絶対に、来年もまたアニサマをやるぞ!アツい執念と覚悟がむき出しのアニサマDAY3レポート

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ニッポンの夏にアニサマが帰ってきた。2021年8月27日(金)から29日(日)の3日間に渡り、さいたまスーパーアリーナで開催された『Animelo Summer Live 2021 -COLORS-』。今回はその最終日、DAY3のレポートをお届けする。

2005年から毎年、全てのアニメ/アニソン好きに夏の訪れを知らせる風物詩的な大型アニソンフェスであるアニサマだが、昨年2020年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため延期となり、本公演は2年越しの開催となった。観客はもちろん、開催に関わったスタッフ、そして何より出演するアーティストも含めた全員が経験したことのない、アニサマの無い夏を経て、それぞれが様々な想いを抱えたことだろう。2年越しに開催こそされたものの、僕らはまだ”アニサマ”を取り戻したとは言い切れない。だからこそ、未来へと繋ぐために開催すべき公演だったと強く感じた。
(c)Animelo Summer Live 2021
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アニサマと言えば所属事務所やレーベルなど、様々な枠を超えた声優/アーティストのコラボレーションも魅力のひとつだが、今年のアニサマDAY3はトップバッターからいきなりコラボ。「アニサマ2021、会いたかったよー!」という森口博子の力強い挨拶と共に登場したTRUE、鈴木このみによる「あんなに一緒だったのに」のカヴァーから千秋楽はスタート。アニソン界きっての3人の歌姫によるなんとも贅沢なハーモニーに加え、サプライズゲストで登場したヴァイオリニストのNAOTOが奏でるストリングスの音色が華を添える。「あんなに一緒だった皆と、やっと再び会えました!心の雄叫びを握りこぶしに変えて、最後まで楽しんでってください!」という森口のMCと1曲目からのサプライズゲスト登場が、2年ぶりのアニサマ最終日の開幕を活気付ける。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021

2番手を務めた声優アーティストの仲村宗悟はアコースティックギターを抱えての登場。「仲村宗悟です!よろしくーっ!」と爽やかな挨拶の後に披露したのは TVアニメ「厨病激発ボーイ」EDテーマの「Here comes The SUN」。「イヤモニ越しでもみんなの拍手がよく聞こえます!ソロアーティストとしては初のアニサマですが、また新たな景色を見させてもらってます!」と語ると続いて現在放送中のTVアニメ「RE-MAIN」EDテーマ「壊れた世界の秒針は」を披露。曲中にアニメの映像がステージに映し出されるのもアニサマならではの演出だ。
(c)Animelo Summer Live 2021
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(c)Animelo Summer Live 2021
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(c)Animelo Summer Live 2021
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続く3番手はSHOW BY ROCK!!によるオンステージ。「今日のSHOW BY ROCKのステージ、トップバッターはDOKONJOFINGERなんだけど、まだ姿が見えないにゃあ……」というシアンの声が場内に響きわたると、舞台袖からママチャリを漕いでヤス役の伊東健人が登場。演奏した「移動手段はバイクです」では「名前だけでも覚えて帰ってください!よろしくお願いしまーす!!」というシャウトに応じてステージから火柱が上がる。舞台は暗転すると、Mashumairesh!!のメンバーがスクリーンに映し出される。緊張で震えるマシマヒメコの手をほわんが握り、鼓舞する内容のアニメが流れた後に「キミのラプソディー」、「エール アンド レスポンス」を演奏。ほわん役の遠野ひかるが「今日のためにたくさん練習して、アンダーノースザワから来ました!」と叫ぶ。ここで再び伊東健人とシアン役の稲川英里も合流し「SHOW BY ROCK!!としては5年ぶりのアニサマです」と語る。最後はアニサマバンドに演奏を任せ、全員で「アノカナタリウム」を歌唱したのだった。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021

