“仕事ができない”平社員が生き残る条件とは? 人事部の本音を担当者に聞いてみた

日刊SPA!

労働政策研究・研修機構の調査によれば、34%のサラリーマンは課長以上になれない。”出世&仕事”ができない男たちが生き残る術は何か。人事担当者の3人に実態を聞いた、建前では出てこない人事の本音とは?

●斎藤文明さん(仮名・46歳)……住宅メーカーで人事課長に就いて4年目を迎える。現在の担当業務は労務管理だが、人事評価などに携わっていた時期も

●町田真紀さん(仮名・35歳)……ECサイトを運営するベンチャー企業の人事担当。平均年齢30歳という職場だが、育成担当の部署ではベテランが活躍している

●一木大介さん(仮名・42歳)……人材派遣サービスの人事を担当して3年目。社内外からクレームが多かったミドル社員を閑職部署へ異動させた経験あり

◆人事担当者が明かす、会社が必要なベテラン社員とは?

さまざまな形で人生と折り合いをつける男たち。だが、人事から「仕事ができない」とレッテルを貼られては、会社に居場所をつくるのも難しい。そこで、現役人事担当者3人に「会社から必要とされるベテラン社員の条件」を聞いた。

大手住宅メーカーで人事課長を務める斎藤文明さんは、「職場の潤滑油になれるような存在」を挙げる。

「全体のバランスを見ながら、上司と若手の関係があまりうまくいっていないときにバランサーの役割を果たせると、チームとして機能しやすくなります。他人の発言に関して反論や否定から入り、ろくに話を聞かずに自分語りしかできないようなベテランでは厳しいですね」

◆育成担当ができるベテランはポイントが高い

年功序列の文化が薄いベンチャー企業では「育成担当ができるベテラン」は評価されているという。ネット通販サイトを運営する企業の人事担当・町田真紀さんが話す。

「新しいサービスを扱うと、マニュアル通りにいかないことも多く、問題が起きたときの切り返し方や対応力は経験から得られるもの。そういうノウハウを引き継いでもらえる方はありがたい。また、若い社員は、つまずいたときにひどく落ち込んでしまったりするので、そこをサポートできるベテランはポイントが高いですね」

安定したメンタルで仕事に臨めるベテランは、社外からの評価を得られるケースもある。人材派遣会社に勤める一木大介さんが話す。

「ベテランになるほど顧客や取引先に対しての対応がおざなりになったり、相手によって忖度することも珍しくない。そのなかで誰に対しても、親身で丁寧な応対を心がける。すぐ内部の評価には繫がらなくても、その姿勢を続けていると、必ず存在感は増します」

◆仕事ができない社員でも狙えるスペシャリスト

ベテラン社員が見落としがちなポイントが「清潔感」だ。

「最近はスーツではなく、ビジネスカジュアルがOKの会社も増えているので、余計にだらしなさが目立つ。服のシワやシミ、寝ぐせのまま出社など、身だしなみも見られています。社内で印象が悪い人が、社外で信頼が得られるとは人事も思いませんから」(町田さん)

逆に、社内で再評価されるには、スキルに磨きをかけるといい。

「住宅メーカーであれば、宅地建物取引主任者や住宅ローンアドバイザーなどは持っていてほしい資格です。さらにファイナンシャルプランナーやインテリアコーディネーターといった資格があれば、よりお客さまから信頼を得られる。

そうすれば社内でも重宝され、評価も上がります。平社員で時間もあるという人は、改めて仕事に繫がる資格を取得してみてもいいかもしれません」(斎藤さん)

◆仕事への姿勢が再評価に繫がる

また、仕事への姿勢が再評価に繫がることもある。

「ウチの会社は近年、高齢者施設などの新規事業にも取り組んでおり、そちらの部署に異動になるベテラン社員もいます。

そこで腐らず、介護系の資格を取得するなど、積極的に新部署の力になろうとする。こういう人は会社としても、当然評価します」(同)

◆自ら転勤願を出す

ほかにも「転勤のハードルを下げておくことも有効」と一木さん。

「ベテラン社員ほど、子持ちで家族持ち、家持ちも多いのですが……。単身赴任や地方支社への異動も構わないという姿勢のベテラン社員は、会社としてもありがたい存在です。

自ら転勤願を出して、本社から地方の営業所に単身赴任になったベテランがいましたが、『前より小さい職場だけど戦力として扱われているし、なにより独身時代に戻った気分で楽しい』と喜んで話していました」

◆社内での行動や言動を反省

出世レースから外れたとしても、会社から再評価されるポイントはある。人事担当たちの声を参考にして、これまでの社内での行動や言動を省みてみよう。

<取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/YAGI>

―[[仕事できない人]の生存戦略]―

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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