「ピラティス」が心と体の不調に効く理由。肩こり、落ち込みまでスッキリ!

女子SPA!

 長引く自粛生活や、働き方・ライフスタイルの変化によって、体調面や心の不調を感じる人が増えています。それもあってか、「今まで以上に自分の心身と向き合うようになった」という声もよく耳にします。

「身体を動かしてスッキリしたい」「気分をリフレッシュさせたい」などの理由から、仕事の合間にジムに通い始めたり、ヨガをしてみたり。また、ここ最近では、モデルや韓国アイドルのSNSを見て、「ピラティス」に興味を持ち始めた人もいるようです。なんとこのピラティス、体だけでなく心も元気にしてくれる効果が期待できるというから驚きです。

そこで今回は、ヨガインストラクターでもある筆者が、ピラティススタジオを取材してレッスンを体験。「zen place pilates(ゼンプレイスピラティス)」田町スタジオでインストラクターを務めるAkitoさんに、そもそもピラティスって? という疑問から、今ピラティスがいいとされる理由までお話を聞いてきました。

◆負傷した兵士の「リハビリ」から始まったピラティス

――ピラティスとはそもそも、どのようなものなのでしょうか?

Akitoさん(以下、Akito)「“ピラティス”というのは、考案者であるジョセフ・ピラティスという人の名前から名付けられた、エクササイズ・メソッドです。

1880年代、ドイツに生まれたジョセフ・ピラティス氏は、幼いころとても病弱でした。ですが、父親が体操選手、母親が自然療法家だったこともあり、身体に関する知識が豊富な環境で育つことができたんです。そこでまずヨガに出会い、ほかにも様々なトレーニングに取り組むことで病気を克服したんですね。その経験から運動療法に興味を持ち、独自で研究したものがピラティスの始まりなんです」

――ほかの運動やエクササイズとはどう違いますか?

Akito「ピラティスは、リハビリから始まっているんです。ジョセフ・ピラティスは第一次世界大戦中、負傷したイギリス軍の兵士たちにベッドを改良した“マシンピラティス”を用いたリハビリ指導をしました。身体の強化や全身の機能を改善するエクササイズをおこなったのです。

また、彼はヨガを通して『身体と心はつながっている』ことも知っていました。だから寝たきりの治療ではなく、動かせるところは全部動かすという考えのもと、ピラティスをメンタルの不調の改善にも役立てていたんです。

ピラティスは、単に運動やエクササイズというものではなく、全身の機能に影響を及ぼす神経系や免疫系システムにも効果を発揮するんですよ」

◆免疫力を高めるには「背骨の動き」が大事!

――免疫力を高めるって、まさに今の私たちの暮らしに求められるものでもありますね。ピラティスのどういう動きが、神経系や免疫系システムに効果的なのでしょう?

Akito「背骨の動きが大事です。背骨が姿勢を作っているので、この軸がしっかりすることで見た目の変化も起こるのですが、実は脳の状態との関係も大きいんです。

私たちの身体は、脳から神経が出ているんですが、そのすべてが背骨を通っています。なので、背骨のバランスがよくなると、神経がしっかりと働きやすくなるんです。自律神経のバランスも背骨のポジションで変わってきます。あとは、内臓も背骨にぶら下がるようにしてついているので、その位置がよくなってくると、免疫システムやホルモンバランスも改善されます」

このように、身体の内側から変えていくのがピラティスなのだとAkitoさん。

◆意識しながら動くことで、前後の変化をはっきり感じられる

筆者は今回、マット+マシンを使った1時間のプライベートセッションを実際に体験してきました。

まずは、“胸式呼吸”の練習からスタート。

鼻から吸って、口から吐く。吸うときは、背中と左右の肋骨の両側が膨らみ、吐くときは、お腹を収縮させて内臓を引き上げるようにする。このピラティスの基本呼吸を常に意識します。

胸式呼吸には、身体を活動的にして、脳を活性化させる交感神経を優位にする効果があるそうで、ほんの数分繰り返しただけでもほのかに温まってくる感じ。

続けて、立ち姿勢で腰をねじったり、骨盤の前傾・後傾をしたりして、さまざまな身体のズレを自分で修正しながら動いていくのですが……これがまた難しい。

頭の中でイメージする自分の身体の状態と、実際の状態のズレ。それを自ら正していくためには、身体の中への意識をグッと高め、さらには集中力を研ぎ澄ます必要があるように感じます。

ですが、そうやって深く集中することで、動きのひとつひとつに対して自分の身体がどう反応しているのかがわかってくる。

マシンを使う動きでは、自分だけでは動かせないパーツにも効果的にアプローチ。伸びやかさが増して、とても気持ちがいい。

◆レッスン前後の身体の違いに驚き!

