今年は『リメンバー・ミー』をフィーチャー! 今井実希&新堂由暁&菅原洋平にきく『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2021』

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ディズニー・アニメーションや映画・テーマパークの音楽を、オーケストラの生演奏とヴォーカリストのパフォーマンスで上演するコンサート『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2021』が2021年9月18日(土)の新宿文化センター 大ホール(東京都新宿区)を皮切りに、全国33都市で51公演が行われる。今年は「Music Forever ~永遠に続く“愛”」をテーマに、ディズニー/ピクサー映画『リメンバー・ミー』(2018年)を全編フィーチャー。

出演する日本人歌手の中から、今井実希(ソプラノ)、新堂由暁(テノール)、菅原洋平(バリトン)に聴きどころなどを語ってもらった。

Presentation licensed by Disney Concerts. (C)Disney
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――これまでに行われた『ディズニー・オン・クラシック』では、今井さんが「夢とまほうの贈りもの」(2021年5~6月)、新堂さんは「まほうの夜の音楽会」(2020年)に出演されました。菅原さんは今回初めて同シリーズに出演されますね。それぞれステージにかける思いを聞かせていただけますか。

新堂:『ディズニー・オン・クラシック』は音楽がすごく優秀で臨場感があるので、昨年参加させていただいた13公演全てで、違う感触がありました。今回は50回以上の公演に出演させていただくので、どうなんだろうと、楽しみと恐ろしさがあります。少しずつ色合いを変えて、唯一無二のステージをお見せできたらと思っています。

今井:私は前回は17公演に参加いたしました。新堂さんがおっしゃったように、毎回違う魅力を感じたことが印象に残っています。9月18日(土)の第1回公演からスタートダッシュできるよう、リハーサルをしっかり重ねたいです。すべての出演者が、出演後にそれぞれの課題を見つけて、次のステージでは毎回新たなことにトライしていくので、私も毎回ブラッシュアップして最後のステージを迎えたいです。

菅原:私はお二人と違って、今回が初めての出演になります。1度のツアーが、50公演以上あると聞いて、最初はとても驚きました。ステージに立つことができるうれしさを、歌に込めたいです。
菅原洋平(バリトン)
菅原洋平(バリトン)

――今回『ディズニー・オン・クラシック』で取り上げる『リメンバー・ミー』は、メキシコの伝統的な祭礼行事「死者の日」の出来事を軸に、家族の絆を描いた作品です。昨年の『ディズニー・オン・クラシック』秋冬コンサートで募ったアンケートで、作品・楽曲共にリクエスト1位を獲得したこともあり、日本で初上演されることが決まりました。今公演では、今井さんが音楽を愛する少年・ミゲル、新堂さんが孤独ながい骨のヘクター、菅原さんは大スター、エルネスト・デラクルス役を務められますね。それぞれ印象的な場面を教えてください。

今井:私が担当をさせていただくミゲルは、音楽家になりたいという夢を持っている少年です。家族に音楽を禁止されているのですが、迷い込んでしまった<死者の国>で、人生で初めて聴衆の前で歌う場面があるんです。思い切ってギターを【ジャカジャーン】と奏でると、ミゲルがミュージシャンになってしまう。その瞬間を「ウン・ポコ・ロコ」という曲に込めています。心から音楽を楽しんでいる様子を伝えられたらと思っています。

Presentation licensed by Disney Concerts. (C)Disney
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新堂:僕が演じるヘクターは、最初はどんな背景を持っているのか分からない謎のがい骨。ミゲルと一緒に舞台で歌を歌ったり、物語が進む中で、徐々に抱えているものが明らかになっていくんです。中でも、ヘクターが歌う「リメンバー・ミー」には、家族へ愛が込められており、これは物語に隠された重要なテーマでもあります。ヘクターの深い愛情を感じて欲しいですね。

菅原:僕は伝説のミュージシャン、エルネスト・デラクルスを演じます。“夢のような人生を生きた人”とミゲルが憧れる大スター。スターらしいさわやかな歌声を、お客さんに楽しんでいただきたいです。

――「リメンバー・ミー」は、長い旅に出る前に【♪お別れだけど 忘れないで】と娘に向けてヘクターが書き下ろした曲です。映画の中では、父が娘へ。孫がひいおばあちゃんへなど、さまざまな場面、アレンジで歌われました。音楽が家族を繋いでいく――。『ディズニー・オン・クラシック』の今年のテーマ「Music Forever ~永遠に続く“愛”」にも重なりました。

今井:私は昨年第一子を出産したばかりなので、ミゲルの姿に自分の息子が重なりました。これからどうやって育っていくのかなど、まだ分からないことだらけですが、かけがえのない存在ができたことで、家族を守っていかなくてはという強い気持ちが私の中に生まれました。私が今、存在しているのは、両親や祖父母など家族があったから。代わりがいない家族を大切に思うように。苦しみを経て生まれた音楽も、歌い継ぐことで、後世に伝えていきたい。誰かの心の中で生き続ける、そんな音楽を届けることができたら幸せだと思います。
今井実希(ソプラノ)
今井実希(ソプラノ)

