サイドメニューを食べない私が、回転寿司で"マイフルコース"をつくってもらい価値観が変わった話


●サイドメニューを食べない私が、お寿司屋さんでオリジナルのフルコース作ってもらった
回転寿司でサイドメニューを頼む人ってどれくらいいるのだろうか。

昨今の回転寿司チェーン店では、茶碗蒸しやタコのから揚げといったお寿司屋さんでもなじみある商品に限らず、スイーツやラーメンなどのサイドメニューもすっかり定番化している。回転寿司で寿司だけを楽しむ時代は終わったのか、そう思うほどだ。

しかしそんな中でもぶっちゃけ、筆者はサイドメニューを頼まない派だ。「頼むことが悪」と思っているわけではないのだが、「寿司屋では寿司食うやろ」的な考えを持っているのだ。

……とはいえ、そんな前時代的な価値観を拭い、サイドメニューに一歩を踏み出すきっかけが欲しいなと思っているのも事実。そこで今回、そんな思いを回転寿司チェーン店「くら寿司」さんに話してみたところ、"ある企画"が生まれた。
私だけの回転寿司フルコースを作ってもらった

取材では食べてもプライベートではサイドメニューを断固食べない……なんてくら寿司さんと話していたところ、特別なフルコースを作ってくれることになった。

まず、普段筆者がどの回転寿司でも必ず注文する"マイ王道メニュー"がこちら。これをくら寿司さんがフルコースにしてくれるというのだ。

Before
とろサーモン
味付いくら
えびアボカド
まぐろ
はまち
えんがわ

なんとも子ども舌なラインナップだが、どのお寿司屋さんでも絶対的な美味しさを誇る品々だ。

そしてそれをくら寿司さんが"フルコース化"してくれたメニューがこちら。

after
ブロッコリーサラダ
乳酸菌ウォーター
とろサーモン
味付いくら
中とろ
えびアボカド
とうもろこしのかき揚げ
特製茶碗蒸し
極み熟成まぐろ
くら出汁しゃぶしゃぶ(はまち・えんがわ)
うな丼にぎりのだし茶漬け
かけうどん+えび天
なめらか豆乳アイス バニラ+お茶粉
コーヒー

サラダから始まりスイーツで終わる、しっかりとコースの体裁をなしたメニューだ。今回はサイドメニューの人気どころから意外な品まで用意してくれたとのこと。

「これならくら寿司のサイドメニューを楽しめるはずだ」とくら寿司さんが息巻いていた。
くら寿司オリジナルフルコース、いざ実食。

一皿目 ブロッコリーサラダ

一皿目の「ブロッコリーサラダ」(110円)は、くら寿司唯一のサラダメニュー。軍艦としても売られている「えびマヨ」が添えられた品になっている。せっかくコースとして提供するのだから、まずは前菜としてサラダを食べてほしい、そういって提供された。

"ブロッコリー×マヨネーズ"の最強タッグ改良版といった感じで、えびの甘みとマヨネーズの酸味が、ブロッコリーのシンプルな味わいを彩ってくれる一品だ。上からかけられた和風ドレッシングはオリジナル商品とのことで、このサラダのために作られているんじゃ……と思うほどに相性抜群だった。和食店の料理長をしていた商品開発の石澤さんが作った「石澤 ドレッシング」というのだそう。

えびマヨといえば、たっぷり盛られたネタと海苔の香りを堪能できる満足感◎な「えびマヨ軍艦」も文句なしに旨いが、シャリと海苔お腹がいっぱいになりやすいネガティブな側面もあるのだ。そういった点を考慮しつつ、さまざまな品を楽しみたいという人は、えびマヨ軍艦の代わりにこちらを頼んでみるのもありだろう。
乳酸菌ウォーター

続いていただいたのが「乳酸菌ウォーター」(110円)。すっきりと仕上げられたソフトドリンクだ。

「なんで今?しかも乳酸菌?」と、かなり謎なセレクトに疑問を覚えるが、爽やかな味わいでお寿司と高相性だそう。食前酒的なかたちで飲んでほしいとのことだ。

"乳酸菌飲料"を飲んだ時に気になりがちな独特のもったり感や甘すぎる感が全くない、爽やかな飲み口が心地よい一品。お寿司と一緒に飲んでも邪魔しない味わいのナイスな商品だ。
お寿司ネタをいただく!

