かくしてMerm4idは治安が悪くなった!?D4DJクリエイターインタビュー都田和志編 モチーフはあの曲!?Merm4id 2ndシングル「BOOM-BOOM SHAKE!」制作秘話!

SPICE


『DJ』を題材に アニメ『D4DJ First Mix』 やスマートフォン向けリズムゲーム『D4DJ Groovy Mix(以下:グルミク)』など、多方面に広がりを見せる音楽メディアミックスプロジェクト『D4DJ』。登場する6ユニットによる各2ndシングルが2021年3月17日を皮切りに半年間に渡ってリリースされている最中だが、SPICEではそんなニューシングルに携わったクリエイターに毎月密着中!今回は6月16日にリリースされた『Merm4id』の2ndシングル「BOOM-BOOM SHAKE!」とカップリング曲「Princess advent」を手がけた、同ユニットのプロデューサーの都田和志氏に新曲の制作秘話などを伺った。大成功を収めた先日の富士急ハイランド・コニファーフォレストでの野外ライブやD4DJプロジェクトのスタート前夜の話など、誰よりも深くD4DJに関わっている彼だからこそ聞ける話にまで膨らんだインタビューとなった。



■「今DJって??」

――現在SPICEではD4DJ 2ndシングルシリーズを毎月特集中!というなんですが、まず最初に都田さんがMerm4idのプロデューサーとしてD4DJプロジェクトに携わることになった経緯を教えて頂けますか?

元々、新日本プロレスのプロジェクトもそうなんですけど、バンドリ!だったり、木谷会長が何かアイデアを思いつくと、私に相談してくださるんですよ。木谷さんがシンガポールにを拠点に活動されていた時期(2017年頃)に、日本時間では夜中だったんですけど、会長からいきなり電話がかかってきまして。さすがに会長からの電話に出ないわけにはいかないので(笑)、話を聞いてみるとF1のシンガポールGPをやってたみたいなんですけど、レース後にやってたThe ChainsmokersってDJデュオのライブが、レース以上に盛り上がっていたのを見てピンと来たらしく「これからはDJの時代だよ!」って興奮気味に話してるんですよね。

――夜中に会長の電話で飛び起きたわけですね(笑)

私自身、元々小室哲哉さんの事務所に所属していたこともありますし、DJとしてクラブやディスコでプレイしていた経験もあるし、まだ寝ぼけてたというか頭が起きてなかったのもあって「ん?何言ってるんだ?」って正直思っちゃったんですよ。「今DJって??」というか(笑)。ひとしきり喋りきった後に「じゃ、お疲れ様です~!」みたいな感じで一方的に電話切られちゃったので、余計そう思っちゃったんですけど、後々いろいろと考えていくと、例えばバンドリ!みたいにバンド編成でライブを回ろうと思うと、ローディーさんだったり、演者を抜きにした裏方だけでも40人以上でかなりの大所帯になっちゃう所を、DJだったらもっとコンパクトに出来るし、それこそThe Chainsmokersみたいに2DJのユニットみたいな、キャラクター同士のコラボも容易に出来るし……という話も追い風になって、前向きに話が進んでいったんです。

――私もDJをやるのであのであえて語弊を恐れずに言うと、DJなら音楽を再生するだけだから、誰でも簡単に始められますしね。

そうなんです。何ユニットか登場させて、それぞれにキャラクターを持たせたいよね…という風にD4DJプロジェクトが膨らんでいく中で、元々私がアニメ業界というよりはどちらかと言うと芸能界方面で仕事をしてきたという事もあって「都田さんは声優さんだけでは出来ないような何かを考えてください」という話になりまして。ゲームやアニメ以外の場にも進出していけるようなユニットを、と考えていく中でモデルやグラビアをやってる人の中で、歌や声優に興味のある人を集めてみようかなという方向にたどり着きました。
都田和志
都田和志

「治安の悪い結婚式って…どういうこと?!」

――続いて、各キャラクター/声優さんやこれまでにリリースされている楽曲など、全体的なMerm4idというユニットへの印象について教えてください

そんな感じで、当初はグラビアもやれるちょっと大人なユニット、みたいなイメージでスタートしたんですが、サウンド面ではそれこそ大型のEDMフェスにも負けないような音圧と音色のしっかりとしたクラブサウンドをどうしても作りたくて。ただ、それを歌うのが可愛い声の女子たちなので、その分サウンドを重低音バッキバキにしないとボーカルが埋もれちゃうっていうのもあって、じゃあお祭り騒ぎができるユニットにしようという事になりました。

――Merm4idのイメージは当初から固まっていたんですね。

いざリリースしてみたら水島精二監督がSNSで「(Merm4idの曲は)治安が悪い」みたいな事を言ってたのも相まって、皆さんにも一気にそういうイメージが浸透していったような気がします(笑)。皆さんが「治安が悪い」って言って楽しんでくれてるなら、そこを基軸にしちゃおうかなと思いまして、どんどん悪そうな感じにしてったんですけど、そういうパリピな女子ほど、実は内面的にはすごく優しい子だったりもするじゃないですか。強さの中に潜む弱さとか、儚い部分を作詞の方で表現するように心がけていくようになりましたね。

