眼の疲れから、うつ症状も。PCやスマホの疲労を和らげる秘訣を眼科医に聞いた

日刊SPA!

 コロナ禍も2年がたとうとするなか、仕事も遊びもやる気が起きない。……というか、なんか毎日ダルいし、カラダが重い。そんな倦怠感を払拭するには、どうすればいいのか? 中年の日々を覆う“疲れ”を吹き飛ばす極意を探った! 今回は「眼の疲れ」について。

◆現代人の“眼の疲れ”は万病のもと

コロナ禍で定着したリモートワーク。満員電車の“痛勤”から解放されたものの、これまで以上に酷使され、悲鳴を上げているのが「眼」だ。

「緊急事態宣言中には、眼の疲れや不快な症状を訴えて来院するビジネスマンが増えました。在宅勤務で近い距離を見続ける時間が増え、眼にとっては非常に過酷な環境になっているのです」

そう語るのは、眼精疲労や眼のピント調整に詳しい梶田雅義医師。眼を正しく使わなければ、その疲れはメンタルにまで影響を及ぼす。

「眼は自律神経に直結しているからです。普段、ものを見るときは、眼の筋肉である毛様体筋が収縮したり伸びたりして、水晶体を調節してピントを合わせる。例えば、PCなど近くを見るときは、毛様体筋が縮んで水晶体を厚くします」

◆眼精疲労から、ひどい場合はうつ症状も

そして、この毛様体筋を司るのが自律神経。

「近くを見るときは、副交感神経が優位になって毛様体筋が縮み、遠くを見るときは交感神経が優位になり、毛様体筋がゆるむ。PCに向かって仕事をするときは、おのずと交感神経が活発になるものの、眼は近くを見続けることで副交感神経が優位になり、自律神経のバランスが崩れてしまう。

眼精疲労から眼の乾燥感、めまい、肩こり、頭痛、吐き気、ひどい場合はうつ症状を引き起こします」

リモートワーク中は背筋が伸びる椅子がおすすめとのこと。背筋が伸びれば、モニターとの距離が離れ、眼にも腰にもやさしい。逆に姿勢が悪いと自律神経のバランスが崩れ、腰にも負担がかかるという。

◆疲れを和らげる秘訣

では、疲れを和らげる秘訣は?

「PCやスマホを見るときは10分間に1回、1~2秒でいいので2~3m先を見る。自宅でなら、座ったまま天井を見上げてもよい。首のストレッチにもなるので一石二鳥です。

また夜寝る前に40℃のホットタオルで10分間、目元を温めるのも有効です。ただ、眼の周りの皮膚は非常に薄いので、低温火傷をすることがあります。市販のアイマスクによる長時間の温めや“寝落ち”にはくれぐれも注意してください。

40代は、緑内障や白内障、加齢黄斑変性(網膜の中心部の黄斑に障害が生じる病気)といったリスクもありますから、こまめな検査がオススメです」

眼精疲労は万病のもとと心得たし。

◆“疲れない眼鏡選び”のコツは?

夕方になると「文字が小さくて読めない!」と叫びたくなる。もしかして、ついに老眼?

「人生100年時代、人生の半分は老眼です。『遠くが見える=眼がいい』と思っている人もいますが、PCやスマホを見ることの多い現代は『いかに近くが快適に見えるか』を重視したい」

そう語るのは、眼鏡スタイリストの藤裕美さん。

「快適に長時間見るためには、雑貨店に置いてあるような簡易的なものは避けたいところ。オススメは遠近両用の累進レンズの眼鏡です。これは一枚のレンズで徐々に度数が変化するので、いろいろな距離が見やすくなるのが利点。視力がよかった人も近視の人も老眼症状が出始める40代前半から使い始めておくと、人生の後半戦がぐっとラクになります」

◆眼鏡選びのポイントは?

では、総合的な眼鏡選びのポイントは?

「世界的なトレンドは上下幅が広めの眼鏡で、累進レンズとの相性も良い。またビジネスで利用するなら、仕事着で選びにいくと店員さんもイメージしやすいはず。眼鏡は医療器具なので、視力測定やフィッティングをせずにオンラインで購入するのは避けたほうが無難です」

老眼という現実を直視することで、視界は開けるのだ。

【梶田眼科院長 梶田雅義氏】

’82年、福島県立医科大学卒業。同大学眼科講師などを経て現職。日本コンタクトレンズ学会監事。眼精疲労の原因を特定する調節機能解析装置の開発に携わる

【眼鏡スタイリスト 藤 裕美氏】

’77年、福岡県生まれ。国内外での眼鏡店勤務を経て、’09年現職に。眼鏡店tö(トォー)を営む。著書に『あなたの眼鏡はここが間違っている』(講談社)など。Instagram: toeyewearlab

<取材・文/週刊SPA!編集部>

―[疲れないカラダ]―

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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