしまった罪というのは目に見えないからこそ、視点によって姿を変えて軽くなったり重くなったりしながら、一生心の奥をチクチクと刺してくるものです。
自分の罪の置きどころもわからないのに、他人の罪にあれこれと口出しするのはおこがましいことだと理解しながらも、私たちはいつだって責任の所在を押しつけたがる。この物語には、そんな私たちが色んなキャラクターに姿を変えて、いびつに生きる姿がありました。

他人のうさ晴らしのはけ口

物語の主人公は、仮出所したばかりの女。彼女は「警官殺し」と呼ばれ疎まれていました。
先日ポール・ヴァーホーベン『エル ELLE』を観ていたのでかなり通ずるところがありましたよ。あちらは加害者の家族にまつわるお話ですが、こちらは本人。

何十年かけて罪を償ったとて何かが解決するわけでなく、言いたい放題、やりたい放題の外野に不条理にツバを吐きかけられながら生きています。これなら中に入っていた方が安全かもしれません。あ、でも劇中で彼女、「中も外も同じ人間しかいない」とぼやいていたっけ。
誰かを裁けると思っている人間はそろって傲慢で、側から見ればその醜さたるや。

耐えしのぶ主人公

かつて彼女が事件を起こした家に現在住んでいる家族、彼女の妹を育てる養父母、そして彼女。縁を持って関係し合うこのトライアングルの外で、野次馬根性を都合よく「正義」で包んで行使する人たちがいっぱいいるんです。現実と同じように。
罪人を裁くために法律があって、そのプロがいる意味を今一度考える必要がありそうです。

我がふり直そう

とは言え、彼女に降りかかる災難の数々を「まぁしょうがないか」みたいな気持ちで眺めていたのも正直なところ。自分の醜さに向き合って、ひとまず反省に徹しようと思います。これが消えない罪になる前に。

Netflix映画『消えない罪』独占配信中

【公開】
2021年
【スタッフ・キャスト】
監督:ノラ・フィングシャイト

脚本:ピーター・クレイグ
   ヒラリー・サイツ
   コートネイ・マイルズ

出演:サンドラ・ブロック
   ヴィンセント・ドノフリオ 他

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