そして、レッスン終了。

もともと骨盤が前傾しやすく、反り腰気味の筆者。レッスン前は、前屈をするとお尻がうしろに逃げる姿勢になっていました。

それが、レッスン後に再び前屈してみると、背骨から骨盤がキレイなカーブを描いて、スッとお尻がおさまるように。

背骨から伸びていく動きの繰り返しでは、背筋がスッと真っすぐ通ったような、まるで身長が伸びたかのような感覚。肩もストンと自然に下がり、余計な力みが減少。

ほかのピラティス体験者からは、「頭の中に空白ができて、思考・感情のリセットができるようになった」「イライラしにくくなった」「睡眠の質がよくなった」などの声もあがっているそう。

「一つ一つの動きを呼吸に合わせて丁寧に行うことで、脳が自然と瞑想状態に入り、自分で感情をコントロールできるようになるんです」とAkitoさん。姿勢が良くなるだけではなく、感情面でも効果があるということに改めて納得でした。

これはぜひ、自宅でも取り入れたい!

ということで、家で1人でできるオススメのエクササイズを教えてもらいました。

◆背骨をひとつひとつ動かす「ペルビックカール」

「ペルビックカール」は、骨盤から背骨のひとつひとつを動かすピラティスのウォームアップエクササイズ。骨盤の歪みや姿勢を改善し、腰痛の予防、ヒップアップ効果などが期待できるそう。

加えて、背骨の丁寧な動きが自律神経の改善にも繋がると言われています。皆さんもぜひ、お家で挑戦してみてください。

【やり方(5~10回おこなうのが効果的)】

1. 仰向けになり、脚をこぶしひとつ分あけた状態で膝を立て、腕は両脇に置く

2. 骨盤はニュートラルポジション(前傾も後傾もしていない状態=骨盤と恥骨が水平面上)を保ち、息を鼻から吸う

3. 口から息を吐きながら、お腹に力を入れ、恥骨が高くなるように骨盤を傾ける。その後、足を踏み込み、背骨を下の方から順にひとつずつ床から持ち上げていく

4. 背骨の動きを意識しながら、肩から膝までを一直線になるように持ち上げ、鼻から息を吸って体幹を安定させる

5. 口から息を吐きながら、背骨を上から順にひとつずつおろしていき、1の姿勢に戻る

【注意点(NG例)】

身体を下から持ち上げるとき、腰を使って上がったり、体が反ったりしないように注意する。

◆普段なかなか意識しない、背骨の使い方改革を

ジョセフ・ピラティスの言葉に、「年齢とは、生きている年月では決まらず、背骨の柔軟性で決まる」というものがあるそう。

コロナ禍を健やかな身体と心で乗り切るために、普段なかなか意識することのない背骨の使い方改革をしてみるのもいいのではないでしょうか。

【zen place】

ピラティス・ヨガのマインドフルムーブメントでウェルビーイングライフをつくる全国約100店舗の専門スタジオ。

【Akito(田町スタジオ所属)】

高校時代の怪我をきっかけに、身体だけではパフォーマンスは変わらないことを実感し、心と身体について知りたいと思うなかでピラティスと出会った。田町スタジオでは、基礎クラスから悩み改善まで、数多くのレッスンを展開している。レッスン体験も受付中。

<取材・文/高木沙織>

【高木沙織】

美容ライター/ヨガインストラクター/ビューティーフードアドバイザー/スーパーフードマイスター。多角的に美容・健康をサポートする活動を行っている。過去には『AneCan』『Oggi』の読者モデル、ファッションモデル、ナレーター等も経験。Instagram:@saori_takagi

当記事は女子SPA!の提供記事です。

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