――段々と、我々のよく知るMerm4idに近づいてきた気がします。

ただ最近だと、ちょうどグルミクの方で「6月なので結婚式をテーマに治安が悪い曲をお願いします!」って言われて書いたのが、先日の富士急の野外ライブで初披露だった「OMG」って曲だったんですけど…結婚式なのに治安が悪いって、さてどうしたものかと。そんなこんなもありつつ、曲を作る際は「今回はどのくらい治安を悪くしようかな」って計算しながら作ってます(笑)。

――それでは今回リリースとなった「BOOM-BOOM SHAKE!」と「Princess advent」について、お聞かせください。

「BOOM-BOOM SHAKE!」はMerm4idにとって6作目の曲だったんですけど、自分的に節目の1曲でして。「Floor Killer」から始まって、先ほど話したような彼女らの心情みたいなのも皆さんにお届けしてきたので、とにかくライブでブチ上がれる曲が作りたくて、みんなでジャンプしたり出来るような曲にしようと思いました。なので、歌詞とかもあまり深い意味を込めず、どちらかといえば頭を空っぽにして楽しめる曲に仕上げました。これは余談なんですけど、実はMerm4idの曲で唯一ボクの声が入ってるんですよ(笑)。根岸愛が「shake shake shake boom boom shake!」って歌ってる所があるんですが、そこにどうしても低音を足したくて、裏に自分の声を重ねているので、ぜひ注目して聞いてみてください。

――それでは「Princess advent」はいかがでしょうか?

Princess adventって歌詞の中にも「姫君降臨」とかって出てくるんですけど、日本語にすると大体そんな感じの意味になるんですね。学校とか何でも絶対、女の子グループの中には仕切りたがるリーダー的存在っているじゃないですか、もうズバリそういう子をイメージして作った曲です。とにかく自信に満ち溢れてて、周りだけじゃなくて自分もそういう立ち位置だって分かってるんです。だから例えば周囲もちょっと小馬鹿にした感じで「あっ、プリンセス来た~」って言うんだけど「ごめん、お待たせ~」って受け入れる、みたいなやり取りがあるような女子の曲なんです(笑)。

――めちゃめちゃ具体的ですけど……分かります(笑)。

本当はこの曲に合わせて扇子を振ってほしいくらいなんですよね。いわゆる”ジュリセン”じゃないですけど、その頃の女性って強かったなというイメージがあって、そういう女性って実はTPOに応じて、例えばクラブへ遊びに行ってパーっとお酒を飲む友達と、旅行に出かける友達は別の子、みたいな色んな面があるのかなって思うんですが、そういう点も表現したくて……なので結構、具体的ですね(笑)。


――少し話は逸れてしまうのですが、先日の『D4DJ D4 FES. -Be Happy- REMIX』(5/29(土)富士急ハイランド・コニファーフォレストで開催)で発表があった小室哲哉さんの楽曲というのも、都田さん経由でお話がいったのでしょうか?

はい、そうですね。“繋がる”というコンセプトがあったので、ストレートに小室さんらしくそれを表現してください!というお願いをしまして、叶ったコラボレーションになります。

――ライブの演出の方も都田さんがプロデュースされているとお伺いしましたが、無事終えてみていかがでしたか?

自分としては普通にやってたつもりなんですけど、改めて思い返すとノンストップなライブの展開や、もちろん曲順の構成とかも、ここでこの曲入れたら盛り上がるだろうな~って考えて作り上げたものだったんです。なので、狙ってやってたことではあるんですけど、実際にお客さんがすごい楽しそうに盛り上がってくれているのを見て、自分が思った以上に皆さんに受け入れてもらえて良かったなって素直に思いましたね。

「”作曲家”の肩書きはあくまで手段!」

――最後に、クリエイターの方に直接お話を伺える機会なので、お聞きしている質問なのですが、この記事に興味を持ってくれた人の中には、将来、作曲の仕事をやってみたいと思っている人もいるかと思います。そのような方に向けてアドバイス等あればお聞きしたいです。

自分自身、元々作曲家を目指していた訳ではなくてサウンドエンジニアからスタートしているんですよね。ただ、逆にエンジニアとしての技術があったから「あの音とこの音と足したらこういう音になる」みたいな仕組みを理解していたので、作曲家になることが出来たんだと思っています。なので「ただ作曲家になりたい!」という気持ちだけではなく「こういう事を表現したいから作曲家になる」みたいなマインドで作曲の勉強をしていく必要があると思います。特に今はパソコンがあれば誰でも作曲家になれるような時代だからこそ、強く思うのは「なぜ作曲家になりたいのか」って部分を紐解くことですね。技術は勉強すれば、誰でも身に付けることはできると思うので、やっぱりアイデアの部分ですよね。肩書きを得ることが目的なのではなく、自分のやりたい事をやるために、作曲家だったり音楽プロデューサーだったり、レコード会社に入ったって方が、プロとして成功している人に多いです。面白い事を追い求める探究心だったり、新しい事にチャレンジする好奇心だったり、そういう点も意識しつつ、音楽の勉強をすると良いのかなって思います!

インタビュー・文:前田勇介

当記事はSPICEの提供記事です。

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