4番手は舞台下からステージ中央へ伊藤美来がせり上がりで登場し「Plunderer」を披露。ソロアーティストとしては3度目の出演となるアニサマだが「何度立っても緊張します……」と胸の内を明かす。「アニサマの舞台が私の中で大きな存在なんだなって出演する度に実感するんですが、延期になったこの1年でより強く感じました」と語る。また今年はアーティストデビュー5周年という節目の年に出演できた事への感謝も述べた「No.6」では、軽快なリズムに合わせ、アニサマダンサーズと共にまるでミュージカルのようなステージングを見せてくれた。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021

続いて暗闇の中からピアノ独唱にアレンジされた「ハミダシモノ」のイントロが聞こえてきた。アリーナ後方に特設されたバックステージにバンドメンバーを引き連れた楠木ともりが登場すると、一気に彼女の世界観へと誘われる。ソロとしては初のアニサマという事だが「“アニサマ”なので、アニメの曲をカヴァーしたいと思います。青いライトの海を見せてください」と言葉を残し、自身も大好きだと語るアニメ『僕のヒーローアカデミア』よりさユりの「航海の唄」をカヴァーした。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021
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舞台は再びメインステージに戻り、fhánaが登場。COLORSのタイトルに相応しい虹のようなカラフルなスカートを身にまとったtowanaが先ず披露したのは劇場版『SHIROBAKO』主題歌の「星をあつめて」。リーダーの佐藤が「アーティストもスタッフも皆さんも、強い想いを抱いて今日この場にいると思います。それはアニサマやエンターテイメントだったり、アニメ/音楽への愛です。ボクらからの愛を最大出力で届けます」とTVアニメ『小林さんちのメイドラゴン』OPテーマ「愛のシュプリーム!」を奏でていく。Cメロからはサプライズでスーパーちょろゴンずの5人も加わると、まるでMVさながらの賑やかなステージが繰り広げられる。カンナ役の長縄まりあが「トール様、アニサマ、楽しい。マジやばくね?」と語りかけ、「カンナが楽しそうで何よりです。もう1曲くらい踊りたいですね~」とトール役の桑原由気がtowanaに話を振り、「最後にみんなで”ちゅちゅいぇい”しちゃいますか!?」という事で「青空のラプソディ」を披露。リーダーの宣言通り、愛に満ち溢れた大団円のパフォーマンスを届けてくれた。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021
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前半戦のトリを務めるのは、アニサマ9年ぶりの森口博子だ。「君を見つめて -The time I'm seeing you-」はヒロムーチョのやさしいサックスからスタートし、続く「一千万年銀河」では今井隼が伴奏による森口のピアノ独唱が会場を包み込む。「やっぱりこの空間は格別よね」と彼女が語るように、プレミアムなサプライズゲストとのコラボの連続が繰り広げられる。さらには森口とゆかりの深い酒井ミキオが登場し、ヴァイオリンのNAOTOとコーラスのHealer Girlsも加わる。「今、私たちは目に見えないモノと戦ってるけど、だからこそ目には見えない音楽の力を信じて、皆様に届けます」と披露した「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」は、こんな時代だからこそ聞きたかった1曲だ。数多くのガンダム作品を彩ってきた彼女だが、その中でも『機動戦士ガンダムF91』から2曲もピックアップされた事に驚くが、間違いない確かな選曲に、涙が頬を伝う。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021
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20分間の休憩を挟み、ライブは後半戦へと突入。
ステージ上には Assault Lily [一柳隊]が、2.5次元舞台さながらの前口上と共に登場し「君の手を離さない」を披露、続く「GROWING*」ではトロッコに乗り、ステージからアリーナへと飛び出していくと、バックステージ上では一柳結梨役の伊藤美来が再び姿を現し、一柳隊のメンバーを優しく見守るという泣ける演出が。メインステージに戻った一柳隊が最後に披露したのはもちろん「Edel Lilie」。
(c)Animelo Summer Live 2021
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続けて間髪入れずにRAISE A SUILENが登場すると TVアニメ『アサルトリリィ BOUQUET』でOPテーマを担当した「Sacred world」でライブを繋ぐアツい展開にアリーナも大盛り上がり。続く「R•I•O•T」では「アニサマ、まだまだ暴れられますか?!」とRaychellが客席の拍手を仰ぐと「まだまだ足りないね」とさらに煽り、「EXPOSE ‘Burn out!!!’」へと激しさを増していく。改めて思うが、 RAISE A SUILENはアニソンと呼ぶにはあまりにもミクスチャーロックすぎる。
(c)Animelo Summer Live 2021
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続いて TVアニメ『七つの大罪 憤怒の審判』第2クールOPテーマの「永遠のAria」で登場した雨宮 天は「アニサマが無いと夏ってこんなにも寂しいんだな」と語ると「アニサマが好きってことを証明しよう!」と意気込み、「PARADOX」を披露。同曲は本来、彼女が歌ってきたラインからはかなり外れたポップな1曲ではあるものの、この曲でTHE FIRST TAKEに登場したことでも記憶に新しいように、彼女の代表曲と呼ぶにふさわしい曲へと成長を遂げており、こなれた様子で歌う姿に思わず感慨深くなる。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021

