『ウルトラマンコスモス』ムサシ&フブキの春風コンビが振り返る20年

『ウルトラヒーローズEXPO2021サマーフェスティバル』内で、今年放送20周年を迎えた『ウルトラマンコスモス』の記念イベント『ウルトラマンコスモスナイト~20th Anniversary 君にできるなにか~』が8月27日に開催。久々に集まったチームEYESキャストが、コスモスゆかりの脚本家・監督らによる構成・演出と共にファンを大いに盛り上げる一夜となった。
イベント開催前の春野ムサシ/ウルトラマンコスモス役・杉浦太陽さん、フブキケイスケ役・市瀬秀和さんの「春風コンビ」にインタビューを敢行、改めて『コスモス』20周年を迎えての思いを語って頂いた。

>>>ムサシ&フブキ隊員の20年前と現在の勇姿を見る(写真11点)

――お二人は隊員のコスチュームを着られるのも久しぶりですよね。

市瀬 はい。僕は映画以来で18年ぶりですかね、「着れた! 体形変わってないんだ、中身はちゃんと成長しているのか?」なんて心配になりましたよ(笑)。

杉浦 この格好、『ウルトラマンサーガ』でもやっていたんですけれど、その時点でチャックが上まで締まらなくて。だから僕は逆に「人って成長するもんなんだな」って。

市瀬 それ、筋トレのしすぎだって!

――ムサシ隊員とフブキ隊員はある意味ライバル関係にありましたけれど、撮影当時のお二人の関係は?

市瀬 よく殴り合っていましたね!

杉浦 ハハハハ、「バカ野郎!」みたいな感じで。

市瀬 勿論それはジョークで、当時から一緒に帰ったり、飲みに行ったりしていましたよ。

杉浦 シノブリーダー(坂上香織)と3人でよく飲みましたよね。ファンから見たら「裏ではこんなに仲が良いのか!」って感じだったと思います。24時間居酒屋とか行っちゃってましたものね。
▲TEAM EYESのメンバー。左からフブキケイスケ(市瀬)、モリモトアヤノ(鈴木繭菓)、ヒウラハルミツ(嶋大輔)、春野ムサシ(杉浦)、ミズキシノブ(坂上香織)、ドイガキコウジ(須藤公一)。

――20年経つと「『コスモス』観てました!」みたいなファンの方たちとの交流もあると思うのですが、印象深いエピソードなどはありますでしょうか。

杉浦 一番は『(ウルトラマン)ジード』の濱田龍臣くんですね。『VS嵐』に出た時、まだ子役時代、『怪物くん』やってる頃の龍臣くんもいて、本番前のリハーサルの時に「僕、『ウルトラマンコスモス』観てました」って話しかけてきて。その数年後に「ウルトラマンになっとるやん!」って(一同笑)。観ていた子がウルトラマンになる衝撃を受けました、はい。

市瀬 それは凄いよね。

杉浦 円谷さんの作品にドップリはまって、後でいっぱい出るっていうね。でも蓋を開けてみたら、コスモスじゃなくてジャスティスが好きだった(笑)。「ジャスティスかい!」って後でツッコんだという。

市瀬 僕は舞台の現場で殺陣指導をすることが多いんですが、千秋楽近くになっていきなり絡んでいる子たちに楽屋で囲まれて『コスモス』のED(『君にできるなにか』)を歌われたことがあって(笑)。「まあ、落ち着きなさい」と話を聞いたら、みんな『コスモス』を観ていたことを言いたかったけどなかなかそれができなかったらしいんですね。ちょっとこっぱずかしかったです。

杉浦 めっちゃ嬉しいやつじゃないですか。

――お二人は当時とあまりイメージが変わっていないから、当時の子供たちも興奮するんじゃないかと思うんですが。

杉浦 あの頃と心が変わってないからかも知れません。

市瀬 『コスモス』が終わってからも下を向かず、常に前を向いているからかもしれませんね。

杉浦 僕、悩んだり落ち込んだりした時は総集編『ムサシの青春』を観るって決めているんですよ。それを観ると「また頑張ろう!」って思えるんです。

(C)円谷プロ

――撮影当時のお二人での印象的な出来事は何かあったりしますか。

杉浦 やっぱりドリフトの話ですかね。

市瀬 ハハハハ! そうね、やっぱドリフトかもね。

杉浦 僕らはシェパードに乗ることが多かったんですけれど、基本後輩の僕が運転していて。で、車に乗っている時に襲われる場面も多いので、キキッって急停車することもあるわけです。ある撮影の時「そこでドリフトして止まって」と指示があって、OKの返事をしようとしたら「やったことあるのか?」って(市瀬さんに)止められて。

市瀬 いやいや、隣に乗ってるこっちが怖いじゃない。「ドリフトやったこと、あるの?」って聞いたら「ないです、ブーンって行ってハンドル切ればいいんですよね」って言うから「それじゃ無理、無理! サイドブレーキも引くんだよ」って教えた後で、一発本番!

