ジャニーズといえば、歌やダンス、端正なルックスを武器に、かつては男性アイドル市場を独占している存在だった。しかし、時代の変化とともにそれは崩れていき、今やBTSなどのK-POP勢、JO1やDISH//といった国内外の男性グループがジャニーズに負けないほどの人気を誇っている。
そうした状況を受けて、ジャニーズも新たなウリをアピールしているようだ。“インテリ売り”もその一例で、インテリ軍団「ジャニーズクイズ部」を発足。メンバーは、Snow Man・阿部亮平、Travis Japan・川島如恵留、美 少年・那須雄登と浮所飛貴、7 MEN 侍・本高克樹、Aぇ!group・福本大晴で、『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』(テレビ朝日系)などに出演している。
「ジャニーズクイズ部」のメンバーは、有名大学の現役生または出身であったり、国家資格を所持している知性派揃い。阿部は上智大学大学院理工学研究科修了で、合格率4%といわれている気象予報士の資格を取得している。川島は国家資格の宅地建物取引士の資格を持っており、那須は慶応大生、浮所は立教大生だ。本高は早稲田大学創造理工学部を卒業し、この4月に早稲田大学大学院に進学。福本は関西の国公立大学に通っている。
知性派をウリにするメンバーがいる中、バラエティ企画などで役立ちそうな資格や免許を持っているメンバーも。SixTONES・森本慎太郎は一級小型船舶免許を取得しており、『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)出演時にそれを活かしている。また、HiHi Jets・橋本涼は、森本と同じく一級小型船舶免許と、重機を運転するための大型特殊免許を所持。橋本も今後『ザ!鉄腕!DASH!!』で活躍してくれるかもしれない。
一方、マニアックな専門知識を活かしているメンバーも。Hey! Say! JUMP!の伊野尾慧は、明治大学理工学部建築学科卒業ということもあり建築に関して造詣が深く、『ザ!鉄腕!DASH!!』出演時には城島茂と建築トークを繰り広げ話題に。ちなみに伊野尾は、住宅雑誌『住まいの設計』(扶桑社)の表紙を飾ったことがあり、同誌では「伊野尾慧の建築ゼミナール」という特集ページも設けられていた。
ここ数年、ジャニーズ事務所ではSMAPの解散や嵐の活動休止によって事務所の看板グループがいなくなってしまったことに加え、TOKIO・長瀬智也や山下智久といった人気メンバーの退所が相次いでいる。事務所そのものの影響力が以前に比べて薄れており、なおかつ前述のようにさまざまな男性グループが頭角を現してきているため、立て直しに四苦八苦しているようだ。
また、一部では元KAT-TUN・赤西仁のような“辞めジャニ”が、ジャニーズ事務所退所後にファンクラブ会費などで安定した収入を得ながらビジネスチャンスをモノにしていることから、それにあやかって退所するメンバーがさらに増えるのではないかという話もある。ただ、退所すれば本人の実力がそれまで以上に求められ、“元ジャニーズ”というだけで成功できるわけではない。
かつてのようにアイドル然とした振る舞いをしているだけでは、ブレイクが難しくなっているジャニーズタレント。厳しい状況の中で、ジャニーズの肩書きに甘えることなく、己のウリを見出そうと努力する姿勢が求められているのかもしれない。