――メキシコでは毎年11月1・2日に、亡くなった人の魂を迎える「死者の日」の祭典が行われます。日本のお盆に似ていますね。肉体の死を迎えた後、見送ってくれた生者たちに忘れられた時に、死者の国からも消えてしまう。2度目の死を迎えるのだという映画の1シーンに触れ、先祖を大切にしなくてはと強く思いました。

今井:そうですね。私の家族もお盆には必ず集まって、迎え火と送り火をします。ひいおじいちゃんは、ヘビを振り回していたことがあったねとか。故人の思い出を語り継ぐことで、それぞれの心の中で生き続けてくれるのだと思います。息子が生まれるずっと前に亡くなってしまいましたが、「ひいひいおじいちゃんは、ヘビを手づかみして振り回したことがあった」って、息子にも話していきたいと思っています。

新堂:『リメンバー・ミー』は、自分のルーツについて、考えることができる作品ですよね。私の祖父は芸事が好きで、京都で裏方を務めていたことがあったのですが、そのことを聞いたとき、「だから表舞台に立つ仕事を選んだのかな。今の自分に繋がっているな」と感じたことがありました。音楽や演劇などへの熱い思いがDNAに組み込まれているというか。血には抗えないのだなと思います。
Presentation licensed by Disney Concerts. (C)Disney
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――2部構成の音楽会ですが、幕開けを記念した「プルミエ・コンサート」、プログラムの一部を悪役などにフォーカスした「ミステリアス&ダーク・スペシャル」、大編成のオーケストラ演奏を、クラシックホールで楽しめる「スペシャル・コンサート」、クリスマスシーズンをお祝いする「クリスマス・スペシャル」、約3カ月間半に及ぶツアーのフィナーレを盛り上げる「ファイナル・コンサート」と、2021年12月26日のアクトシティ浜松 大ホール(浜松市中区)までの間には、さまざまな特別演目が用意されていますね。

菅原:はい。私は「ミステリアス&ダーク・スペシャル」の中で、映画『ノートルダムの鐘』に登場するクロード・フロロー判事が、ヒロインのエスメラルダに心を奪われてしまう苦悩を込めた「罪の炎」を歌います。ジプシーを迫害する立場でありながら、その娘に心を乱されてしまう。愛に苦悩する部分に、フロローの人間性が出ていると思うので、注目していただきたいです。

新堂:良くも悪くも、さまざまな愛が登場しますね。私は「パワー・オブ・ミュージック」の中で、ブロードウェイ・ミュージカル版の『アラジン』で披露された「プラウド・オブ・ユア・ボーイ」を歌わせていただきます。『アラジン』というと、恋人同士の愛を歌う「ホール・ニュー・ワールド」のイメージが強いと思いますが、この曲は「良い息子になります」と母に誓うラブソングなんです。
新堂由暁(テノール)
新堂由暁(テノール)

――「スペシャル・コンサート」は、会場をサントリーホール(東京都港区)などのクラシックホールに限定して開催されますね。

新堂:はい。「スペシャル・コンサート」では、弦楽器奏者が30名ほど追加されるので、総勢90名がステージに上がります。奏者、ヴォーカリストが全力で届ける音楽は、すごいエネルギーになると思います。同じ時間に同じ空間を共にしたからこそ感じられる熱を全身で感じていただきたいなと思います。

――家族に、恋人に。みなさんが歌ってくださる「愛」に、会場にいる人それぞれが思う相手を重ねて聴くことができる。愛に包まれた空間になりますね。

菅原:同じ演目でも、毎回違った思いを持っていただけるように全力を尽くしたいと思っています。ぜひ、何度でも会場にお越しいただき生の音楽、歌声を楽しんでいただきたいです。
左から 菅原洋平(バリトン)、今井実希(ソプラノ)、新堂由暁(テノール)
左から 菅原洋平(バリトン)、今井実希(ソプラノ)、新堂由暁(テノール)

『ディズニー・オン・クラシック』は総勢約100名のチーム。毎週抗体検査を行い、新型コロナウィルスの感染防止に努めているという。リハーサル中は、全員マスク着用。歌えるマスクを着用した歌手は、酸欠になりながら、練習に励んでいるそうだ。

コロナ禍で苦境もあったエンタテインメント業界だが、エグゼクティブ・プロデューサーの日下部勝徳氏は、「音楽を力にして、乗り越えよう」と発奮。ヴォーカリストたちの歌や、奏者たちのパフォーマンスに合わせた特別映像、踊るように動く照明などで「誰も見たことがない美しい死後の世界を体現できた」と自信を見せる。「音楽と物語は不要不急ではなく、必要不可欠なものと私は思います。不安な時代だからこそ、たくさんの人に聴いていただきたい。力を授けてくれる作品ができた」(日下部氏)と思いを込めている。

『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2021』は9月18日(土)~12月26日(日)まで、全国33都市で51公演が行われる。

『ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2021』今井実希&新堂由暁コメント

取材・文=Ayano Nishimura 写真=オフィシャル提供(ステージ写真は過去の公演です)

当記事はSPICEの提供記事です。

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