杉浦 「おー、セーフ……いけますね」って。

市瀬 「いけますね」じゃないよ(笑)。

――結構ヒヤヒヤだったんですね。

市瀬 ヒヤヒヤですよ! しかも、道に設置したカメラを跨いでからドリフトするんですよ。カメラを壊したらいけないし……それを平気でやらせるって凄いですよね。

――基本スタントマンがやる仕事じゃないですか。

杉浦 顔が変わったのがわかっちゃうから。

市瀬 でもオンエアみたら、あんまりわからなかった(笑)。隣なんて全然だよ、乗ってなくても良かったじゃん!

――作品を撮影していた時と現在で、作品に対する思いが変わった部分などはありますでしょうか。

杉浦 やってる時は主観的なんですけれど、客観的に観ることで「こういうところが弱かったんだな」「こう見るとムサシも成長しているんだな」ということが感じられますね。20~21歳の青春をそこで過ごした、がむしゃらだった頃の自分に反省しつつも、勇気を貰える感じですね。「このムサシの姿に恥じない自分でありたい」とカツを入れる感じでしょうか。
▲20年前のムサシの姿に励まされる、と語る杉浦さん。

市瀬 今回ちょこちょこ観直していて、やはり面白い部分と落ち込む部分がありますね、自分の演技を観て「あ~あ~」って。

――20年という時を経て、『コスモス』という作品の捉え方が変わった部分はあったでしょうか。

杉浦 当時の自分は『コスモス』しか知らなかったですけれど、その後他のシリーズと比較して見つめたことで、改めて「優しさの象徴」としてのコスモスの慈愛の精神を感じ取ることができましたね。その分、他のウルトラマンとコラボする時には扱いづらいんだろうな、とも思うんですが(笑)。

市瀬 僕としてはあまり変わってないんですよね。『コスモス』は自分たちの原点であり、テーマである「信じれば夢はかなう」は今も胸にありますから。

杉浦 自分の中で大切な作品である『コスモス』のことをみんなに忘れないでほしい、という気持ちがずっとあるので、何かしらコスモスをアピールする動きはしているつもりです。今回は、そんな気持ちがひとつ実ったのかな、と思います。

市瀬 主役って大変だな~(笑)。素晴らしいです。

(C)円谷プロ

――お二人の大好きなエピソードは?

市瀬 いっぱいありますよ。水の中にも行ったよね?(「深海の死闘」)

杉浦 ありましたね、ジェルガ!(と、市瀬さんの顔を見て)……もしかして、忘れてるでしょう?

市瀬 そういうこと言わないで! 知ってる風で扱ってよ(笑)。

杉浦 僕はにせウルトラマンコスモスの回で(『ルナ対ルナ』)。

市瀬 そのエピソード、自分的には忘れようにも忘れられないんですよ。撮影に大遅刻したエピソードだから(苦笑)。あれから一度も遅刻をしたことはありません。

杉浦 タクシーぶっ飛ばし事件ですね。

市瀬 一日撮影で、しかも自分がメインの回だったので、気まずいったらありゃしない(笑)。着いて「何でもやります!」って言いましたね。

杉浦 (ロケ地は)大学でしたよね。

市瀬 そう、家から遠くて。しかもまだナビがない時代だから、電話して道を聞きながら指示してやっとたどり着いた。

杉浦 自腹で何万も切ったという。

市瀬 ハイ……。
▲フブキ隊員最大の敵は ”遅刻” だった!

――それは大変でしたね(笑)。では、ウルトラマンシリーズが長きにわたって大きな人気を集めている理由は何だと思われますか。

市瀬 それはウルトラマンが持っている ”愛” じゃないですか?

杉浦 良い答えですね!

市瀬 作品の中でいろんな愛が描かれていると思うんですよ。

杉浦 ええ、僕らは勿論、歴代作品のスタッフ・キャストの愛もこもっていますからね!

市瀬 うん、それで決まりです!

――では、長きにわたって『コスモス』を応援しているファンに、メッセージをお願いします。

杉浦 20年経っても『コスモス』を覚えていてくれる人もいれば、これから新しく『コスモス』を知ってくれる人もいると思うんです。そう考えると、改めてウルトラマンは永遠なんだなって思います。僕自身、いちファンとして『コスモス』をこれからも応援していきます。これまで大事にしてきた作品を、これからも愛していきましょう!

市瀬 子供の時ウルトラマンを楽しんでいた子が大人になって、子供と一緒に新作を楽しむ状況が今後も続いていくと思うんです。そこに春風コンビはずっとぶら下がっていこうと思います(笑)。イベントを開催する度に「何かあいつ、変身しないのにいつもいるよね」という存在でお爺ちゃんまで頑張りたいと思いますので、宜しくお願い致します(笑)。

【プロフィール】
杉浦太陽(すぎうら・たいよう)
大阪府出身。1998年、テレビドラマ『おそるべしっっ!!音無可憐さん』でデビュー。01~02年の『ウルトラマンコスモス』春野ムサシ役で初主演、注目を集める。以後、テレビ、映画、舞台を中心に幅広く活躍中。

市瀬秀和(いちのせ・ひでかず)
山梨県出身。俳優として大河ドラマ『葵徳川三代』『水戸黄門』への出演、また声優としてアニメ『家庭教師ヒットマンREBORN!』獄寺隼人役を演じる。また殺陣師として剣術指導も行うなどマルチに活躍中。

杉浦太陽さん・市瀬秀和さん撮影/真下裕

(C)円谷プロ

当記事はアニメージュプラスの提供記事です。

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