VERYモデル牧野紗弥、ペーパー離婚を家族で語る。子どもたちの反応は|Vol.3

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―牧野紗弥さんと考える“平等な夫婦の形” Vol.3―

こんにちは、コラムニストのおおしまりえです。

「自分たちらしい夫婦のかたちを見つけていきたい」

そんな気持ちから、家庭内にあった夫や妻といった役割を見直し、そして夫婦別姓という選択を検討し始めたモデルの牧野紗弥(まきの・さや)さん。

「最初に話をした時は、子どもたちも『離婚?!』と言葉のイメージに対する驚きが大きかったです。でもこれを機に、なぜ夫婦別姓にしたいと思ったのか、なぜ事実婚にしなくてはいけないのかといったジェンダーの問題について話し合うことができ、今では上の子たち(小学6年生の長女、小学4年生の長男)はかなり理解を示してくれるようになりました」

◆学校でもジェンダーについての授業が

親権のことや子どもたちが両親どちらの姓を名乗るかなどの最終的な答えはまだ出ていませんが、子どもたちとしっかり向き合って相談し、家族で一緒に考えていこうという決意は固まっているといいます。

「ちょうど娘の学校に、妻側の姓に改姓した男性の先生がいらっしゃり、それがきっかけでジェンダーについての授業がおこなわれたそうなんです。娘は学校でその話を聞いて、自分なりに考えた結果、『夫婦別姓にするには、今は離婚するしか選択肢がないのはおかしい』と話すようになりました。また『ママがこういう選択を取ったのはママの人生、私の人生は私の人生』とも言ってくれています。きちんと“個”が確立しているなと感じ、親として嬉しい限りです」

◆「娘も将来、ジェンダー問題に直面するかも」と夫

近年、ジェンダーという言葉自体は耳にする機会も増えました。でもまだ“自分のこと”として考えたり話し合ったりする機会までは、まだまだ持てていない人も多いかもしれません。子どもたち以前にそもそも親にとっても、自分にジェンダーバイアス(男女の役割分担に対する固定観念)がかかっていることに気づけず、問題を問題として認識していないケースも沢山あります。

牧野さんの家族の場合は、夫婦別姓の問題に取り組む流れの中でジェンダーの問題と皆で向き合う機会が生まれたわけですが、日本においてジェンダー教育が根付いていない現状にも、難しさを感じているといいます。

「夫婦別姓を選択するために、夫や子どもとジェンダーについて話し合っていますが、子どもに関しては家庭内での話し合いだけでジェンダーへの理解を十分に深めるというのは、とても難しいことだと感じています。子育てでは常にやらなくちゃいけないことが目の前に山ほどあります。その状態で親自身もジェンダーについて理解を深め、そして子どもにわかりやすく丁寧に伝えるって、なかなか難しいことです」

これを機に、色んな問題が話し合えるようになったという牧野さん家族ですが、当初は不安を示していた夫さんも、今では「将来自分の娘も同じ問題に直面するかもしれない」という当事者意識を持って、考えているそうです。

◆「女だから」「妻だから」に縛られない自分らしさとは

2021年3月末に世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)が、国別に男女格差を数値化した「ジェンダーギャップ指数2021」を発表しました。この指数は、「経済」「政治」「教育」「健康」の4つの分野のデータから作成されたもので、あくまで数ある指標のひとつではありますが、日本は世界156カ国中120位と、過去2番目に低い順位でした。主要7か国(G7)中最下位で、アジアの主要な国々よりも下位です。

ジェンダーギャップ指数で大きく順位を下げている要因は政治の分野にあるものの、日常生活においてもジェンダーバイアスが私たちにかかっていることは否定できません。

男だから女だから。夫だから妻だから。こうした役割や名称に極端に縛られることなく、その人らしい選択や関係性が築けるよう、一人ひとりが気づきを深めていければ、社会も人生もより良くなっていくと思いませんか。

」記事の一覧はこちら[1][2][3]

【牧野紗弥(まきの・さや)】

『VERY』『Domani』などのファッション誌や広告で活躍するモデル。1984年生まれ。3児の子育てと仕事の両立に励む等身大の姿が、女性たちの共感を呼ぶ。Instagram:@makinosaya

<取材・文/おおしまりえ>

【おおしまりえ】

水商売やプロ雀士、素人モデルなどで、のべ1万人以上の男性を接客。現在は雑食系恋愛ジャーナリストとして年間100本以上恋愛コラムを執筆中。Twitter:@utena0518

当記事は女子SPA!の提供記事です。

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