水底で見つけたメッセージボトル、95年の時を経て差出人の娘に届く(米)

6月18日、スキューバダイビングをしていたアメリカの女性が水底で緑色の小さなボトルを見つけた。その中には1926年と日付の書かれたメッセージが入っていたことをFacebookに投稿すると、10万件以上もシェアされた。その後、メッセージを書いた本人は亡くなっていたことが分かったものの、その娘に連絡がついたという。『Michigan Radio』などが伝えた。

今回のメッセージボトルは、米ミシガン州シボイガン郡にて難破船ツアーやシュノーケリングなどのアクティビティを提供する会社「Nautical North Family Adventures」を運営するジェニファー・ドウカーさん(Jennifer Dowker、45)が発見した。

ジェニファーさんはシボイガン川にてスキューバダイビングの装備を身に着け、船底がガラス状になっていて水中を覗くことができるグラスボートを外側から清掃していた。

「水中を泳いでいると、水深3メートルほどの場所で小さな緑色のボトルを見つけたんです。手に取ってみると、中に丸まった紙が入っていることに気付きました。よく見ると“This”という文字が見えて、大喜びしましたね。」

ジェニファーさんは普段からこんなことが起きないかと考えていたと言い、まるで物語が始まるかのような発見に興奮したという。

ボトルを手に水面に戻ってきたジェニファーさんは、船にいた一等航海士のロブ・ヘンメルさん(Rob Hemmer)や一緒にいた顧客と共にボトルを開封することにした。ボトルはコルクで栓がされていたものの劣化で一部が欠けてしまっており、中には3分の2ほど水が入っていたという。ロブさんは持っていたジャックナイフでコルクを抜いて中の水を捨てるとそこから器用に手紙を取り出し、慎重に広げてメッセージを確認した。

「このメッセージを見つけた人は、ミシガン州シボイガン郡のジョージ・モロー(George Morrow)に渡して、発見場所を教えてください。」

メッセージには“1926年11月”と日付が記載されており、なんと95年前のメッセージと判明した。「濡れていましたが、まだ字を読めたことに驚きましたよ」と当時の心境を明かしたジェニファーさんだが「この手紙は保存しておかなければ」と考えて、地元の博物館で働いているというロブさんの提案により冷凍庫に入れて乾燥させた。

シボイガン郡は小さな街で、同地域には“モロー(Morrow)”という苗字を持つ人が多く住んでいる。そこでジェニファーさんは自身の会社のFacebookに今回の発見を投稿し、ジョージさんと繋がりのある人を探すことにした。

「何人かの目に留まればいいなと考えていましたね。すぐに関係者が見つかって、それで終わると思っていたんです。」

軽い気持ちで投稿したジェニファーさんは、その日は夜も遅かったので眠ってしまった。そして翌朝に目覚めると10万件以上もシェアされ、この話をもっと知りたいと4千件以上のコメントが届いていたという。

「開業してからまだ3年目なので、こんなに注目されて本当にありがたかったです。それと同時に、私は3人の10代の子を持つシングルマザーでもあるので、持ち主を探し出すための時間をどう捻出しようか悩みました。」

そのように心配していたジェニファーさんだったが、それは無用だった。

ジェニファーさんの投稿を目にしたルネ・シャトコースキーさん(René Szatkowski、48)がオンライン上の追悼記事でジョージさんを発見し、そこからジョージさんの娘であるミシェル・プリモーさん(Michele Primeau、74)と連絡を取ることができたのだ。

ミシェルさんは「家族の過去の思い出を大切にしたい」とルネさんに明かしたという。初対面で尚かつ“父親が95年も前に流したメッセージボトルを見つけた”という信じがたい内容だったが、ミシェルさんはジェニファーさんと連絡を取ることを決めたという。そしてルネさんはジェニファーさんとミシェルさんが連絡を取れるように繋げた。

ミシェルさんは「私の父はこうした感傷的なことをする人でしたね。私が子どもの頃、ヒューロン湖にキャンプへ出かけた際にも父がボトルにメッセージを入れて湖に投げ込んでいたのを覚えています」と生前のジョージさんを語った。

なお同郡出身のジョージさんは、1995年に85歳で亡くなったという。

「父は11月生まれなので、誕生月に川に行ってボトルを投げ込んでいるのが目に浮かびます。父は静かでのんびりとした性格で、注目を浴びるのはあまり好きではありませんでした。もし父が流したボトルのメッセージが世界中に広まっていることを知ったら、恥ずかしがると思いますね。」

無事にメッセージの関係者が見つかり、ジェニファーさんはミシェルさんにそのメッセージを返そうとした。しかしミシェルさんは「あなたのオフィスに置いておいたら、たくさんの人に見てもらえるし、多くの人と共有できて素敵だと思う」と明かしたそうだ。

ミシェルさんの考えを受け入れたジェニファーさんは、その代わりとしていつでも無料で船に乗れるようにするとミシェルさんに伝えた。シボイガン川から約400キロ離れたファーミントン・ヒルズに住むミシェルさんは、9月にジェニファーさんのもとを訪れて船に乗ることを計画しているという。

ジェニファーさんは「ミシェルさんが私たちのもとを訪れたときに、宝の地図なんて見つけられたら素敵ですね」と新たな発見を期待し、心を躍らせているそうだ。

画像は『Nautical North Family Adventures 2021年6月19日付Facebook「So look what I found when I was washing windows」』『Nautical North Family Adventures 2021年6月26日付Facebook「Part two」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 iruy)

当記事はテックインサイトの提供記事です。

ランキング

ランキングをもっとよむ

注目ニュース

注目記事をもっとよむ