信じられないほどのノイキャン性能:ソニーWF-1000XM4レビュー



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Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

ワイヤレスノイキャンのハードル、ソニーがまたひとつ上げてくれました。

2017年、Bluetoothイヤホンの多くがまだケーブルでつながっていたとき、Sony(ソニー)が完全ワイヤレスイヤホンWF-1000Xを発表し、小さなサイズにアクティブノイキャン機能を詰め込むことに成功しました。そこから4年、今やプレミアムなワイヤレスイヤホンではノイキャンが標準になってます。でも、WF-1000XM4は、競争が激しくなった現在になっても、周りの音を消すことにおいてソニーの右に出るものがないことを証明しています。

WF-1000Xの2年後、ソニーは(なんでかWF-1000XM2を飛ばして)WF-1000XM3をリリース、最大の課題だったバッテリーライフを増強しました。WF-1000XM3は素晴らしい音質、充電ケースを使えば24時間持つバッテリー、最高のノイキャン性能を兼ね備え、ほぼ完璧な仕上がりでした。でも、それから数カ月でアップルがコンパクトなAirPods Proを打ち出したため、WF-1000XM3が相対的に怪物みたいに巨大に見えてきてしまいました。デザインに関しては、引き続き課題大です。

ソニー WF-1000XM4
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これは何?:前より軽くコンパクトになった、ソニーの次世代ノイキャンワイヤレスイヤホン。

価格:280ドル(国内価格はソニーストアで3万3000円) 。

好きなところ:ノイキャンは引き続き業界をリード。メモリーフォームのイヤーピースと相まって、周りの音をますます効果的にシャットアウト。

好きじゃないところ:ちょっと縮んだけど、まだ大きさがネック。

ポケットに入る充電ケース


ソニーWF-1000XM3を使ってる人に改善を求める点を聞いてみると、ほぼみんなが「もっと小さく軽くしてほしい」と言うはずです。どんなに音質やノイキャン性能が素晴らしくても、持ち歩き用には他のイヤホンを使いたくなるとしたら意味がありません。
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WF-1000XM3の充電ケース(左)は怪物級でしたが、WF-1000XM4はほぼ半分に。それでもAirPods Proに比べれば、まだまだポケットには入れにくいです。
Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

WF-1000XM4では、充電ケースも含めてすべてが小さくなりました。ちなみにケースはUSB-CだけじゃなくQi規格のワイヤレス充電パッドでも充電可能です。AirPods Proの充電ケースほど小さくはないですが、WF-1000XM3の巨大さに比べれば半分くらいです。それでもケース込みのバッテリーライフは先代と同じ24時間で、イヤホン本体だけでも8時間、残り16時間分がケースに入ってます。

大きいけどフィット感は良し


小さくなったのはケースだけじゃなくイヤホン本体もですが、ノイキャン性能が高い分大きめになるっていうトレードオフはまだあるようです。
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WF-1000XM4(右)はWF-1000XM3(左)より小さく軽くはなりましたが、他のプレミアムワイヤレスイヤホンに比べたらやっぱりかなり大きいです。
Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

WF-1000XM4のイヤホンはWF-1000XM3に比べれば小さくはなったんですが、違いは大きくないです。でも耳への収まりが良くなったので、かさばり感は軽減されました。
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WF-1000XM3(左)とWF-1000XM4(中)は、Master & DynamicのMW08(右)と比べると耳から飛び出てる感じがあります。
Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

WF-1000XM4はプレミアムイヤホンの中で最大級で、先代もそうでしたが、ジョギングみたいな体がはずむ系の運動はためらってしまいます。そういう用途には、もっと耳にしっかり固定される小さくて軽いタイプのものがたくさんあります。
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イヤーピースはシリコンじゃなくフィット感の高いメモリーフォーム、3サイズ。
Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

ソニーの名誉のためにいうと、WF-1000XM4はサイズは大きいんですが、WF-1000XM3よりも耳にしっかり固定されます。これはイヤーピースがシリコンじゃなくメモリーフォームになっていて、サイズも3種類入ってるからです。フォーム素材は耳栓みたいに耳の中で元の形に戻ろうとするので、耳に入れると広がって(最初にギュっと縮めて入れるのが吉)より安定します。

メモリーフォームのイヤーピースは目新しいアイディアじゃなく、たとえばComply(コンプライ)は主要メーカーのほとんどのイヤホンに合わせてフォーム製イヤーピースを用意してます。ただこういうサードパーティのものは汚れたり伸縮性が失われたりするので1カ月くらいで交換したほうがいいんですが、ソニーいわく彼らのメモリーフォームはイヤホンの寿命と同じくらい持つそうです。

いつでもどこでも静けさを


僕は一般にアクティブノイキャン機能は完成されてるとか必要不可欠だとかは思ってないんですが、WF-1000XM4はいつかそんな日が来るのかも、という希望を見せてくれました。メモリーフォームのフィット感高いイヤーピースと相まって、WF-1000XM4のノイキャンは今までに試したワイヤレスイヤホンよりも劇的にステップアップしてます。今回のノイキャン性能テストは、パンデミック下なので移動がしにくいし、カフェとかに行くのも難しいので、あらかじめ録音された音で行いました。ガヤガヤしたカフェ、飛行中のエアバス A320の機内音、混み合った電車やバスの音を、大きなBluetoothスピーカーで流しました。

WF-1000XM4は深い周波数での性能が良すぎて(すべての音を遮断するノイキャン技術はなく、たいていは高音で効果が下がります)、ノイキャンをオンにしたとき、僕は音源の入っているパソコンとBluetoothスピーカーの接続が切れたのかと思いました。でも、そうじゃなかったんです。よく旅行する人とか、仕事中に気が散りやすい人、WF-1000XM4以上に効果的なノイキャンイヤホンはなかなかないですよ。

