パテックフィリップの資産価値。高級腕時計初心者にも自信をもってオススメできる

日刊SPA!

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

◆腕時計購入をコンサルしてみた

腕時計投資家の斉藤由貴生です。私は普段、他人に対して、腕時計の購入のアドバイスなどを行っていないのですが、今回、大学時代の友人が初めて高級腕時計を買うということで、その選定から購入までをアドバイスしてみました。

友人Oは学生時代、高級腕時計に対して全く興味を持っていない人間でした。というよりも、私がいた学類は、国立理系だけあって、高級腕時計に興味を向けるなどという人は皆無。しかし、そんな彼が社会人になって数年、なんと高級腕時計を買うと言い出したのです。友人Oは、企業に籍を置きながら、研究機関に出向しているという立場なのですが、今回「博士号」の取得目処がたったとのこと。その博士号取得記念に、高級腕時計を買ってみようと考えたらしいのです。

独身でお金遣いも荒くない友人Oは、そこそこ貯金がありそうだったため、私は「どうせ買うならパテックフィリップにしちゃえ」とアドバイス。もちろん、これは友人Oに似合いそうだという前提に基づいての提案です。そして、飲み込みの早い友人Oは、「じゃーパテックフィリップにするか」という返事。早速、私は友人Oのために、中古売出し情報の中から、良さそうなモノをセレクトしました。

◆レアな黒文字盤

この際の基準は、以下のとおりです。

・友人Oに似合いそうな腕時計であること

・パソコン作業のときに、腕に装着していて違和感がないこと(=薄い)

・資産性が優れていること

友人Oは、そこまで派手な見た目ではないため、35mm以下のシンプルなパテックフィリップをサラッとつけていたら、意外性があって魅力的だと思ったのです。そして、私は友人Oのために、パテックフィリップの「カラトラバ」を中心に、“おすすめリスト”を作成。即座に、友人Oに見せます。一応、何本か“おすすめ”があったのですが、その中でもピンときた1本がありました。それこそが、パテックフィリップカラトラバの5026J-001です。

この5026J-001のおすすめポイントは、いくつかあります。まず、5026J-001はカラトラバの中でも珍しい「黒文字盤」という見た目。この独特さと、35mm以下という小ぶりなケースが、キュッとしたツヤ感を見せ、なんとも魅力的な1本なのです。

それでいて、文字盤の“ブレゲ数字”が渋い印象で、そのバランス感が友人Oに似合うと踏みました。

◆100万円以上値上がりしたモデルも

また、2021年から、多くのカラトラバが「ガバッと上昇」という傾向となっているのですが、この5026J-001については、値動きしていない状態でした。

例えば、同じカラトラバでも、5196J-001は、2016年水準と比べると、現在水準は、100万円以上高い状況となっているのですが、5026J-001は2016年水準と「ほぼ同じ」という様子だったのです。

値上がり可能性の観点からすると、既に2016年比で100万円高、という状況の5196J-001を買っても良いのですが、今回、友人Oは、博士号記念に初めて買う腕時計であるため、「相対的に安い」ということが、彼にとって魅力的だと考えました。

そうして、このことを友人Oに伝えると、飲み込みの早い彼は、やはり「5026Jが良いと思う」という返事。結構気に入っている様子でした。そこで私は、友人Oともう一人の大学の友人、Mといっしょに、お店に行って買いに行こうと提案。後日、みんなで見に行くことになりました。私は、5026J-001を確実にゲットできるように、事前にお店に電話して取り置きを依頼しておきました。

また、買い物する当日は、5026J-001を見る前に、他の“おすすめ”も見せることとしました。

最初に向かったお店では、この5026のローズゴールドバージョンや、3923、3796などを見てみました。はやり「イエローゴールドの5026が良い」ということで、ここでは買わず、他の店も見てみることになります。

しかしここで、付添いだったもう1人の友人Mが、3796を気に入ってしまいます。そこで、私は「他の店のも見てから良ければ買えば?」と提案。そうして、他を見た結果、やはり友人Mは、「あの店にあった3796が良い」といい、即座に購入してしまします。

◆購入の決め手は資産性

少し前まで、貧乏学生だった彼らが、今やサクッとパテックフィリップを買っている光景を見た私は、時の流れを感じました。私の同級生の彼らですが、私は6年遅れで大学に入ったため、感慨深い気持ちになったのです。そして、次に友人Oの本命、5026J-001を取り置きお店に向かい、無事友人Oもパテックフィリップを購入。この日は、結局、腕時計投資家である私だけが“パテックフィリップを買わない”という結果になりました。

彼らがパテックフィリップをポーンと買ったことに驚いた私ですが、その後、アドバイスのお礼として、焼肉をおごってもらっている際に、彼らが「ポーンと買った理由」が分かります。

それこそが、彼らが、腕時計に対しての資産性を認めていたという点。私は、特段、彼らに腕時計投資の話などをしたことがないのですが、「資産になる」ということが買う決め手だったとのことでした。

私は、常日頃から「本当の消費額=買った値段 ― 売れた値段」といっており、中3からパテックフィリップを買ってきました。しかし、他人がパテックフィリップをポーンと買う姿を目の当たりにすると、正直結構ビビるということが発覚。私も、他人目線ではそうやって見られていたのかと思うと、なんて生意気な中学生だったのかと思った次第です。

<文/斉藤由貴生>

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

【斉藤由貴生】

1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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