<THE ALFEEインタビュー>「3人元気でいれば何とかなる!」 70枚目のシングルは“らしさ”全開で

1974年のデビューから47年、長年精力的に活動を続けるTHE ALFEE(桜井賢・坂崎幸之助・高見沢俊彦)。7月28日に通算70枚目となるシングル『The 2nd Life -第二の選択-』をリリースしたTHE ALFEEの3人をテックインサイトが直撃した。ときには冗談を交えながら息の合ったトークを繰り広げる彼らに、これまでのシングルで思い出深い曲や、若い世代のファンへの印象も聞いてみた。

■70枚目のシングルは誰もが思っていることを歌に

―今回のシングル『The 2nd Life -第二の選択-』は記念すべき70作目になりますね。

高見沢:この1年で3枚出すということは最近ではかなり稀なことですね(注:2020年8月リリース『友よ人生を語る前に』、同年12月リリース『Joker -眠らない街-』)。コロナ禍になってツアーも断念。ニュースを見れば暗くなる。それを打破するのは新曲を作るしかないと思って、一気に創作にシフトしました。ミュージシャンにとっての希望は新曲ですからね。結果3枚も出すことになりました。この曲が70枚目になったというのはたまたまですけどね。

―「当たり前の日々が こんなにも愛しい」という歌詞から始まりますが、まさに今の状況を歌っているのかなと感じます。この曲はいつ頃作られたものですか?

高見沢:去年、緊急事態宣言が発出されていろいろな曲を作ったなかの1曲ですけど、本当に誰もが思っていることを歌にしました。当たり前にお店でお酒を飲んでた日常が、自粛によってままならなくなってしまい、僕もこの1年半、外での会食はゼロですからね。あとはやっぱり僕らにとってはコンサートツアーが出来ないというのがツライ。早く当たり前のようにツアーが出来ていた日々を取り戻したいですね。

■坂崎「高見沢は隠居して畑仕事するのかな?」

―高見沢さんが作られたこの曲を初めて聞いたとき、坂崎さんはどのような印象を受けましたか?

坂崎:最初に“The 2nd Life(セカンドライフ)”って聞いたときに「高見沢は隠居して畑仕事するのかな?」って(笑)。

高見沢:畑仕事はできないでしょ。

坂崎:畑仕事じゃなかったら、漁師さん?(笑) セカンドライフって一般的にもそういうイメージですよね。でも詞を読んでみて「やっぱりそういうことだろうな」と納得しましたし、(高見沢)らしいなと思いました。

■高見沢「節目はやっぱり桜井に」

―桜井さんはいかがでしたか?

桜井:シンプルでストレートで非常に分かりやすい詞であったし、もちろんコロナということもあったけど、我々の年齢だから歌える世界をうまくまとめているなと思いましたね。非常に歌いやすかったです。

―するとメインボーカルはご自分から志願されたのですか?

坂崎:志願はないね(笑)。

桜井:志願はしてないんですけど、志願したような形に持っていかれてしまいましたけども(笑)。

高見沢:(70枚目の)節目ですからね、ここはやっぱり桜井に登場してもらわないと。

桜井:何が節目だかよく分からない。数えてみたらちょうど70だったってこと(笑)。

高見沢:初ヒットの『メリーアン』のボーカルが桜井でしたから、70枚目も桜井で。71枚目もね。

坂崎:ぜひぜひ(笑)。

■コーラスはお家芸 どこから聞いてもTHE ALFEE

―サウンドを作るのに意識されたことはありますか?

高見沢:やはり“アルフィーらしいもの”というのを常に思っていますけど、シングルは特にラジオで流れたり、テレビで歌う機会がありますから、イントロに対しても間奏にしても“僕ららしいもの”というのは常に目指してきました。この曲も70枚目ということで“どこから聞いてもアルフィー”ということは目指しましたね。

―あとはコーラスが入るとかなりアルフィーらしくなりますね。

高見沢:そうですね。3人のコーラスというのが僕らの特徴ですからね。三声のコーラスというのは、もはやお家芸ですね。

坂崎:伝統芸だね。

高見沢:伝統芸(笑)。なんでもコーラスが入りますからね、要らないところを間引くのが大変ですよ。

―坂崎さんのアコースティックギターも印象的ですね。

坂崎:高見沢のリクエストで「ここにこういうギターを入れて」っていうのがあったので、要求にしっかり応えるように。歌前(イントロ最後)の4小節間はオープンDチューニングにして。

高見沢:あれが重要なんですよ。変拍子の後に出てくる。普通そう使わないよな?

坂崎:普通はあそこには出てこないね。(弾いているのは)1968年製のMartin / D-45、高いギターですね。今回のカップリング『光と影のRegret』もそうですけど、今はレコーディングはほとんどあれですね。

■70枚のシングルで思い出深い一曲は?

―今回70枚目のシングルとなりますが、これまでのシングルであえて選ぶとしたら思い出深い曲は何ですか?