聴こえるほうの音はすごい


家電の世界で信じられることがひとつあるとしたら、それはソニーのフラッグシップヘッドホンの音は素晴らしいに違いないってことです。そしてWF-1000XM4は、まさにそれです。
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Master & DynamicのMW08(左)は本体サイズは小さいものの11mmのドライバ−を搭載、WF-1000XM4(右)は6mmです。
Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

WF-1000XM4の聴き心地は、箱から出したままの初期状態でも、しっかりキャリブレートしたTVで映画を見てるような感じです。高音と低音のバランスが完璧で、高音はくっきりとし、低音もこもった感じやおおげさな感じはありません。WF-1000XM4のドライバーは、本体サイズが大きい割に6mmしかなく、一方Master & DynamicのMW08は小さな本体に11mmのドライバーを詰め込んでます。

僕自身は、ドライバーが大きく低音に強いヘッドホンが好きなので、多分これからもWF-1000XM4よりMaster & DynamicのMW08を使い続けると思います。たとえばSurf Mesaの『ily』Tropic Remixで、最初から30秒あたりのビートが抜けた後の部分は、MW08だとひとつひとつの音がパシッパシッとしっかり聴こえるんですが、WF-1000XM4だとそこまでの強さがないんです。
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ソニーのヘッドホンアプリ(iOS・Android両方あり)はワイヤレスイヤホン用アプリとしては一番充実してて、イコライザーのフルカスタマイズやタッチボタンの機能設定、自動化機能もあります。
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とはいえドライバーが6mmでも、WF-1000XM4の低音のパフォーマンスは素晴らしいです。アプリのイコライザーで低音重視のカスタマイズをしても、低音が歪んだり人工的に強調されたりする感じはありません。音質とアクティブノイキャンはワイヤレスイヤホンの2大機能となりましたが、WF-1000XM4はその両方を搭載してるだけじゃなく、それぞれにおいて僕が試したほぼすべてのイヤホンを凌駕しています。

うれしいオマケ機能


プレミアムワイヤレスイヤホン市場が飽和する中、各社は付加価値機能で差別化を図っています。Bowers & WilkinsのP17は充電ケースがワイヤレスアダプターにもなり、他のデバイスからも接続できたりします。WF-1000XM4の付加機能は、そこまでギミック的じゃありません。

オーバーイヤー型のWH-1000XM4にあって便利な複数デバイス接続機能はWF-1000XM4にはないんですが、音声検知機能は入ってます。ユーザーが声を出すと音楽を自動で一時停止して外音取り込みモードになるので、操作ボタンを押さずともスムースに会話に入れます。通話音質も良かったんですが、電話の相手からは、スマホで直接話してるときほど良くはないと言われました。
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竹とサトウキビ繊維と再生紙を使ったエコなパッケージングには追加点をあげたいです。
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イヤホン上のタッチ操作もうまく機能していて、左右それぞれの機能はアプリでカスタマイズできます。アプリからは「アダプティブサウンドコントロール」をオンにすることもでき、これを使うとスマホのGPSを元に自分の居場所や活動が検知され、それに合わせてノイキャンと外音取り込みモードがオン・オフされます。いつものカフェにいるときはなるべく静かに過ごしたい、とかを設定しておけます。あとは装着状態のテスト機能もあり、これはイヤホンのマイクを使って音漏れを検知し、どのイヤーピースが最適かを選ぶのに役立ちます。

買い替える価値ありか?は重視するもの次第


WF-1000XM3発売から2年とパンデミックを越えて、WF-1000XM4は価格こそ50ドル(日本だと5,500円)プラスになったものの、先代ユーザーが願ってきた改善点ほぼすべてに応えました。プレミアムワイヤレスイヤホンの中では、280ドル(日本のソニーストアでは3万3000円)という価格は最高値というわけでは全然ないんですが、それなのにより高価な競合イヤホンを上回る性能です。
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色はブラックと、80年代のパソコンみたいなベージュの2色展開。
Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

音質と快適性重視の人には、上にも書きましたがやっぱりWF-1000XM4よりMaster & Dynamic MW08をおすすめしたいです。価格は20ドル高く(日本だと約1万円差)なりますが、MW08のほうが小さくて軽くて着け心地も良いし、11mmのドライバーはオーバーイヤーヘッドホンにも匹敵する低音のパフォーマスを生み出しています。ノイキャンもすごく良くて、バッテリーライフも「イヤホンだけで12時間、充電ケース込みで42時間」と、WF-1000XM4を上回ります。

でも、ノイキャンが最重要な人なら話は別です。WF-1000XM4はちょっと大きいのが玉にキズですが、左右それぞれのイヤホンに内蔵のマイクを使うことで高いノイキャン性能を実現しています。ソニーはまた世界の音を遮断することに関し、ハードルを上げてしまったようです。

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33,000円


ソニー ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-1000XM4 : 完全ワイヤレス/Amazon Alexa搭載/Bluetooth/LDAC対応/ハイレゾ相当 最大8時間連続再生/高精度通話品質/IPX4防滴性能/ ワイヤレス充電対応/2021年モデル / マイク付き 360 Reality Audio認定モデル プラチナシルバー WF-1000XM4 SM

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33,000円


※価格など表示内容は、執筆現在のものです。変更の可能性もありますので、販売ページをご確認ください。

当記事はギズモード・ジャパンの提供記事です。

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