2年ぶりとなるアニサマに「エフェメラをあつめて」で登場した鈴木みのり。「ネギが無くても皆さんペンライトを緑色にしてくださって……泣きました。」と語っていたように、同曲の途中、思わず少し歌声が上ずる場面もあった。「この2年という期間で、改めて音楽が好きだという気持ちに気付かされました。そして音楽は1人では出来ないということも、聴いてくれる皆さんがいるから成り立つんだなということも思い知らされました。だから、ライブが必要なんです。そんな感謝の気持ちを込めて歌いましたが、皆さんに届きましたでしょうか?」。そんな彼女が続いて披露したのはライブ初披露となる新曲「サイハテ」。同曲はProduction I.Gによるオリジナルアニメーション『海賊王女』のEDテーマを担当しており、10月から放送開始予定となっているが、アニメ本編の映像も交えながらのステージとなった。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021

純白のドレスを身にまとい、ステージ上に姿を現した早見沙織。TVアニメ『赤髪の白雪姫』OPテーマ「やさしい希望」は彼女がアーティストデビューを果たして最初のアニサマでも歌った思い入れのある1曲である事と、そんなデビュー曲を2021年に再びアニサマの舞台で歌える事に感謝を述べた。「こんな時代ですが、いつか必ず光は差すよ。どんなに深く暗い闇の中でも、必ず朝はやってくるよと、そんな想いを込めて作った新曲を聴いてください」とライブ初披露となる「Awake」を披露。こちらの作曲はTK from 凛として時雨による提供で、作詞は早見沙織によるものとなっており、リリースはまだ未定だが続報に期待したい。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021

続けて内田真礼がステージに現れると、 TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』EDテーマ「youthful beautiful」、そして TVアニメ『SSSS.DYNAZENON』EDテーマの「ストロボメモリー」を2曲続けて披露。「ライトがすごいたくさん光ってて“COLORS”ってカンジよ!この夏の思い出になりました!」とコメントした所で、ステージ上に雨宮 天を再び呼び込む。
(c)Animelo Summer Live 2021
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2人といえば TVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』でスイートバレットというアイドルユニットのメンバーを演じているが、まさにそのOPテーマの「君のせい」を2人でカヴァーした。ちなみにEDテーマ「不可思議のカルテ」のカップリングにはthe peggiesの「BABY!」のスイートバレットverが収録されているが、その繋がりでのカヴァーという事だろう。トロッコに乗り、バックステージへと移動すると曲の最後「狙い撃ちするのさ」の歌詞に合わせて、銃でメインステージを打つような仕草をすると、大きな音と共に爆発して、清々しいラストを飾った。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021

ライブもいよいよ終盤戦に差し掛かろうという所で、続いて登場したのはReoNaだ。暗闇の中からチェンバロの音色が聞こえてくると、 TVアニメ『シャドーハウス』EDテーマの「ないない」を披露し、会場はダークな世界観に包み込まれる。先日発売されたばかりのゲーム『月姫 -A piece of blue glass moon-』で主題歌を担当する「生命線」をライブ初披露したが、「やっぱりアニサマのステージですから、私自身を大きな舞台へと連れてってくれたこの曲を届けたいと思います」と語り TVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』2ndクールOPテーマの「ANIMA」を歌うと会場のボルテージも最高潮へ。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021

