May'nの歌声は私たちの心にそっと寄り添ってくれる―― 5ヶ月連続配信ライブ「1 to 5 -ACOUSTIC-」レポート

SPICE

2021.04.29.(Thu)May’n 15th Anniversary Monthly Concert「1 to 5 -ACOUSTIC-」for Streaming+


アーティストデビュー15周年を記念したライブ『May’n 15th Anniversary Monthly Concert「1 to 5 -ACOUSTIC-」』が4月29日に開催された。本公演は5ヶ月連続で開催され、「POP」「DANCE」「ROCK」「ACOUSTIC」「MUSIC」と毎月異なるコンセプトを立て、May’nの様々な歌声を楽しめるのが魅力のライブとなっている。今回は「ACOUSTIC」がコンセプトの4月29日公演をお届けする。

カウントダウンが終わると大嵜慶子のピアノ演奏と共にMay’nが登場。毎回、ライブコンセプトに合ったテーマカラーのステージ衣装に身を包んでいる彼女。「ACOUSTIC」では、シックな雰囲気に合わせた深緑色のワンピースに身を包み登場した。柔らかな照明の光に包まれ静かに始まったのは「LOVE,Close to me」。歌声を聴くとまた今月もMay’nの歌声を聴くことができる喜びと同時に安心感も沸き起こってくる。そんなホッとさせてくれる楽曲からライブは幕を開けた。


その後はTVアニメ『胡蝶綺 ~若き信長~』のエンディングテーマ「牙と翼」、「Re:REMEMBER」へと続いていく。ピアノの音色だけで進行していくため、いつものライブにも増して彼女の歌声の強さを再確認できる。さらに“ACOUSTIC”だからといって単調にならない演出を盛り込み、楽しませてくれるのも素晴らしい。静かな中にも歌声で激しさや壮大さを見せてくれたり、ピアニカを交えて少し切ない音を奏でたりとライブならではの魅せ方で楽曲を彩った。

MCでは今回のライブは過去最大に緊張していたと語ったMay’n。いつも待機中は緊張しているのだが、さらに「ACOUSTIC」という少し厳かな雰囲気もあり、無観客だが緊張が高まってしまったという。「みんなからリラックスするパワーをもらっているんだと感じました」と胸の内を話した。

MC後には「stair」、「わたしのしるし」、「Sympathy」で大嵜と一緒に美しいハーモニーを響かせる。椅子に座ったまま叙情的にも情熱的にも歌い分け、声だけで空間をどんどん変化させていく姿につい見入ってしまう。歌詞も今の時代に呼応したような内容で静かに聴き入り、自分の部屋で聴いているライブということをつい忘れてしまった。「1 to 5」では、May’nの選曲の素晴らしさと、15年という活動期間で歌ってきた楽曲の多さに、ライブの度に改めて驚かされる。

選曲の面白さだけでなく、演出でも飽きさせないのが5ヶ月連続配信ライブの魅力だ。毎回コンセプトにあった魅せ方を盛り込んでくれるのが嬉しく、今月はどのように魅せてくれるのかと毎回ワクワクしている自分がいる。今回はシックな雰囲気を取り払い、白い布に抱かれ、絨毯の上に座り込み静かに『マクロスF』のシェリル・ノームの切ない恋心を歌った「会えないとき」を歌う。のちのMCでは「みんなのおうちで、隣で歌っている雰囲気で届けた」と語ったMay’n。その後、トイピアノの可愛らしい音から始まったのは「嫌、嫌」だ。歌詞に呼応して揺れ動く表情や息遣いもしっかりと届き、思わず目頭が熱くなってしまった。


その後、迷いながらも決意した表情で立ち上がりMay’nが向かった先はピアノだ。次の楽曲は「カタツムリ」を弾き語りで歌い上げる。実はアコースティックコンサート「Hang jam vol.4」で歌う予定だったのだが中止となってしまい、その後の「Hang jam vol.”4.5″」でも歌う予定だったのだがコロナ禍に入り、違う気持ちが芽生えたという。自身の中で「またいつかやろう」と考えており、今回の「1 to 5」は15周年記念のライブなので、ここからまた一歩一歩歩んでいこうと弾き語りを選んだことを明かした。

ピアノを大嵜にバトンタッチして始まったのは「真空のダイアモンド クレバス」だ。「この曲に出会って、部員(May’nのファンの呼称)のみんなや色んなものに出会って、私自身も変わった楽曲」と自身の想いを重ねて、「ダイアモンド クレバス」ではなく、素朴な雰囲気で始まる「真空のダイアモンド クレバス」を選んだことを明かす。その言葉通り、今回のライブの中でも特に、胸の奥にしっかりと歌声が刻み込まれ、心を揺り動かされる1曲だったように思う。そんな思いは視聴者の胸にも刺さったようでチャットは「部長こんな泣かせてどうするの?」「コメント忘れてしまう……」など称賛の声で盛り上がっていたようだ。


その後は、「アオゾラ」、「ゼロ分のゼロ」、「You」と力強く歌声を響かせる楽曲が続いていく。細かい感情の揺れをMay’nと大嵜の2人で共鳴しあい、昇華していく。見ている側のボルテージを高めていき、ラストに選んだのは「もしも君が願うのなら」だ。今回のライブはMay’nの歌唱力をいつにも増して感じるだけでなく、構成力の高さにも唸ってしまう。配信だからといって視聴者を一瞬も飽きさせず、むしろ釘付けにしてしまうのは、日々楽曲に真剣に向き合っている彼女だからこそなせることだろう。

歌唱後は本ライブでお決まりとなっている“部長コール”へ。いつもはチーム音楽室やMay’nダンサーズと共にMay’nが盛り上げてお送りしていたのだが、今回はライブの雰囲気にも合わせ、May’nの1人芝居が始まる。こういった格好よくキメたあとにも遊び心を忘れない可愛らしさに、皆夢中になってしまうのだろう。そんなアンコールでは、先ほどとは一転し明るく「Lifetime with…」を歌いライブを締めくくった。


ライブ中盤で語った「みんなの隣で歌っているようなライブにしたい」という思いを込めた本ライブ。心にそっと寄り添い、安心を与えてくれたと同時に彼女の自身の楽曲への愛や情熱を聞くことができ、また一段と魅力に引き込まれたライブとなった。次回、フィナーレとなる「1 to 5 -MUSIC-」ではどんな姿を魅せてくれるのか今から楽しみだ。

レポート・文:波多野彩花 撮影:平野哲郎

当記事はSPICEの提供記事です。

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