全米で流行の「牛乳びんケースチャレンジ」ケガ続出でTikTokが禁止に

女子SPA!

 ミルク瓶ケースをピラミッドのように積み上げて階段のように昇り降りする、そんな単純なチャレンジが今夏TikTokを通じてアメリカで大流行。

大怪我(けが)をする人が続出し、ついにTikTokが禁止したことでますます注目を浴びています。

◆アイスバケツチャレンジ以来の刺激的?!なチャレンジ

「このフレーズはコミュニティガイドラインに違反する言動またはコンテンツと関連している可能性があります。TikTokは楽しく、オープンで健全な環境づくりに努めています。詳しくはコミュニティガイドラインをご覧ください」

現在、TikTokで「#Milk Crate Challenge(ミルククレートチャレンジ)」と検索すると上のメッセージが表示されます。

プラスチック製のミルク瓶ケースを山状に積み上げ、片側から昇って逆側から降りる動画をSNSに投稿する「ミルククレートチャレンジ」は今夏最大のSNSブームと言われており、バランスを失いケースの山から滑稽な姿で落ちていくチャレンジャーの動画を何千万人もの人々が楽しんでいたとCNNも報じています。

中には、2014年にアメリカから広まり世界中でトレンドとなった「Ice Bucket Challenge(アイスバケットチャレンジ)以来の最も刺激的なチャレンジだ」というツイートもあり、「アメリカではこの夏、公園や学校など公共の場所に行けば、必ずこのチャレンジに挑戦する若者の姿を見かけることができる」と言われるほどの大ブームでした。

しかしほとんどの人がチャレンジに失敗し、怪我人が続出したことで問題視する声が挙がりました。特にコロナ禍で医療機関がひっぱくしている中、危険なチャレンジによる怪我人の対応は医療現場のさらなる負担につながると批判が集まっていました。

「ミルククレートチャレンジ」による負傷者の総数は明らかになっていませんが、全米の医療機関には肩関節の脱臼(だっきゅう)や膝の靭帯(じんたい)損傷、半月板断裂、手首や肋骨の骨折、ひどい場合は脊髄損傷に至るケースなども報告されているようです。

こうした事態に医療関係者からは「TikTokやその他のSNSが危険なチャレンジを容認し、普及・促進しているのが問題だ」という声も出ていました。

問題拡大を受け、TikTokは8月下旬に同ハッシュタグに関わる全ての検索結果を削除。代わりに警告文を掲載しました。

◆起源は諸説あり。シカゴの若者のFacebook?

「ミルククレートチャレンジ」ブームの起源は不明ですが、ウェブサイト『ノウ・ユア・ミーム Know Your Meme』は2011年にYouTubeに投稿された「Guy Falls Off 6 Milk Crates(6つのミルククレートから落ちる男たち)」という動画にインスピレーションを受けたのではないかと考えているよう。

また『ワシントン・ポストWashington Post』によると、今年8月2日にシカゴ在住の若者がFacebookに投稿した動画が、後に「ミルククレートチャレンジ」として知られることになる最初のビデオと言われているとか。

約2週間後にその動画はオハイオ州コロンバス在住の若者によってTikTokで共有され、1日で500万回以上再生されブームが広まりました。

全米各地でチャレンジ動画を投稿する人が増え、ニューヨークの警察官やNFLの人気チームであるインディアナポリスコルツのマスコットキャラクターまでもが、チャレンジに挑戦する動画を投稿。

中には、チャレンジ動画を投稿し始めてから1週間でツイッターのフォロワーが3万人増加したという人も。動画の1つはすでに400万回以上視聴されています。

ただ、このブームの特徴は「チャレンジに失敗して落ちていく人々を笑う」ことにあり、前述したように怪我人が絶えないことで1ヶ月も経たないうちに物議を呼ぶことに。セレブやメディアパーソナリティも、最新のTikTokブームに疑問を投げかけていました。

◆「ミルクは承認してもチャレンジは承認できない」米FDAがツイート

米スポーツチャンネルESPNのコメンテーターであるスティーブ・A・スミスは、「SNSのチャレンジ動画が、新型コロナウイルスよりも公衆衛生上の脅威となっている」と皮肉たっぷりに発言。

コメディアンのコナン・オブライエンは、「FDA(アメリカ食品医薬品局)の承認を待ってから、ミルククレートチャレンジをしようと思う」と、8月23日にファイザー製ワクチンをFDAが正式承認したことをもじったツイートしました。

オブライエンのツイートに返信する形で、FDAも危険なチャレンジを思いとどまらせるメッセージを投稿。

「私たちはミルクを承認していますが、チャレンジはおすすめできません。 (脂肪分)2%のミルクを素敵なグラスで楽しんで、箱は購入店に返却しましょう」

それでもTikTokからYouTube、ツイッターとプラットフォームを変えたり、違うハッシュタグを使ったりしながら「ミルククレートチャレンジ」の動画を投稿しようとする人は絶えないいとか。

これ以上怪我人が増えないことを祈るばかりです。

Sources:「CNN」「Washington Post」「Know your meme」

<文/橘エコ>

【橘エコ】

アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。

当記事は女子SPA!の提供記事です。

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