【インタビュー】GHCヘビー級王者・中嶋勝彦が田中将斗との10・30福岡決戦を前に思いを激白!“外様”時代の葛藤や「俺がNOAHだ」発言の真意も語る!

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10月某日、30日に福岡国際センター大会で開催されるプロレスリングNOAH『LEC クリンぱっ! presents DEMOLITION STAGE 2021 in FUKUOKA』でGHCヘビー級王座の初防衛戦を行う中嶋勝彦に話を聞いた。

中嶋は2002年にWJプロレスから当時史上最年少であった15歳9ヶ月でプロレスラーデビュー。その後は佐々木健介さんに師事して健介オフィスおよびダイヤモンド・リングで活動し、NOAHには2008年から参戦。当時はジュニアヘビー級戦線で活躍し、GHCジュニアヘビー級王座を3度戴冠。2013年より戦いの場をヘビー級に移し、当時所属ではなかったにも関わらずNOAHの顔の1人となっていく。

2015年には正式にNOAH入団を果たし、2016年には悲願のGHCヘビー級王座初戴冠。潮崎豪とのタッグ“AXIZ”などで活躍してきたが、2020年には潮崎を裏切って衝撃の金剛入りを果たし、N-1 VICTORYを制覇。今年のN-1では史上初の二連覇を成し遂げ、今月10日には丸藤正道から悲願の初勝利を挙げて2度目のGHCヘビー級王座戴冠。30日の福岡大会では今年のN-1で中嶋に土をつけた田中将斗との初防衛戦が決まっている。

今回のインタビューでは、13年前にNOAHに参戦してから今回のGHCヘビー級王座戴冠に至るまでの中嶋の心境と初防衛戦への想い、そしてその解釈を巡ってファンの間では様々な議論が交わされている「俺がNOAHだ」発言の真意について迫った。
(C)プロレスリング・ノア
(C)プロレスリング・ノア

▼GHCヘビー級選手権試合
【第36代王者/金剛】中嶋勝彦
vs
【挑戦者/M’s alliance】田中将斗(ZERO1)
※第36代王者は初防衛戦

N-1 VICTORY二連覇、GHCヘビー級王座戴冠。そして“外様”時代の葛藤


――GHCヘビー級王座戴冠おめでとうございます!

「うん、ありがとう」

――まず、N-1 VICTORYを振り返ってみていかがでしょうか

「今年は4ブロックに分かれるっていう新しい形式だったからブロックごとで試合数が少なかったけど、その分コンディションを整えて闘えたかな。1戦1戦集中出来たし、その反面1個落とせばもう危なくなるっていう緊張感があったよ。ホント、初めてだったな。こんなに過酷なリーグ戦だと感じたのは。今まで最多の参戦選手、ファイトスタイルの幅も年齢の幅も広い。一言で言うと難しかったね。過酷だったよ」
(C)プロレスリング・ノア
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――史上初のN-1 VICTORY二連覇を果たし、今月10日には丸藤正道選手を破ってGHCヘビー級王座を戴冠しました。同王座をかけての闘いは7年ぶりでしたが、いかがでしたか

「俺の知ってる丸藤正道っていうイメージをさらに超えていたよ。存在もそうだし、動きもそうだし、あんな丸藤正道を見たことがなかったね。前に闘ったときのイメージよりももっと上に行ってる。丸藤正道の凄さをあの空間で感じたな」

――7年前は惜しくも破れましたが、今回は悲願の“丸藤超え”を果たしての王座戴冠でした。以前との違いはなんだったのでしょう?