続いては筆者が絶対に注文する定番の4皿と、くら寿司さんピックアップの「中とろ」をいただいた。

なんでもくら寿司に訪れる人たちは、お寿司の合間にサイドメニューを注文する人が多いんだとか。今回は、そういった消費者動向を参考に、コースの合間にサイドメニューを配置してくれたそうだ。
二皿目 とろサーモン

「とろサーモン」(110円)は、ピンク色の華やかな色味が食欲をそそる一皿。脂がたっぷりとのったこちらはわさび醤油との相性が抜群で、いつもと変わらぬ"安定の美味しさ"を堪能できた。
三皿目 味付いくら

「味付いくら」(110円)は、朱色の小粒とフレッシュなきゅうりのコントラストが鮮やかな一皿。醤油を数滴たらして口に含むと、いくらが弾けてじゅわっと旨みが広がっていく。きゅうりの食感がいいアクセントとなり、さらに美味しさを引き立ててくれる。
四皿目 中とろ

「極み熟成 中とろ」(一貫 220円)は隠し味として"漬けだれ"を表面に塗り、一貫だけで提供される贅沢皿。こちらは期間限定の商品としてたびたび登場する、安定の人気メニューだそうだ。

くら寿司の売れっ子商品には、脂がたっぷりのったお寿司が多くラインアップされているとのこと。同商品はそんな中でも特に人気な品らしく、出会った際にはマストで食べるべきだといわれた。

わさびをたっぷりのせてみたのだが、その選択は大正解。中とろの脂とわさびが口の中で混ざり合い、双方の旨みだけが残る感覚を堪能できた。

まぐろは体の中心にいくほど赤身になっているらしく、中とろは通常、皮目から7cmぐらいの身を使用しているのだそう。しかしくら寿司の中とろは、皮目から4cmの油を多い部分を使用しているそうだ。

また、醤油よりもやや薄味の"漬けだれ"は、中とろの味わいを殺さぬよう設計されているようで、それがさらに美味しさを底上げしていた。もしこれまで「極み熟成 中とろ」に醤油をかけていたという人は、一度わさびのみで味わってみてほしいところだ。
五皿目 えびアボカド

「えびアボカド(フレッシュアボカド使用)」(110円)は、茹でたえびにアボカド、スライスオニオン、マヨネーズをのせた一皿。

えびとアボカド、マヨネーズのマイルドな甘みにスライスオニオンのシャキシャキ食感が合わさり、食感・味わいともに楽しい仕上がりだ。ボリューミーなルックスに負けない満足感が得られるので、子どもから大人にまで愛される一皿ではないだろうか。

●中盤戦は揚げ物スタート!
六皿目 とうもろこしのかき揚げ

中盤戦の第一投は「とうもろこしのかき揚げ」(110円)。こちらは値段を聞いてびっくり、かなりの量がお皿に盛られて110円となっている。

くら寿司には揚げ物専用マシーンが常備されており、注文されてからフライしているのでいつもアツアツの商品を食べられるのだという。揚げ物メニューにも自信があるのでぜひ、と同商品をいただいた。

とうもろこしのかき揚げといえば、かじった瞬間に甘みが広がり幸福感を得られる品だが、いったいどのような仕上がりになっているのだろうか。

まずは味付けせずにそのままパクリ。……うまい! 甘みが口の中いっぱいに広がり、そして後からコクを感じられるのだ。聞いたところによると、「とうもろこしのかき揚げ」には隠し味として「マヨネーズ」が入れられているとのこと。マヨのコクが素材の甘さを引き立てる。これこそが美味しさの秘訣だ。

そのまま食べても十分美味しいのだが、塩を少量かけて食べるのもおすすめ。さらに甘みが引き立ち旨みも増すので、ぜひ試してみてほしい。
七皿目 特製茶碗蒸し

七皿目には「特製茶碗蒸し」(198円)をいただいた。中盤戦の箸休めとして提供された、ホッと温まる一品だ。一度ここで小休止することで、後半戦の品をよりおいしく食べられるんだとか。

