【GWにイッキ見しよう!】今だから味わいたい00年代個性派TVアニメ3選

ステイ・ホームのゴールデンウィークに突入し、「この機会に今まで観てなかったアニメをチェックしたい」そして「せっかくだから、ちょっとマニアックな作品にチャレンジしてみたい」と考えている人も多いのではないだろうか。
そんな人に向けて、今から約10~20年前の「00年代」にTV放映されたTVアニメの中から、異彩を放つ3本のアニメオリジナル作品をご紹介しよう。

00年代は地方TV局や衛星放送、ケーブルTVなどアニメ放送媒体の増加や、DVDなどパッケージ売り上げの好調を受けての資本の流入などによって、アニメの製作本数が爆発的に増加した時期。
また、制作環境のデジタル化や3DCGなどの新しい技術が本格的に導入され、新しい環境でどんなアニメが作れるのか、さまざまな模索が行われてもいた。
そうした、時代背景から生まれたともいえる挑戦的な作品の数々をあらためて見返すことで、新しい発見もあるかもしれない。
01:巌窟王
【全24話/2004年10月~2005年3月放送】
タイトルからわかるとおり、アレクサンドル・デュマの古典『モンテ・クリスト伯』を原典にしつつ、SF的な世界観へと大胆にアレンジした作品だ。
謎の大富豪モンテ・クリスト伯=エドモン・ダンテスの復讐劇と、モンテ・クリスト伯の ”ターゲット” となる、かつて彼を裏切った仲間の子息のアルベール少年の成長劇。
物語の2つの軸が複雑に絡まりながら、愛憎入り混じる人間ドラマが繰り広げられていく。
型破りなモンテ・クリスト伯に憧れ、惹かれていくアルベールと、アルベールを手玉に取りながら自身の復讐計画を遂行していくモンテ・クリスト伯のスリリングな関係が見どころだ。
そして、もうひとつの見どころは、デジタル技術を駆使した絢爛豪華な映像世界だ。
キャラクターの衣装等にテクスチャを張り込みつつ、あえてテクスチャは動かさずにキャラクターのみを動かすという手法を採用、他に類例を見ない独特の映像が生まれている……と、言葉で説明してもわかりづらいと思うので、やはりぜひ実際の映像を観てほしい。
3DCGIによる緻密な背景と相まって繰り広げられる、バロック的な映像に圧倒されるだろう。
そして、モンテ・クリスト伯の復讐の悲劇的結末とともに訪れる、アルベールの切なくも力強い成長——前衛的な表現によって描き出される、王道の物語を堪能してほしい。
企画・原案・キャラクター原案・監督は、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で監督を務めた前田真宏だ。
【dアニメストア、Amazonプライム、バンダイチャンネル等で配信中】

02:SPEED GRAPHER
【全24話/2005年4月~9月放送】
コンセプトは ”大人の童話” 。
一部の富裕層だけが享楽的な生活を送る ”快楽都市” と化した東京を舞台に、33歳の元戦場カメラマン・雑賀辰巳と、謎の組織・六本木倶楽部の巫女として崇められる少女・天王洲神楽の逃避行を描くストーリー。
その世界は退廃的で猥雑な雰囲気に満ちている。
鍵となるのは ”ユーフォリア” と呼ばれる、特殊能力に目覚めた人間たちだ。
その能力は、自身の ”フェティッシュ” が発動するというもの。
たとえば、身体のしなやかさを求めたバレーダンサーは全身がゴムのように伸び縮みする ”ゴム人間” になり、ダイヤモンドが好きな未亡人は全身をダイヤモンドと化す。
そして主人公・雑賀もユーフォリアで、その能力は”写殺”。
戦場で人の死の瞬間を写すことに無意識に快楽を感じていた結果、写真を撮ると被写体が爆発するという能力が発動したのだ。
ハードでバイオレンスな展開の一方で、欲望を剥き出しのユーフォリアたちの奇妙な姿はキッチュでユーモラスでもあり、不気味でもあり、そして悲しい。
雑賀はともに旅する神楽の可憐さに惹かれ、写真を撮りたいと願う(この時点で、欲望の形が歪んでいる)が、撮ることができない(写殺してしまうからだ)。
眠る神楽を眺めながら「撮りてえ……」とつぶやき悶々とする雑賀——その姿にある意味、この作品の特異な魅力が凝縮されているといえるだろう。
主題歌はデュラン・デュランの『グラビアの美少女(Girls On Film)』。
ニューロマンティックの猥雑なサウンドが、この作品にぴったりだった。
【dアニメストア、Amazonプライム、FOD Premium等で配信中】

03:キャシャーンSins
【全24話/2008年10月~2009年3月放送】
タツノコプロの名作『新造人間キャシャーン』をリブートして、まったく新しい物語へと生まれ変わらせた、隠れた名作だ。
もはや再生不可能な「滅び」を迎えている世界。
「キャシャーンを喰らえば、永遠の命が手に入る」と信じるロボットたちは、次々とキャシャーンに襲いかかる。
すべての記憶を失っていたキャシャーンは、自分が何者であるのか、何故自分が狙われるのかもわからぬままに、襲いかかるロボットたちを叩き、引きちぎり、粉砕していく……。
やがてキャシャーンは放浪の旅の先々で、さまざまなロボットたちに出会っていく。
”死” に対抗しようと必死にあがき、闘う者。運命を受け入れつつも、きたるべき時を怖れながら生きる者。己の生きた証を世界に刻もうとする者。
ロボットたちを通して独特の詩情とともに描かれる ”命” ”生と死” の物語は、人間のドラマ以上に切ない哀愁に満ちている。
静かに描かれるドラマとは対照的な、キャシャーンとロボットたちの激しい戦闘の描写も見逃せない。
圧倒的なスピード感と躍動感。
そして、キャシャーンに切り裂かれ、オイルを吹き出しながら倒れていくロボットたちの描写からは確かな ”痛み” を感じる。
それもまた ”命” を描く物語に欠かせない要素ということだ。
キャシャーンとは一体、何者なのか? この世界に何が起きているのか?
キャシャーンが孤独な旅のはてに辿り着く結末を、ぜひ観てほしい。
【dアニメストア、Amazonプライム、U-NEXT等で配信中】

>>>紹介した各作品のパッケージ画像はこちら!(写真3点)

当記事はアニメージュプラスの提供記事です。

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