なんてアオハル!夏が舞台の青春アニメーション映画おすすめ7選

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各地で梅雨明けを迎え、今年も本格的に夏がやってきましたね! うっとおしい蚊が増えたり、冷房がないと寝苦しい夜を過ごしたりと、ディテールを思うと嫌なことも増える季節ですが、それでも夏に対して「なにかが起きそう」な予感が感じられるのが不思議です。

そんな夏に向けて、エネルギーをもらえるのが夏映画。特にアニメーション映画には夏バテ気味の気持ちを解消してくれるような、素敵な作品が多数存在します。

そこで今回は、そんな夏を舞台に描いたアニメーション映画の中でも、秀作でありながらそこまで名前が知られていない作品7つをピックアップして紹介します。

 

 

打ち上げ花火、横から見るか?下から見るか?

岩井俊二監督によってドラマとして放送されたストーリーを、『魔法少女まどか☆マギカ』の新房昭之さん総監督のもと、今作が初監督となる竹内宣之さんという布陣でアニメーション映画化しました。

同級生の少女・なずなに対して好意を抱いていた中学生の典道は、仲の良い友人の祐介との水泳勝負に負けたことをきっかけに、なずなと花火を観にいくという約束をとりつけることができませんでした。代わりに行くはずだった祐介は、その約束を無視し、事態は悲しい顛末を迎えてしまいます。後悔する典道は、なずなの拾った不思議な玉の力で“もしも”の世界へと歩んでいくことになります。

原作では小学生だった登場人物を、本作では中学生へ成長させたり、ドラマ版では描かれなかったふたりの顛末を描いたりと、原作のひと夏の青春劇の味わいはそのままに、アニメーションの力で存分に物語をおし拡げた作品となっています。

主人公の典道役には菅田将暉さん、そしてなずな役には広瀬すずさんと、現在進行形で邦画界で活躍する実力者のおふたりが声優を務めている点にも注目です。

 

きみと、波に乗れたら

『DEVILMAN crybaby』や『夜明け告げるルーのうた』、『夜は短し歩けよ乙女』など多くのアニメーションを世に送り出し、今や世界的にも高い評価を受けている湯浅政明監督が手がけた青春恋愛劇

サーフィンが大好きなことから、海辺の街へ引っ越してきた大学生のひな子は、火事騒動をきっかけに消防士の港と出会い、ふたりは恋に落ちます。しばらくふたりの時間を過ごしたひな子と港ですが、ある日、港は海での事故によって命を落としてしまいます。すっかり憔悴したひな子でしたが、ふたりの思い出の歌を口ずさんだ時、水の中から死んだはずの港が現れるのでした。

亡くなった人間が現れるという意味では、ちょっと怖い映画に思うかもしれないですが、根底には観ている人の背中を押してくれるポジティブなエネルギーに満ちた作品です。

ちなみにふたりの思い出の曲というのがGENERATIONS from EXILE TRIBEの『Brand New Story』。作品のテーマソングとして記憶に残る爽やかな曲です。

 

ペンギンハイウェイ

森見登美彦さんによる同名の小説を、新進気鋭の石田祐康監督がアニメーション映画化

大人びた性格をした小学4年生のアオヤマ君が最近気になっているのは、通っている歯医者のお姉さん。ある日彼らが暮らす街に、突如無数のペンギンが現れ、興味を持ったアオヤマ君はその正体を突き止めるべくペンギンたちの研究を始めるのですが、それはアオヤマ君にとっておどろくべき秘密に辿り着くことになります。
不思議で少し切ないけれども、観終えた後には清々しい気持ちにもなれる青春SF大作。空や海など劇中に登場する青がとても綺麗で、本作の清涼感は夏にもぴったりです。

アオヤマ君を演じるのは、女優の北香那さん。お姉さん役を女優の蒼井優さんが務め、主題歌には、本作のために書き下ろした宇多田ヒカルさんの『Good Night』が起用され映画の綺麗な後味を作り出してくれています。

 

蛍火の杜へ

『夏目友人帳』の緑川ゆきさんが手がけた中編漫画を、『夏目友人帳』のTVアニメシリーズの監督である大森貴弘監督のもとアニメーション映画化

祖父の家へ遊びに来た6歳の少女・竹川蛍が妖怪たちが暮らす“山神の森”へ迷い込み、そこで狐のお面を被った少年ギンに出会います。親しくなったふたりは、毎年夏になるたびに会うようになり、次第に惹かれあうようになるのですが、人でも妖怪でもないギンは人間に触れると消えてしまうという宿命を背負っていました。