ここで聞いて驚いたのが、くら寿司社員には同商品が好きすぎるゆえ、始めと〆に一品ずつ、合計二品の茶碗蒸しを食べる人もいるんだとか。いったいどれほど美味しいのか気になる。

写真ではわかりづらいのだが、こちらの商品、かなり大きい。回転寿司チェーン店に置いてある湯呑みと同じくらいのサイズ感である。

そして味わいについても、二品も食べたい社員さんの気持ちがよくわかる結果だった。

つるっとした舌ざわりとなめらかな食感が秀逸で、万人受けする仕上がりだ。優しいだしの味わいは柔らかく、ついつい食べ過ぎてしまう美味しさだった。ちなみに「子どもから大人まで、誰もが美味しく味わえること」をテーマにしているそうで、クセのある銀杏やシイタケなどはあえて入れずに作られているんだとか。チェーン店ならではの気づかいが感じられるところも素敵なポイントだ。

個人的には銀杏大好き勢なので、ぜひ銀杏入りも作ってほしい。
八皿目 極み熟成まぐろ

続いて八皿目にはくら寿司のまぐろメニュー「極み熟成まぐろ」(110円)が登場した。

箸休めの後にお目見えする王道のまぐろ商品からは、歴代王者のような安定感のある美味しさを感じられた。まぐろを食べずに寿司屋を出るにはいかないなと実感。

九皿目・十皿目 くら出汁 しゃぶしゃぶ(はまち/えんがわ)

九皿目・十皿目には、筆者セレクトの商品に追加して「くら出汁」(110円)を注文。先ほど食べた「特製茶碗蒸し」の素材にも使われているものだ。こちらはなんと、「はまち」「えんがわ」を"しゃぶしゃぶ"して食べる創作メニューになっている。

「はまち」「えんがわ」はどちらもほどよい脂が美味しい品。そして「くら出汁」は7種の魚介からだしをとっており、深みのある優しい味わいが魅力的だ。どちらもこのままで十分美味しい商品だが、今回「くら出汁」は、しゃぶしゃぶのスープ要員にアサインされた。

こちらの実食方法は、満腹が近づいてきたタイミングでも脂がのったネタをマ美味しく食べれる味変法なのだという。終盤にこそ試してほしいとのことだ。

しゃぶったネタには七味唐辛子を、ノーマルのほうにはわさび醤油をかけていただく。今回は「はまち」「えんがわ」ともに一貫はそのまま、もう一貫はしゃぶしゃぶして実食。

まずは、ほどよくのった脂が美味しい「はまち」(110円)から。だし汁にくぐらせることで、ぎゅっと旨みが濃縮されるような変化を感じられる。キュッと締まった表面とぷりっとした内側の食感の違いが心地よい。そしてポン酢、七味唐辛子のすっきり風味との相性も抜群で、この食べ方が"当たり"だと実感できる仕上がりだった。

そして「えんがわ」(110円)は、一見どちらがしゃぶしゃぶ……? というようなルックスなのだが、いざ味わってみると驚きだ。ネタを噛んだ瞬間にじゅわっと脂の旨みが口いっぱいに流れ込んでくるのだ。

もはやしゃぶる前より美味しいんではないか……と思うほど。これはぜひみなさんにも堪能していただきたい。
十一皿目 うな丼にぎりのだし茶漬け(くら出汁+うな丼にぎり)

続いては「くら出汁」と「うな丼にぎり」で作るアレンジメニュー。今回のフルコースで筆者が最も驚いた商品だ。

うどんやラーメンといった〆の食事ではボリューミーすぎるという人には、ぜひこちらを最後に食べてみてほしいとのこと。最適なサイズ感で〆を堪能できるらしいぞ。

「うなぎ丼にぎりのだし茶漬け」は、「うな丼にぎり」(220円)をお子様用の器に入れてからわさびを添え、先ほどもアサインした「くら出汁」(110円)を注ぎ込んだら出来上がり。