桜井:やっぱり『メリーアン』(1983年6月21日リリース)ですね。紅白(歌合戦)まで行ったし。

坂崎:よく歌ったよね? 売れる前からね。

桜井:よく歌いましたね。

―『メリーアン』のヒットでアルフィーは一気に世間に認知されましたよね。コンサートでは(次のシングルとなった)『星空のディスタンス』の方を必ず歌われますね。

桜井:『メリーアン』がある程度引っ張ってくれたからこそ、『星空のディスタンス』で火がついたというのは良かったですよね。

■“変わる瞬間”を感じた『無言劇』

高見沢:今、ふと思いついたのはね、『無言劇』かな。坂崎が『オールナイトニッポン』(ニッポン放送のラジオ番組)の2部を始めたときの1曲目だったよな。

坂崎:『無言劇』が1980年3月21日発売で『オールナイトニッポン』が4月から。

高見沢:『オールナイトニッポン』ってメジャーな番組じゃない? リアルタイムで聞いていて、坂崎がDJやって、1曲目に『無言劇』のイントロが流れて「おっ! かかった! すごい!」とひとりの部屋でなんか感激しましたよ。

坂崎:9局ネットだったから、そこで聞いてくれていた人たちが今度は地元のFMにリクエストしてくれて、1位になったりして。

高見沢:ちょうど全国キャンペーンをやった曲だったのかな。自分たちでハイエースを運転して。

坂崎:それまでのキャンペーンよりも規模が大きかった。

高見沢:新潟、岩手、群馬、高知で1位になった。新潟が特にすごかったんですよね。『無言劇』が僕のなかでは何かこう“変わる瞬間”というイメージでしたね。まさに熱心なファンの方のおかげです。

■キャンペーンを思い出す『ラブレター』

坂崎:初期の頃はね、キャンペーンやった分だけ思い入れが強いですね。『ラブレター』(1979年1月21日リリース)は事実上の再デビューで、3年間レコード会社がなくて“新たなスタート”という感じでしたのでよくキャンペーンやりましたね。「ショウワノート」という文房具屋さんのコマーシャルソングに使っていただいて。ショウワノートの営業の方たちがいるところで靴脱いでマイクなしで歌いましたね。

高見沢:ギター漫談みたい(笑)。あの頃は曲出すたびにキャンペーンをやっていましたからね、そういうところで世話になった方は応援してくれましたね。不思議とね、会うと応援してくれるようになるんですよね。人間性が良かったのかな?

桜井:かわいそうに思ったんじゃない?(笑)

高見沢:かわいそうと思ったんだ!(笑)

坂崎:こいつら本当にかわいそうだな、なんとかしなくちゃ(笑)。

高見沢:放送局でもそこそこ応援してくれる方がいましたからね。

坂崎:そこは人のいいアルフィー(笑)。自然にいろんな人とつながりができて、本当に世話になって。そういう世話になった人に限って、売れた後に無理を言ってこないんですよ。恩返ししたいのにね。

■若い世代のファンの声は「新鮮」

―ここのところアルフィーのラジオ番組を聴いていますと、10代のファンからのメールが増えているように感じますが、どのように受け止めていらっしゃいますか?

坂崎:そうですね。本来は(自分たちのことを)全く知らないわけですよね。生まれたときにはもう昔からいた人ですよね。全く予備知識がないところで見る第一印象とか感想はもらうと新鮮ですね。「玉ねぎ丸ごと入れちゃった人たち」とかね(注:夏のコンサートで販売されるDVDでは『ALFEE KITCHEN』としてたびたび3人が料理をする企画が収録されていて、テレビ番組で何度も取り上げられている)。

高見沢:『ALFEE KITCHEN』を見てハマっちゃったという人から何人もメールが来ましたよ。『ALFEE KITCHEN』でアルフィーを知って「この人たち、歌を歌うんだ」と気づいて、そこで曲にハマった。それは嬉しいですけどね、何がきっかけでもね。

桜井:とにかく我々と全く接することがないような世代の人が面白いと思ってくれるのは「(自分たちに)何かまだあるんだろうな」と自信が出ますよね。

高見沢:先が楽しみだよな。

―長く続けていらっしゃるからこそ世代を超えた声をリアルタイムで聞けるということですね。

高見沢:3人元気でいれば何とかなる! その気持ちは強いですね。

現在、高見沢俊彦67歳坂崎幸之助67歳桜井賢66歳と3人合わせてちょうど200歳というTHE ALFEE。毎年コンサートツアーを中心に活動してきたが、2020年からはコロナ禍のため有観客でのコンサートは開催していない。その分を楽曲制作に充てて精力的に音楽活動に取り組み続けるバイタリティーには驚かせられるばかりだ。そんな現役のバンドであるからこそTHE ALFEEは今も若い世代をも惹きつける“何か”を発信できるのだろう。

(TechinsightJapan編集部 関原りあん)

当記事はテックインサイトの提供記事です。

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