King Gnu・常田大希の圧倒的な音楽力。『王様ランキング』OPでも魅せる芸術的表現

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アニメソング(アニソン)を語る連載、第七回目はKing Gnu、そしてmillennium paradeのリーダーである常田大希さんです。『BANANA FISH』や『王様ランキング』、『竜とそばかすの姫』などで魅せた圧倒的な音楽力をご紹介します。
カルチャーライターの曽我美なつめと申します。
アニメやマンガを愛するガチオタクである一方で、これまで約10年ミュージシャンとしても活動し続けるかたわら、現在は音楽ライターとしても活動している私。そんな私が音楽オタク&アニメオタクの両側面からご紹介していきたいと思います。

現在多くの20~30代の邦楽好きな若年層を中心に、熱い支持を得るミクスチャーバンド・King Gnu(キングヌー)。そして音楽ファンのみならず、様々なカルチャージャンルの業界人からも注目を浴びる超個性派アーティスト集団・millennium parade(ミレニアムパレード)。

この2つの音楽ユニットのリーダーは、実はどちらも同じ人物。最近はミュージシャンとしてだけでなくモデルとしての活躍も話題の、アーティスト・常田大希さんです。CD『BOY』(King Gnu)

CD『BOY』(King Gnu)

via CD『BOY』(King Gnu)
他の追随を許さない圧倒的センスとパフォーマンス力で、音楽好きだけでなく大勢のカルチャー・エンタメ好きの間で人気の両ユニット。
彼らのその最たる魅力は演奏だけでなく、やはり楽曲とあわせて細部の演出まで手掛ける総合芸術としての完成度の高さでしょう。

他アーティストと比較しても、演出も含めて極めてエンターテイメント性の高いパフォーマンスを披露することに定評のあるKing Gnuとmillennium parade。
そんな彼らの優れたエンタメ性は、実は最近発表された両者のアニソン曲にも、そのハイセンスが如実に表れてもいるんです。今回はそんな彼らが直近リリースしたアニソン曲を中心に彼らの魅力を解説。
音楽だけでなく様々なカルチャーのエッセンスを取り入れた、両者のパフォーマンスの魅力。それらに二次元・アニメという要素も加えて、その凄さを語っていきたいと思います。『王様ランキング』の世界を表現する楽曲に脱帽2019年リリースのドラマ主題歌『白日』が大ヒットを巻き起こし、一躍多くの人が知る存在となったバンド・King Gnu。
実はその昨年、まだメジャーデビューする前のインディーズバンドだった頃。2018年に彼らは、アニメ『BANANA FISH』のED『Prayer X』を担当した経歴も持っています。

2019年のメジャーデビュー後も、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍を続けるKing Gnu。
そんな彼らの最新曲として10月15日に配信リリースされた楽曲『Boy』。今作が現在絶賛放送中のアニメ『王様ランキング』の主題歌となっていることも、きっと多くの方がご存知のことでしょう。

King Gnu - BOY

via www.youtube.com非力で小柄な少年・ボッジとその友人・カゲの冒険と努力を描いた『王様ランキング』。この曲の歌詞には、作品の中でどこまでもまっすぐに、ひたむきに自分の道を行く二人の姿が描かれているようにも感じられます。

まだ幼く純粋さの残る少年たちの冒険を描いた本作。King Gnuはバンドでその主題歌『Boy』をパフォーマンスする際にも、作品と楽曲に共通する世界観を、どこまでもきちんと表現する事にこだわっています。

TVアニメ「王様ランキング」第1弾本PV

via www.youtube.com
楽曲リリースと共に公開になった『Boy』のMV。この映像には、まるでKing Gnuのメンバー4人の幼少期を彷彿とさせるような少年たち。そして彼らとピンクのモンスターによる、出会いと冒険の物語が描かれています。

少年と謎の生物による出会いと冒険。舞台設定こそ違えども、映像テーマは主題歌として物語を彩る『王様ランキング』にも通じるものがありますね。また同日彼らは音楽番組『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にも出演し、この楽曲をテレビ初披露しました。その番組内でのパフォーマンスの際も、MVの少年たちとモンスターがバンドと共に出演を果たしています。

