ジブリの影響も?ディズニー・ピクサー最新作『あの夏のルカ』がより楽しめる秘密のトリビア4つ

 

今年の6月はコロナ禍の影響で延期されていた作品も重なり、例年に比べて多くのアニメーション映画が公開される月となりました。

そんな激戦の新作映画の中から特におすすめしたいのが、ディズニー・ピクサーの最新作『あの夏のルカ』

今回はこの『あの夏のルカ』について、知っているとより映画を楽しめるトリビアを最速でお届けします。

 

 

『あの夏のルカ』とは?

『あの夏のルカ』は、6月18日(金)よりディズニープラスで独占配信されるディズニー・ピクサーの新作長編映画。

主人公は、海の世界で暮らしていた“シー・モンスター”のルカ。そんなルカが人間の世界を知るシー・モンスターのアルベルトと出会ったことをきっかけに、禁忌とされる人間の街へ足を踏み入れることになります。身体が乾くと人間の姿になる特性を生かし、シー・モンスターと気づかれずに人間たちと交流を重ねていくのですが、ルカとアルベルトの冒険は後に大きな事件を引き起こすことになりーー。

 

長編作品初登板!あの作品の監督だった!

そんな『あの夏のルカ』を製作するのは「トイ・ストーリー」シリーズなどでおなじみのピクサースタジオ。監督を務めるのは、今回が長編作品デビューとなるエンリコ・カサローザ氏です。

エンリコ氏は、2012年に公開された映画『メリダとおそろしの森』と同時上映された短編作品『月と少年』の監督を務めました。本作は、父や祖父と一緒に月へやってきた少年が、そこで不思議な体験をする幻想的な作品でした。キャラクターのルックなど、親しみやすいデザインが特徴的でもあります。

『月と少年』はアカデミー短編アニメーション賞にノミネートされるなど高く評価されました。現在は、ディズニープラスでの配信と、『メリダとおそろしの森』『ピクサー・ショート・フィルムVol.2』などのディスクなどに収録されているので、そちらで観ることもできます。

 

監督はジブリ作品ファン!『あの夏のルカ』にも影響が?

そんなエンリコ監督はジブリ作品のファンであることを公言しており、幼い頃には宮崎駿監督がジブリ誕生前に手がけた作品としても有名な『未来少年コナン』を観て育ったことを語っています。

実は、そんなエンリコ監督のジブリ作品へのリスペクトが、この『あの夏のルカ』の制作時の逸話として存在します。本作はイタリアが舞台となっていますが、ジブリ作品にはイタリア半島とバルカン半島のあいだにあるアドリア海を舞台にした作品『紅の豚』があります。その『紅の豚』の主人公であるポルコ・ロッソの名前にあやかって、一時期は、ルカの本名を“ルカ・ポルト・ロッソ”という名前にしようと考えていました。その後名前は変更になり、“ヤドカリ”を意味するルカ・パグロに決定しました。『紅の豚』に親しみがある日本人としては変更となってしまったことはすこし残念ですが、“ポルト・ロッソ”はそのまま港町の名前となり、劇中に残ることになりました。

監督自身も『あの夏のルカ』には宮崎駿監督に対するオマージュが含まれていると明言しています。3Dアニメーション作品ではありながらも、制作の際には2Dの手描きアニメーションの手法も取り入れ、リアルな造形美が特徴だったこれまでのピクサー作品と比べて、一味違った印象のものとなっています。そういった細かい挙動からも、ジブリイズムのようなものを感じられるかもしれません。

 

そもそもシー・モンスターってなんだ?

すでに前述している“シー・モンスター”ですが、そもそもなに?と思っている人も多いでしょう。日本人としては、あまりなじみのない言葉ですし、ルックからはいわゆる半魚人のような存在なのかな?と思う人もいるでしょう。

シー・モンスターとは海洋に生息する未知の生物で、伝承として語り継がれてきた怪物の総称です。有名なものでは、巨大なタコであるクラーケンや、蛇のような姿をしたシーサーペントなどが有名です。イタリアでは、こういったシー・モンスターたちの伝承が多く残っており、街中にはそういったシー・モンスターたちをかたどった噴水などが残っています。『あの夏のルカ』にも、ルカたちがそれを目撃するというシーンが登場しています。

劇中のシー・モンスターのモデルとされているのは、古い海洋地図などに描かれてきたそれらの姿。エンリコ監督はかねてから、装飾として描かれてきたシー・モンスターたちの姿に惹かれていて、今回の映画の題材として使うことになったようです。

 

こだわりは、シー・モンスターから人間への変化?

