石川界人が『やくならマグカップも』で挑戦した一味違う父親・親子像

2021年の春アニメとして登場し、アニメパートと実写パートの2部構成でも注目を集めたアニメ『やくならマグカップも』、通称『やくも』。日本で最も暑い町の一つにして、やきもののまちでもある岐阜県多治見市を舞台に、女子高校生達が陶芸に青春を捧げる姿を描いた作品だ。

そんな『やくも』の第2期である『やくならマグカップも 二番窯』が現在放送中。有名陶芸家であった亡き母に導かれるように陶芸部に入り、先輩や同級生と共に作陶に打ち込む主人公の姫乃。そんな姫乃を優しく見守り続けるのは、石川界人さんが演じる姫乃の父・刻四郎だ。陶芸をしない役柄なのだが、今回、なんと石川さんが陶芸に挑戦することに! この陶芸体験の現場に密着し、陶芸体験の様子と合わせて、作品の裏話も伺ったインタビューをお届けする。

>>>石川さんの陶芸体験の様子を見る【写真14点】

――今回は手びねりでのマグカップ作りに挑戦されましたが、いかがでしたか?

石川 陶芸自体は子供の頃や他のお仕事などで何度かしたことがあるのですが、マグカップを作るのは初めてだったので楽しくできました。自分が思い描いた形になろうがなるまいが、自分が作ったものが形になるのは面白かったです。

――ちなみに今回作ったマグカップは、何を飲むことを想定されて?

石川 完全に牛乳です。家で飲む水以外のものといえば、牛乳かハイボールしかないので(笑)。朝食のお供もだいたい牛乳なので、毎朝のお供になるんじゃないでしょうか。僕の手元に帰ってくればの話ですが……。

――(笑)。ちなみに普段はどんな食器を使っていらっしゃるんですか?

石川 基本的に自炊をしないので、ほとんど家で食器を使わないんです。でも、マグカップはファンの方からいただいたものをずっと使っています。

――それは素敵ですね。ほとんど食器は使わないとのことですが、今後また陶芸体験をするとしたら作ってみたい物はありますか?

石川 陶器の箸ですかね? まぁ、それはさっきマネージャーと話していたギャグですけどね(笑)。すぐに割れちゃうでしょうし……。でも、陶器のプロテインシェイカーとかはあったら面白そうです。中身が見えない、重くて振れないとか色々問題はありそうですが、こういう物を作ろうという人がなかなかいないと思うので、単純にどうなるんだろうという興味があります。

――もし作ったら是非拝見したいです。作品についてもお伺いしたいのですが、今回、石川さんは主人公・姫乃の父親である刻四郎を演じていらっしゃいます。出演が決まった当初は、作品にどんな印象を抱いていましたか?

石川 今回はオーディションではなく、オファーをいただいて出演が決まったんです。なので最初は、多治見市のご当地マンガ発だし、女の子達がメインの地域密着型の作品になるんだろうという印象くらいしかなくて……。ただ、実際に演じてみると、刻四郎の出番が多くて驚きました。僕が父親役なんて意外なキャスティングですよね(笑)。
▲石川さん演じる刻四郎(左)。
――確かに。今回、初めての父親役、しかも男手ひとつで娘を育てる刻四郎という難しい役どころでしたが、アフレコでの印象的な出来事はありますか?

石川 第1話の収録がすごく思い出深いです。僕が台本や原作を読んだ上で刻四郎にもっていた印象と、監督がもっている印象が全然違っていたんです。僕が監督の思い描いているものを全く理解できておらず、擦り合わせが上手くいかなくて……。まさかの新人の時以来の持ち帰りになって、収録が次週に持ち越しという事態に。翌週の収録の際は、事前に監督ときちんと話し合う時間をとっていただいて、その時の話でようやく納得することができました。お互いの言葉に対する印象や受け取り方が違うことで生まれた、すれ違いがあったみたいなんです。そこをしっかり擦り合わせることができて、そこから先はスムーズに収録を進めることができるようになりました。

――具体的にはどういうところが噛み合わなかったのでしょうか?

石川 僕はどうしても父親というものを演じようとしていたんです。刻四郎は一人親で娘を育てているし、できないなりにも父親らしく娘を気遣ったりするだろうとイメージしていたのですが、監督が思い描いていたのは、それすらもまだ出来ていない刻四郎の姿だったんです。要は、自分が生きることに必死で、その必死さの中に娘がいるという感じで。傍から見たら小さな違いかもしれないですが、そこの設定が微妙に違うだけでも出す音は違ってくるものなんです。ここを経て、ようやく今の刻四郎ができあがりました。

(C)プラネット・日本アニメーション/やくならマグカップも製作委員会

――刻四郎は勤めていた会社が倒産したことで、地元でカフェを開業することになりました。もしも石川さんが別のお仕事を選ぶとしたら、やってみたいことはありますか?

石川 裏方に回りたいなとは思います。声優や俳優など役者が「こういうことをやりたい」と言った時に、どうすればそれが叶えられるかを考えられる役回りにいたいなと思います。彼らが望むような活動ができるように、その場所を整える仕事ができたらと。

――役者の気持ちが分かるからこそのお考えですね。実際に2期まで演じてきて感じた『やくも』の魅力って何でしょうか?

石川 じつは僕、あんまり作品を観ないようにしているんです。というのも、監督からのディレクションで、刻四郎は姫乃と話している時以外、娘である姫乃のことを知らない訳だから、なるべく台本を読まないでほしいと言われていまして……。父親としては、娘が語る以外の学校生活のことについて知らないでほしい、知らないからこそ生まれる親子の距離感があるだろうからと。なので、姫乃が話す以外の交友関係とか深くは知らないようにしているんです。一見、可愛らしい女子高生が陶芸をやるというキャッチ―なものに見えるかもしれませんが、その裏では監督が結構深いところまで考えてお芝居を作ってくださっている作品なんです。心情描写もかなり繊細にできているお話だと思います。

――そんなところまでディレクションがあったとは。最後になりましたが、読者へ向けてメッセージをお願いします。

石川 あんまり父親らしくせず、同じ目線に立って話せる家族であってほしいという監督のディレクションもありましたので、僕もあまり「父親」と気負いする事なく演じさせていただけました。僕の普段の声色とあまり変わらない姿を楽しんでいただけるかもしれません。アニメパートも、その後の実写パートも是非ご覧になっていただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。             


<プロフィール>
石川界人(いしかわ かいと)
10月13日生まれ。プロ・フィット所属。主な出演作は『ハイキュー!!』(影山飛雄役)、『僕のヒーローアカデミア』(飯田天哉役)、『ヴァニタスの手記』(ノエ役)ほか。

(C)プラネット・日本アニメーション/やくならマグカップも製作委員会

当記事はアニメージュプラスの提供記事です。

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