再び舞台は暗転し、ツインギターの早弾きセッションがスタートする。ライブもラストスパート、エンジンの回転数をさらに上げるようなアツいギターソロが繰り広げられると、Raychellと鈴木このみが姿を現し、2人の“デュオ”による「Absolute Soul」が披露される。 TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』2nd season OPテーマの「Realize」とさらに加速していくと、どこからともなく「カナカナカナ……」というひぐらしの鳴く声が。TVアニメ『ひぐらしのなく頃に 卒』EDテーマ「Missing Promise」を披露すると、曲の最後にステージ上のモニターに映像が映し出され、蝉が蜘蛛の巣に絡まってしまった。続けてTVアニメ『蜘蛛ですが、なにか?』後期OPテーマ「Bursty Greedy Spider」を披露し、思わずその演出と展開に息を呑んだ。
(c)Animelo Summer Live 2021
(c)Animelo Summer Live 2021

メインステージにTRUEがせり上がって来ると「今日の大トリは私、TRUEです!」と大きな声で意気込み「Storyteller」を披露。スタートから120%の全力全開をステージにぶつけてきた。続く『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』主題歌「WILL」では。最後の「ただ あなたと生きていく」という歌詞になぞらえて「音楽が無いと私たちは生きて生きていけないんだなって、改めて考えました」と語った。「アニサマという大きな舞台で私が得たモノはたくさんあります。今日は声が枯れたっていい、アニサマに恩返しをするなら今日しかない。そんな気持ちで臨みました。絶対に、来年にアニサマを繋げるためにも、精一杯大トリを務めます!!」と改めてその意気込みを語り、「Another colony」では感情を爆発させた。そんな彼女が最後の1曲に選んだのが「サウンドスケープ」。「奇跡が努力の先にあるなら 限界はあたしが決める」。まさにその歌詞通りの渾身のライブアクトに思わず心が震えた。「今日、起こした奇跡は必ず、来年へと繋げましょう!」とアウトロで叫んでいた彼女の姿が、まだ鮮明に目に焼き付いている。

圧巻のラストを終え、ステージに今日の出演者が勢ぞろいした所で、最後のサプライズゲスト、オーイシマサヨシが登場した。今年のアニサマの主題歌「なんてカラフルな世界!」を全員でバトンを繋ぐように歌い上げていく様を眺めながら、改めて「いい曲だな」と感慨に耽っていたが、それと同時にこの曲の本当の良さは、今日この場に居合わせないと決して分からないなとも思った。今年のアニサマの為だけに書き下ろされた1曲であるから、それは当然のことなのだけれども、それでも音楽というカタチで残ることで、今日という一日がただの思い出として終わらず、この曲を聞くたびにきっと何度でも今日の景色を鮮やかに思い出すことが出来るだろう。

また、例年は3万人規模で開催されるアニサマだが、今年は1日5000人を上限とし、感染症対策の観点から声出しの禁止やマスク着用の徹底など、制約の中で開催された。開催に向けた賛否両論はあるだろうが、来場者には入場の際にウェットティッシュタイプの除菌シートが全員に配られていたりという感染症対策も行われていたことは付け加えておきたい。

初の延期を経験して、まだ僕らの“アニサマ”を完全に取り戻したとは正直言い難いが、それでもこのライブを続けたい!続けていくべきなんだ!というスタッフやアニソンアーティストたちの執念が、この3日間を成し遂げたといえるだろう。彼らの覚悟や想いを肌でヒシヒシと感じたし、何より元気をもらえた。ともかく、日本の夏にアニサマが帰ってきた。これは完全復活への大きな一歩であったことは明らかだ。

レポート・文:前田勇介

当記事はSPICEの提供記事です。

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