「俺がさらに上を行く進化をしてきたってことだよ。まあ、7年前との一番大きな違いは……環境かな。7年前のNOAHは生え抜きの選手が多かったけど、ここ近年のNOAHは他団体から入団してきた外様の選手が多かった。俺が一番それを感じてたし、5年くらい前に俺がベルトを持ってたときもそうだった。『生え抜きじゃないとこのリングでは上には上がれないんじゃないか』っていう変な考え方にもなったし、トラウマと言うか、そのときには大きな壁だったかな」

――NOAH生え抜きでないことに引け目を感じていたということでしょうか

「どうしようも出来ないじゃん。俺、生え抜きじゃないもん(笑)でも、現に今のNOAHってさ、外様が活躍してるだろ?言ったら、金剛はみんな外様だからね?まあ、生え抜きと外様の温度差はずっと感じてたよ」

――「温度差」とはどのようなものだったのでしょう

「簡単に言うと、扱いが違うんだよ。外様はチャンスを掴むことすら難しい。ただ力があるだけじゃ駄目なんだ。見てくれるファンが期待してくれる試合をして、ファンの支持を得ないと外様はチャンスを掴めないんだよ、当時から。一握りのチャンスを掴むことすら大変だったんだ。今でも悔しい思い出だよ。それがあったから今があるとも思うけどね。元々NOAHは考え方が古いんだよ。外様が頑張ってNOAHを盛り上げてるのに、結局生え抜きを上げようとする。その温度差がお客さんにも伝わるし、あんまりいいイメージ無いんだよ。それをまず無くさないとね」

――中嶋選手が、そして金剛がそれを成して行くと

「そうだな。今年はM‘s allianceとか杉浦軍に結構話題を持ってかれただろ? 反体制を掲げる金剛としては『これはイカン』と。このタイミングで、N-1をきっかけに大きな風穴を開けなきゃいけないって、金剛のヘビー級は全員思ってたはずだしね。外様には外様なりの信念があって、その信念が強くあるメンバーの集まりだから、金剛は。金剛をずっと牽引してるリーダーの拳王もそうだしさ、なんとか俺もこのN-1で大きな穴を開けたかったんだよ。その信念が“7年前との違い”として結果に出たんじゃないかな」
(C)プロレスリング・ノア
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――当時は外様だった中嶋選手も今は所属となり、最近どんどん押し寄せてきている新たな外様の選手たちを迎え撃つ立場になりました。こうしたNOAHの現状についてはどう思われますか?

「面白いんじゃないかな。バラエティ豊かで幅広い選手が来ててさ。見てる方は面白いんじゃない?やる方はすっげぇ大変だけどな(笑)。M‘s allianceも、杉浦軍も、上の世代の先輩たちは癖が強いからね。その中で歴史を創ってきた上の世代のイメージと言うか、そういう存在にも勝たなきゃいけない。そういう試合をしなきゃいけない。やる方は大変だけどさ、でも、やるしかないんだよ、それを。……やりがいあるよね(※ニヤリと笑う)」

NOAHの“政権”を握った中嶋の王者としてのビジョン、そして田中将斗戦にかける想い


――N-1を制し、“NOAHの象徴”とも呼ばれる丸藤選手からGHCヘビー級王座を奪取して風穴を開けることに成功しました

「政権を握ったよね。金剛の中嶋勝彦がNOAHの政権を握ったんだよ」
(C)プロレスリング・ノア
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――政権のトップとしてやっていきたいこと、ファンに見せていきたいものはなにかありますか

「上の世代たち、言ったら錆じゃん? 錆を削って新しいものを作っていかないとね」

――上の世代が潰しに来る反面、下の世代の突き上げも無視出来ないと思います。警戒はしていますか?

「警戒までは無いけど、でも脅威だね。そういう意味では、世代で言ったら俺なんか真ん中だからすっげー苦しいよ。上から下から苦しいよ。だけど、今回ベルトを獲ったことによってその形が変わりつつある。1回それを壊して、きっかけを今回作れたから。これから作り上げていくのが大変だけど、少しずつやっていくよ。上も下も全部突き放してやるよ」

――10月30日には、M’s allianceの田中将斗選手との初防衛戦が決まっています。N-1ではCブロックの中で田中選手に敗北を喫していますが、田中選手との試合を振り返ってみていかがでしょうか