決して触れ合うことができないふたりの恋愛が切なくもあり、どこか愛おしい物語。激しいアクションもなければ、本編は1時間もない中編作品なのですが、見応えがあり記憶に深く染みる作品となっています。

『君の名は。』や『かぐや姫の物語』なども受賞している毎日映画コンクールアニメーション映画賞を受賞しています。

 

海獣の子供

アニメ「ドラえもん」シリーズやアニメ「宇宙兄弟」シリーズなどを手がけてきた渡辺歩監督と、『鉄コン筋クリート』や『漁港に肉子ちゃん』などを手がけているSTUDIO4℃のタッグで、五十嵐大介さんの名作漫画『海獣の子供』をアニメーション映画化。

夏休みの初日から部活動で問題を起こしてしまった中学生の琉花は、居場所をなくして父親が働いている水族館へやってきます。そこで、ジュゴンに育てられたという少年・海、そしてその兄の空と出会います。親しくなった三人でしたが、その頃地球上では異変が起こりはじめており、海洋生物たちが日本へと移動してきているのでした。

海の生物たちが行おうとしている祭りの“本番”が海と空に繋がってくるのですが、そのクライマックスは圧巻。想像を超えるスケールで、怒涛の映像の洪水に押し流されるような体験が待っています

主題歌は米津玄師さんが本作に書き下ろした『海の幽霊』。映画のラストに染みる余韻を残してくれています。

 

虹色ほたる―永遠の夏休み―

川口雅幸さんによる小説を、アニメ「ONE PIECE」シリーズなどを手がけてきた宇田鋼之介監督がアニメーション映画化

小学6年生のユウタは、亡き父との思い出の場所である森林に迷い込み、そこで謎のおじいさんと出会ったことをきっかけに、1977年にタイムスリップ。ダムの底に沈んだはずの村で、少女・さえ子と出会い、村での生活をすることになります。果たしてユウタはそこで何を体験していくのか……そして、元の時代へ変えることができるのかが描かれます。

一見、直球なタイムスリップ作品に思うかもしれませんが、揺らいだ輪郭戦で描かれる登場人物たちや、クライマックスで画風が突如変化する美術にはギョッとするはず。物語は意外にも恋愛方面に動いていき、感動的なその結末を観終えた時、なぜここまで広く知られた作品じゃないんだ!?と、驚くはずです。

 

今夏劇場で『サイダーのように言葉が湧き上がる』を!

ここまで紹介した映画はいずれも、過去に上映された映画なのですが、今年劇場で後悔される夏を題材にした青春アニメーションも存在します。それが、今作が劇場長編作品初監督となるイシグロキョウヘイさんによる劇場オリジナルアニメーション『サイダーのように言葉が湧き上がる』です

地方都市を舞台に、コミュニケーションが苦手なせいで、人から話しかけられないように常時ヘッドホンを着用するチェリーと、矯正中の前歯にコンプレックスを持ち、いつもマスクをしている少女・スマイルが、ショッピングモールで出会ったことをきっかけに、SNSを通じて交流を重ねていく物語です。

主人公のチェリー役には、歌舞伎界の新星である市川染五郎さん、そしてスマイル役には女優の杉咲花さんを起用。わたせせいぞうさんの美術を思わせる、強い色彩が際立った美術が新鮮で、この夏をポップに彩ってくれます。

 

暑くて外に出られない!という人も、自宅の冷房のもとでこれらのアニメーション作品を観たり、映画館の涼しい環境で、存分に映像体験をしてみてはいかがでしょうか。まだまだ大勢で集まって夏を楽しむことができない時世ではありますが、映画をしおり代わりにこの夏の思い出を作ってみることをおすすめします。

WRITER

  • ネジムラ89
  •        

  • 缶バッジ販売専門店「カンバーバッチ」のオーナー兼アニメ映画ライター。アニメ映画情報マガジン「読むと アニメ映画 知識が結構増えるラブレター」をnoteにて配信中。その他いろんなとこでアニメ映画話を執筆中。古今東西関係なくアニメ映画を中心とした有益な情報を多くの人に提供できるようにやっていきます。

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