<ライブレポート>aiko、1年9か月越しにツアー完走 自身ラストのZepp Tokyoで「これからもいろんなaiko、届けます。」

Billboard JAPAN



aikoが、2019年から2020年にかけて行った全国ツアー【Love Like Rock vol.9】の振替公演を、2021年12月1日、2日、6日、7日、22日の5日間、東京・Zepp Tokyoにて開催した。

本来の日程であれば、2020年3月7日、8日に行われるはずだった【Love Like Rock vol.9】の東京公演。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、長らく延期となっていた本公演だが、会場となるZepp Tokyoの収容人数の規定状況を鑑み、5日間会場を抑えることで、1年9か月ぶりの開催が実現した。

aikoは、今年6月より全国ホールツアー【Love Like Pop vol.22】を開催。同ツアーも新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、当初のスケジュールが変更となり、今月14日にツアーファイナルを迎えたばかりだ。今回の振替公演は【Love Like Pop vol.22】と入れ違いになる形で日程が組まれ、本稿でレポートする22日の最終公演は、aikoにとって今月7本目のワンマンライブとなった。そんなハードスケジュールになってでも敢行したかった、この日の東京公演でaikoが見せたもの。それは、長い間チケットを取っておいてくれたファンに対する、彼女なりの“シアワセのお返し”だった。

オープニング・ナンバー「アンドロメダ」のイントロが始まると同時に幕が下り、ステージ上にaikoとバンドメンバーが登場。客席からは期待と興奮が入り混じった歓声が思わず漏れる。今月はワンマンライブ続きでこなれているのか、1曲目から全力全開、しなやかな歌声を響かせるaiko。「ストロー」では、〈君にいいことがあるように〉の「君」は、目の前にいるあなただ! と言わんばかりのアイコンタクト攻撃で、客席のオーディエンスを次々と面食らわせていく。

この日のライブは、14日の結婚発表後初のライブということもあり、お祝いの言葉が書かれたプラカードやうちわを持ったファンが多数見られた。MCでは「なかなか言い出すタイミングがなくって……」と、照れた表情を見せながら、改めて結婚を報告した。

また、この日の会場であるZepp Tokyoは、2022年1月1日で閉館することがアナウンスされており、今回のライブはaikoにとって最後のZepp Tokyoのステージとなる。これまで61回ものライブをZepp Tokyoで開催してきたaikoは、ステージ両脇に設置されたZepp Tokyoのロゴのネオンサインを譲り受けるらしく、「(ネオンサインを)私が持っている限りZepp Tokyoでライブができるので、またどっかでやろ!」と、Zepp Tokyoの復活を約束した。

印象的なギターのリフから始まった「プラマイ」では、しゃがんだり跳んだり跳ねたりしながら、上手、下手、花道を行ったり来たり、忙しなくステージを横断し、客席の声援に応えるaiko。その間にもピッチやリズムがズレることはなく、改めてその歌唱力の高さに圧倒される。中盤パートでは、「間違い探し」で突飛なメロディラインを難なく歌いこなしたり、朗らかな印象の「食べた愛」から、ずっしりと重たい雰囲気の「何時何分」へ違和感なく繋げたり、歌手・aikoの実力をまざまざと見せられた。がしかし、ひとたびMCに入ると“気さくな姉さん”になるのがこれまたaikoの凄いところ。ディーヴァ的な凄みよりも、親しみやすさが勝るからこそ、彼女の歌はリスナーを選ばないのだろう。

恒例の「男子!女子!そうでない人!全員!」のコール&レスポンス(今回は飛沫防止のため、ポーズやジェスチャーで対応)を経て、バンドメンバーとの即興コント(?)では、セクシーポーズをキメながら「これからもいろんなaiko、届けます。」と、意気揚々に宣言。そのままライブは後半戦へ突入する。浜口高知(Gt.)、設楽博臣(Gt.)、須長和広(Ba.)、佐野康夫(Dr.)、佐藤達哉(Key.)といったaikoライブではお馴染みのバンドメンバーの紹介が盛り込まれた「beat」で、ステージもフロアもますますヒートアップ。本編ラストは「エナジー」で躍動感いっぱいにフィニッシュを飾った。

ツアーTシャツに着替えて突入したアンコールは、ノリの良いナンバーをテンポよく投下。「メロンソーダ」では、ステージ上に置かれたミラーボールが光の粒を拡散し、ステージをきらびやかに演出する。「Zepp Tokyo最後でしょ? ここで終わるわけない!」と突入したダブルアンコールでは、久しぶりの披露になるという「赤い靴」をプレイ。クラップが一体感を生み出した「運命」、浮遊感のあるメロディが心地良い「キスする前に」と、別れを惜しむ時間を与えまいとばかりに、間髪入れずに曲を連投していく。

「(最後のZepp Tokyoだから)絶対に思い出に残るようなライブをしたいと思って今日来たけど、みんながいてくれたから、いつものようなライブができました!」と、オーディエンスに感謝を伝え、ライブはトリプルアンコールへ。定番曲「be master of life」で会場を一つにした後は、「Zepp Tokyoに捧げます!」と「二人」へとなだれ込む。〈後ろに立ってる観覧車に本当は乗りたかった〉というフレーズが、会場の真隣にある観覧車(2022年8月31日をもって営業終了)を彷彿とさせ、感傷的な気持ちを増幅させる。

「12月、今日が一番揺れたってなってもらわないと!」と、この日のラストソングは「ボーイフレンド」に決定。バウンスの波を巻き起こし、この日一番の盛り上がりで3時間に及ぶライブは幕を閉じた。

「1年9か月、みんながずっとチケットを持っていてくれて、今日このライブができて本当に良かったです。これからもいろんなことがあるかもしれないけど、みんなで頑張っていきましょう! 何かあったら、今日の私たちのおバカなところを思い出してください(笑)」と、元気よくステージを後にしたaiko。最初から最後まで笑顔が絶えない、底抜けに明るく、切なく、おバカで、賑やかなライブだった。

Photo:岡田貴之
※写真は【Love Like Rock vol.9】の公演の中から抜粋したものになります。

◎ライブ情報
【Love Like Rock vol.9】
2021年12月22日(水)
東京・Zepp Tokyo

<セットリスト>
01. アンドロメダ
02. 格好いいな
03. ストロー
04. 58cm
05. より道(Rock ver)
06. 明日の歌
07. プラマイ
08. ハニーメモリー
09. You & Me both
10. 列車
11. 間違い探し
12. 恋ひ明かす
13. 食べた愛
14. 何時何分
15. beat
16. 未来を拾いに
17. エナジー

[アンコール]
18. 相合傘(汗かき Mix)
19. ハナガサイタ
20. メロンソーダ

[ダブルアンコール]
21. 赤い靴
22. 運命
23. キスする前に

[トリプルアンコール]
24. be master of life
25. 二人
26. ボーイフレンド

〈セットリストプレイリスト〉
https://aiko.lnk.to/LLR9

当記事はBillboard JAPANの提供記事です。

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