「彼こそタフって言葉が似合う選手なんじゃないかな。年齢のことはあまり言いたくないんけどさ、あのキャリアであの動き、動けるだけじゃなくて頭の回転も早いし、戦術の幅も広い。自分の世界観も持ってる。ただ強いだけじゃないってのをやってて感じたよ。だからこそ美味しく頂いちゃいたくなったね」

――30日は防衛戦であり、リベンジマッチでもあります

「過去を通してシングルでは田中選手に勝ったこと無いからね。俺の記憶の中ではないかな。シングルもなかなかないからやってたら覚えてると思うし。丸藤正道もそうだし、田中将斗っていう美味しい存在が出てきた。田中将斗も美味しく喰らってやるから、俺の新時代の血肉となれって感じだよ」

――プロレス界で“世代交代”がテーマになることは多々あれど、上の世代が下を潰して世代交代を狙うというのは珍しいことだと思います

「それはいいことなんじゃないかな。それで潰れればそれまでだし。やりがいがあるじゃない、それこそ!」
(C)プロレスリング・ノア
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「俺がNOAHだ」という言葉の真意、そして10・30福岡決戦への想い


――王座戴冠後に「俺がNOAHだ」という言葉がありました。これは「I am NOAH」を掲げる潮崎選手を意識しての言葉なのでしょうか。そして5年前の戴冠時にも「俺がNOAHだ」という言葉を残しています。この言葉はどういった想いを持って発したものなのでしょう

「さっきの話で言えば、当時は外様が主張出来なかったんだよ。でもベルトを獲ることで『俺がNOAHだ』ってアピールが出来たんだよ。そっから始まったかな、『俺がNOAHだ』って気持ちは。外様のコンプレックスは当時からずっとあったからね。今回の『俺がNOAHだ』の解釈は――お前らに任せるよ(※ニヤリと笑う)」

――10・30福岡大会は中嶋選手の地元凱旋興行でもあります。福岡の地で初防衛戦を行う意気込みをお願いします

「生まれ故郷だからね。そこでやれるのは思い入れあるよ。でも、地元では勝率悪いんだよな」

――思えば、7年前に丸藤選手とGHCヘビー級王座をかけて闘ったのも福岡でした(※2014年7月21日、博多スターレーン大会)

「そう。地元なのに負けてるの。でも、今回は当時より大きな会場でメインに立てるってことは非常に嬉しいことだし、その上でメインイベンターとして大会を俺が締めるよ。だから、気になったらイープラスでチケット買って必ず見に来いよ!」

(取材・文:イープラス)
(C)プロレスリング・ノア
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▼GHCヘビー級選手権試合
【第36代王者/金剛】中嶋勝彦
vs
【挑戦者/M’s alliance】田中将斗(ZERO1)
※第36代王者は初防衛戦

▼6人タッグマッチ
[M’s alliance]武藤敬司&丸藤正道&望月成晃(DRAGON GATE)
vs
清宮海斗&マサ北宮&稲葉大樹(フリー)

▼GHCジュニアヘビー級選手権試合
【第46代王者/STINGER】HAYATA
vs
【挑戦者/PERROS DEL MAL DE JAPON】NOSAWA論外(東京愚連隊)

▼タッグマッチ
[杉浦軍]杉浦貴&桜庭和志(フリー)
vs
[桃の青春]原田大輔&小峠篤司

▼6人タッグマッチ
小川良成&吉岡世起&矢野安崇
vs
[PERROS DEL MAL DE JAPON]Eita(DRAGON GATE)&YO-HEY&鈴木鼓太郎(フリー)
▼シングルマッチ
[金剛]拳王
vs
[ファンキーエクスプレス] モハメドヨネ

▼6人タッグマッチ
大原はじめ&宮脇純太&藤村加偉
vs
[金剛]タダスケ&亜烈破&覇王

▼タッグマッチ
キング・タニー&岡田欣也
vs
[金剛]征矢学&仁王

当記事はSPICEの提供記事です。

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