『あの夏のルカ』では、そんなシー・モンスターが人間へと変身する姿がみどころのひとつとして登場しますが、この変身に関しても制作は一筋縄ではいかなかったことが、多くのインタビューで語られています。

ルカの人間の姿と、シー・モンスターの姿との違いは意外と多く、色はもちろんのことウロコやヒレが出現したり、鼻がなくなったりとパーツの有無などの違いを、いかにして自然に出したり消したりするのか……その見せ方は何度も実験が重ねられたようです。

劇中には、水中から地上へ出たり、水を浴びて一瞬のうちに変身する姿が何度も登場するので、せっかくの配信、一時停止などをしてその変化の過程に注目してみても面白いでしょう。

ちなみに『あの夏のルカ』のシー・モンスターの姿も現在のデザインに至るまで改良が重ねられたようですが、アルベルトはルカよりも泳ぎのスピードが速いという特徴から、マグロをイメージして、緑色のルカに対してカラーリングを青色にしているのだとか。シー・モンスター同士の違いにも注目してほしいです。

 

日本版ローカライズにも注目ポイントが?

忘れてはいけないのが、日本での配信にあわせて独自のアレンジが施されているところ。

ディズニー作品といえば、意外なタレントが吹き替えを務めたりと注目が集まりますが、『あの夏のルカ』に関しては、主人公のルカ役には阿部カノンさん、アルベルト役には池田優斗さんという、10代の若手タレントふたりが起用されています。若手といえど、その年齢に反して多数の作品に出演している実力派。どんな声の演技を見せてくれるのか、日本語吹き替え版にも注目です。

ちなみにオリジナル版に関しても、主要キャストはオーディションによって1,200人以上の子供たちの中から抜擢されています。主人公のルカ役には、『ルーム』『ワンダー君は太陽』などで主人公の少年を務めた天才子役、ジェイコブ・トレンブレイさん。アルベルト役を、『シャザム!』で主人公ビリーの親友であるフレディ役を演じたジャック・ディラン・グレイザーさんが担当しています。

 

そしてもう一点注目なのが、日本版エンドソング。日本人なら誰もが知る、井上陽水さんの『少年時代』が起用されています。ただし、使用されているのは井上陽水さんのオリジナル版ではなくアレンジバージョン。トクマルシューゴさんがアレンジを加え、ボーカルにはヨルシカのsuis(スイ)を起用した、『あの夏のルカ』バージョンとなっています。懐かしくも新しい、『あの夏のルカ』にふさわしいバランスの楽曲となっています。

現在ディズニープラスでは、MCUのドラマシリーズ『Loki』の配信がスタートしていたり、『クルエラ』のプレミア配信やウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ最新作『ラーヤと龍の王国』の見放題枠での配信がスタートしたりと、『あの夏のルカ』の他にも話題の新作が充実しています。暑くなってきて、外出がつらいというときは、冷房が効いたお部屋で、これらの作品を楽しむのもありでしょう。

『あの夏のルカ』はまさにこれから迎える暑い夏に最適な一本。海外旅行が難しい時勢だからこそ、映画でアドリア海を体験してみてはいかがでしょうか。

 

映画『あの夏のルカ』は2021年6月18日(金)より、ディズニープラスで独占配信開始。
公式サイト:disneyplus.disney.co.jp/program/luca.html

(C)2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

WRITER

  • ネジムラ89
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  • 缶バッジ販売専門店「カンバーバッチ」のオーナー兼アニメ映画ライター。アニメ映画情報マガジン「読むと アニメ映画 知識が結構増えるラブレター」をnoteにて配信中。その他いろんなとこでアニメ映画話を執筆中。古今東西関係なくアニメ映画を中心とした有益な情報を多くの人に提供できるようにやっていきます。

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