キャンセルカルチャーを知らない日本人…五輪“やりすぎ解任”こそ日本の恥

まいじつ

キャンセルカルチャーを知らない日本人…五輪“やりすぎ解任”こそ日本の恥 
(C)metamorworks / Shutterstock

東京オリンピック・パラリンピックの開会式・閉会式をめぐる〝辞任・解任騒動〟で、日本でも「キャンセルカルチャー」が話題になりつつある。

「ショーディレクター」の小林賢太郎氏は、1998年にリリースされたお笑いビデオ『ネタde笑辞典ライブ Vol.4』のコント内で、「ユダヤ人大量惨殺ごっこ」というフレーズを使っていたことを理由に解任された。日本では「23年前のことでも許されない」などと批判を受けたくないコメンテーターや、正義を振りかざすネット民が騒いでいる。「価値観のアップデート」もまた注目されているが、この件に関しては、「価値観のアップデート」をできていないのは、23年前のコントの一幕を理由に、解任へと追い込んだ人たちだといえるだろう。

というのも、過去の発言・不祥事で現在の仕事が奪われる「キャンセルカルチャー」は、数年前からアメリカなどで大問題になっている社会問題の一つ。アメリカでは、過去に女性差別や同性愛者への偏見、差別的な発言などを言った人が、仕事を奪われてしまう例が頻発している。そして今では、過去の誤りを一つとりあげ、キャリアを奪ってしまうのが本当に正しいのだろうか、という議論が起こり始めた。

オバマ元大統領もキャンセルカルチャーを批判


アメリカでは2021年3月、オンライン誌の編集長に就任予定だった黒人女性記者が、10年前の学生時代に、アジア人に差別的なツイートをしていたことが掘り返され、編集長を辞任するまでにいたっている。しかもこの女性は、2019年に一度謝罪しているにもかかわらず、2021年にまた再炎上させられているのだ。

2019年には、バラク・オバマ元アメリカ大統領もキャンセルカルチャーを批判し、《SNSで公に人を辱めることは、アクティビズムではない。他人に石を投げているだけでは、変化をもたらすことはできない》といった趣旨のコメントを発表していた。

実際、今回の小林氏の解任騒動でも、アメリカのネットユーザーの間では

《23年前だと!? 行き過ぎたキャンセルカルチャーだ》
《日本にもキャンセルカルチャーがやってきてしまった》
《23年前のジョークで、現在の仕事が奪われるのはあまりにもおかしい》
《こんな世界秩序は最悪だ》

などと批判が起こっている。

おそらくこれから、いきすぎた「キャンセルカルチャー」はきっぱり〝悪〟だと非難される時代がくるだろう。しかしその時、今回の「キャンセルカルチャー」を先導・肯定したネットユーザー、高橋浩祐記者、中山泰秀防衛副大臣、菅義偉総理らを批判することもまた、キャンセルカルチャーとなってしまうのだろうか…。

当記事はまいじつの提供記事です。

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