MVのみならずテレビ番組においても、楽曲とアニメに通ずるコンセプトを徹底した演出を行った彼ら。そのクオリティの高さに、この放送はSNSでも非常に話題となりました。圧倒的サウンドで魅了した『竜とそばかすの姫』一方millennium parade(通称ミレパ)はKing Gnuほどメジャーな存在ではないため、あまり詳しく彼らを知らない方も多いかもしれません。

4人組バンドのKing Gnuと違い、ミレパはリーダー常田大希さんを中心とした音楽ユニット。楽曲やライブによって常田さん以外のメンバーは流動的に入れ替わる、非常に自由度の高いアーティスト集団でもあります。

millennium parade - Fly with me

via www.youtube.com実はmillennium paradeにも、これまでにすでにアニメ主題歌を担当した実績が。彼らの楽曲『Fly with me』は、Netflix オリジナルアニメシリーズ『攻殻機動隊 SAC_2045』の主題歌として以前起用されているんです。

音楽ユニットとして10名前後のメンバーで活動するmillennium parade。大所帯チームならではの多彩な音色や表現が光る、唯一無二の楽曲の世界観がその魅力です。そんな彼らの色が存分に発揮されたのが、現在も大ヒット公開中のアニメ映画『竜とそばかすの姫』メインテーマ『U』でしょう。本曲は作曲・演奏をmillennium paradeが、歌唱を劇中の鈴/ベルを演じたシンガーの中村佳穂さんが担当。すでに彼らのライブでも、この曲は何度か披露されています。

何よりも素晴らしいのは彼らが本曲を演奏する際、楽曲演出としてこの『竜とそばかすの姫』の世界観をパフォーマンスにも取り入れている点。直近のミレパのライブでは、演出の一環としてステージ中央に大きな顔の形をしたオブジェを設置。ライブ中を通してこのオブジェを演出で使用していましたが、『U』の演奏時にはなんとこのオブジェに、楽曲を歌う作中の歌姫・ベルの顔を投影したのです。

millennium parade - U

via www.youtube.comまたつい先日行われたツアーファイナルには、ベル役の中村佳穂さんがシークレットゲストとして登場。ですが、あくまでこの楽曲を歌っているのは架空の存在・ベル。その世界観を徹底してか、ゲストにもかかわらず中村佳穂さんは大きなマスクで顔を覆ったまま、ステージの上に立っています。
おミレパ @mllnnmprd しました✌︎ pic.twitter.com/EkbUzzrmvE
— 中村佳穂 (@KIKI_526) October 7, 2021楽曲の歌唱は現実の世界の人間ではなく架空の歌姫。そんな映画の世界観を徹底して守るパフォーマンスこそが、ある意味ではmillennium paradeらしいと語る人もいたようです。アーティストとして曲を演奏することは、文字通り音楽を奏でるだけではない。楽曲の持つ背景やコンセプト、世界観も含めて観客を魅了するという、どこまでもこだわり抜かれたエンターテイメント性。

それこそがmillennium paradeの、そしてKing Gnuにも共通する、彼らの大きな魅力と言っても差し支えないのかもしれませんね。

King Gnu - Prayer X

via www.youtube.comKing Gnu プロフィール東京藝術大学出身のクリエイター・常田大希(Vo, G)が率いるミクスチャーバンド。常田、勢喜遊(Dr, Sampler)、新井和輝(B)、井口理(Vo, Key)の4人体制になったのち、2017年4月にバンド名をSrv.VinciからKing Gnuに改名した。

同年10月に1stアルバム「Tokyo Rendez-Vous」を発表し、2018年1月に初のワンマンライブを開催。同年7月には配信シングル「Flash!!!」をリリースしたほか、フジテレビ系ノイタミナ枠で放送のテレビアニメ「BANANA FISH」にエンディングテーマ「Prayer X」を提供した。

2019年1月にアリオラジャパンよりメジャーデビューアルバム「Sympa」をリリースし、翌2月には日本テレビ系土曜ドラマ「イノセンス 冤罪弁護士」主題歌『白日』を配信リリース。2019年最大級のロングランヒットを記録中。春に初の全国ツアー「King Gnu One-Man Live Tour 2019 "Sympa"」を開催した。

(ソニーミュージックオフィシャルサイトより引用)■ 東京事変の“名探偵コナン”への愛。『永遠の不在証明』での遊び心と様式美がたまらない
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当記事はnumanの提供記事です。

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