リジェネラティブ・オーガニック農法への転換 【パタゴニア「PROVISIONS」の挑戦Part2】

OVO


“死んだ地球からは何も生まれない”。(There is no business to be done on a dead planet.) by David Brower

各国で二酸化炭素(CO₂)の削減目標などが制定されているが、現在、地球は瀕死の状態にあるといっても過言ではないだろう。もはや現状を維持するだけでは不十分で、破壊された自然を再生させる努力が必要だ。その一つの方法として、パタゴニア(パタゴニア・インターナショナル・インク・横浜市)の食品ブランド「PROVISIONS」(プロビジョンズ)が注目するのは「リジェネラティブ・オーガニック農法」(Regenerative Organic Agriculture)。環境への負荷を最小限に抑えるだけではなく、土や生物多様性などを回復させながらCO₂を土壌に閉じ込めるというやり方だ。土には、CO₂を吸収する能力が大気の約2倍、そして植生の約3倍あるといわれている。パタゴニアプロビジョンズでは、このリジェネラティブ・オーガニック農法を広めることで、「食」が地球環境問題や社会課題を解決する方法になると考えているという。

Part2でも引き続き、同社の近藤勝宏ディレクターに新しい食のあり方について話を聞く。

 ――食およびリジェネラティブ・オーガニック農法(以下、RO農法)にこだわる理由は?


近藤 例えば、新しいジャケットは5~10年に一度しか買わない人も、一日三度の食事はする。一方、世界全体の二酸化炭素排出量の25%は食関連だといわれている。現在の食のあり方には多くの問題がある。従って、本気で地球を守ろうとするなら、食から始めるべきだろうと私たちは考えた。そしてその解決策は「土」にあると。

ジャーナリストのマイケル・ポーランの言葉に“Eating is a political act(食べることは政治的な行為だ)”というものがある。一食一食何を食べるかは、自分たちの未来に投票しているのと同じだ。このようなコンセプトからプロビジョンズは生まれた。

これまでのオーガニックとリジェネラティブ・オーガニックとの最大の違いは、土壌の健全性が担保されているかどうか。オーガニックの野菜を育てていたとしても、耕しながら単一の作物を栽培し続けると土は劣化していく。RO農法は不耕起、省耕起が基本。また単一ではなく、輪作や被覆作物を栽培することによって土の劣化を防ぐ。RO農法のポイントをまとめると、1)土壌の健全性の担保、2)農家ら働き手を含む社会的公平性の確保、3)アニマルウェルフェアの確保。オーガニック認証・フェアトレード認証が取得できていることが前提で、RO認証取得のハードルは高い。しかし、これが現在の環境問題などの解決策になると考えている。

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Part3では、プロビジョンズのラインアップを紹介する。

当記事はOVOの提供記事です。

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