なにがすごいかって、ひつまぶしの〆茶漬けのような味わいになるのだ。甘だれとくら出汁が織りなすまろやかな味わいを、追加したわさびがキリっと美味しく引き締める。

うなぎはほどけるように柔らかく、一瞬、名古屋市でひつまぶしをたべていたのかと錯覚した。今回のフルコース企画で特に驚いたのがこちらの商品。どうしてもみなさんに味わってほしい。

●最後は〆にうどんとスイーツを
そして食事の〆には「かけうどん」と「なめらか豆乳アイス バニラ」をいただいた。
十二皿目 かけうどん+えび天

「かけうどん」(143円)は平日のみ販売される限定商品。そして「えび天」(110円)はえびの天ぷら2本で売られるの単品メニューだ。

実はこちら"裏ワザテクニック"を使用した一品となっており、平日にくら寿司をコスパよく楽しむ方法として教えてくれたのだった。

……というのも、くら寿司には「かけうどん」に「えび天」がトッピングされた「えび天うどん」(308円)という商品がある。だが、平日だけはそちらを注文せずに「かけうどん」と「えび天」を個別に注文すると、同様の品を55円も安く食べることができるのだ。

濃い味に仕上げられただし汁が、たっぷりとのせられた天かすを混ざりあいコク深い味わいになる。そしてのうどん麺もしっかりコシと弾力があり、最後まで飽きずに楽しめた。

「〆はうどん派」の方は、ぜひ平日に訪れることをおすすめしたい。
十三皿目 なめらか豆乳アイス バニラ+粉末緑茶

デザートで食べた「なめらか豆乳アイス バニラ」(198円)も、くら寿司さん直伝のアレンジレシピで実食。各テーブルに常備されている「粉末緑茶」を、「なめらか豆乳アイス バニラ」の上にふりかけてからいただく。

豆乳アイスは甘さ控えめに仕上げられており、柔らかなアイスクリームの味わいが抹茶の深い風味とよくマッチする。いっそこちらもメニューとして販売するべきだと思ってしまった。

この味変法は、くら寿司のスイーツメニュー「京わらびもち」や「チョコレートアイス」、かき氷メニューの「夢のふわ雪 豊潤いちご」などとも確実に合うので、プライベートでも試そうと思う。
コーヒー/カフェラテ

ひと通り食べた後には、アイスコーヒーもいただいた。

「プレミアアイス珈琲」(198円)は持ち帰りカップで提供されるドリンクメニュー。苦すぎないさっぱりとした飲み口で、飲みやすい一杯だった。
最後に

気づけばコースも食べ終わり、サイドメニュー・ドリンクを含む全15品を食べきっていた。

サイドメニューを断固食べない私だったが、「あれ、これまた食べたいな」なんて思える結果に。筆者はそもそも「サイドはなくていいやろ派」だったので、そう思えたこと自体が衝撃的だ。

特にお寿司の味変にサイドメニューを活用するのには、かなり衝撃を受けた。サイドメニューはお寿司に対立してくる独立友軍、胃袋のスペースを戦う立場にある敵だと考えていたので、全く新しい価値観が生まれた気分さえ感じたのだった。

そして気になる総額はなんと2,387円。満腹具合と充実感から確実に3,000円は越えていると思っていたので、これはかなりの驚きだ。サイドメニューは、価格以上の満足感を与えてくれたようだ。

さまざまな味わいから回転寿司を楽しめるので、これからも気分転換にサイドメニューを食べるのもありだなと。特に「うなぎのだし茶漬け」と「粉末緑茶は」シリーズは特にプライベートでも試そうと思う。"サイドメニューでフルコース"企画は、思いのほか有意義な時間になったのであった。くら寿司さんありがとう、マジで。

ぜひみなさんもこちらのフルコースを参考に、自分好みの"絶品フルコース"を創作してみてはいかがだろうか。

まるいさん まるいさん 武蔵野美術大学卒 web業界 編集/ライターの24歳、カラアゲニスト。 食レポ・イベント取材・インタビュー取材等を行っています。 写真はミラーレスとiPhone XSで撮影、noteのイラストは全自作。 趣味は 漫画/アニメ/美術館めぐり/絵描き 等
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note:まるいさんちのおもちゃ箱 Twitter:@marUeee_net Instagram:@marueee_net この著者の記事一覧はこちら

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