ガンプラ、ガルパン、頭文字D…吉本プラモデル部が“伝説の人”海洋堂・宮脇センムと激アツ座談会!


プラモデル制作に情熱を傾けるよしもと芸人たちが集まった「吉本プラモデル部」と、フィギュア界にその名をとどろかす伝説の人、世界的なフィギュアメーカー「海洋堂」(大阪府門真市)の宮脇センム(宮脇修一専務)。ともに「模型」を愛する彼らが、同部の書籍発売を記念して、夢のスペシャル座談会を行いました。プラモ好きはもちろん、そうでない人も思わず引き込まれる“マニアの世界”を紹介します!

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン

プラモデルに命をかける男たちが吉本興業にいる――そう、それが吉本プラモデル部。プラモデルを愛してやまない芸人やその仲間たちの集いで、定期的なライブ活動や動画配信をはじめ、見本市・展示会などのプラモデル関連イベントに積極的に参加。YouTubeのチャンネル登録者数は15万人を超える人気ぶりです。

そんな吉本プラモデル部が、『吉本プラモデル部活動記』(山と渓谷社)なる本を刊行しました。

そして、このタイミングで彼らの前に現れたのが、3月17日(水)に吉本の文化人所属を電撃発表した宮脇センム。なんでも、“4万点を超えるプラモのコレクター”でもあるとか。

そこで今回、吉本プラモデル部を代表して部長のパンクブーブー・佐藤哲夫と、副部長のハイキングウォーキング・鈴木Q太郎が、“憧れの人”宮脇センムとオンラインで初対面。世代を超えて、プラモへの熱い思いが交錯しあう激アツトークが繰り広げられました!

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Q太郎は「ガルパン野郎」!?


――まず、刊行されたばかりの『吉本プラモデル部活動記』ですが、宮脇センムも読んだそうですね。

宮脇 はいはい、読ませていただきました。(前日に届いたので)だいたい解像度60~70%くらいの感じで読んだんですけど。

哲夫&Q太郎 ありがとうございます!

宮脇 面白く読ませていただいたんですけど、ちょっと(本の)判型がちっさくて(笑)。もう少し大きくすればよかったのにと。写真がもったいなさすぎて。

哲夫 僕らも、どれくらいの大きさか知らないままに進んでいたので。手元に本が出来上がってきたとき、“ちっさ!”と思いました(笑)。内容的に、小難しく理解するような本でもなく、僕たちがプラモデルをいかに楽しんで作っているかというだけの本なんですけど。

宮脇 ちなみに、哲夫さんの画面、後ろに見えているプラモデルを拝見すると、けっこう雑食なんですか? 飛行機とガンプラ(人気アニメ『機動戦士ガンダム』のプラモデル)が多いみたいですね。

哲夫 そうですね。なんでもやります。ガンプラも好きなので“ガンプラ部”とか言われたりもするんですけど、それは勘違いで。プラモデル全般が好きなので。

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宮脇 Q太郎さんは?

Q太郎 私は、戦車とかですかね。

宮脇 ってことは、Q太郎さんは“ガルパン野郎”(戦車がモチーフの人気アニメ『ガールズ&パンツァー』の略)ってことですか?

Q太郎 そうですね。一応、担当させてもらってます。

哲夫 ってことは、この座談会ではガルパンファン=ガルパン野郎で統一ってことでよろしいですか? そういうことであれば、うちの副部長は完全にガルパン野郎です(笑)。

Q太郎 クルマも去年、手を出したんですよ。(人気クルマ漫画の)『頭文字(イニシャル)D』から部長と一緒に始めました。

哲夫 うちの「吉本プラモデルチャンネル」というYouTubeチャンネルのなかで、いろんな企画をやっていっているんですけど、イニシャルDにちょうどハマりましたので、みんなでクルマの模型で統一して。イニシャルDに登場する車種でやろうという企画もやりました。

Q太郎 そうなんです。あれは楽しかったですね。

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宮脇 そもそも吉本プラモデル部っていうのは、どういうきっかけで? YouTubeはあとからなんですよね?

哲夫 もともと僕らはライブを主体にやっていまして。模型を作って発表するようなライブで、半分模型、半分お笑いというぐらいのバランスでやってたんですけど、そのなかで、舞台の転換の時間とかに流していた映像をYouTubeに少しずつアップしていったんです。で、それだけだと寂しいから、もう少しYouTubeにも力を入れて、やるんだったら毎日配信でやろうと。

宮脇 毎日はすごいですね。正直、大変じゃないですか?

哲夫 逆に、毎日するって決めている。本当は「毎日」ってそこまでこだわっていたわけではないんですけど。でも、逆に「毎日する」って決めないと、グダグダでやらなくなるんじゃないかな、と。センムさんも僕らと話していて、薄々わかると思うんですけど、芸人ってクズばっかりなんですよ。

Q太郎 あははは。確かにね。

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宮脇センムが哲夫&Q太郎を“兄さん”と呼ぶ日


――宮脇センムは大阪出身ですが、吉本に対してどんな印象を持ってましたか?

宮脇 吉本新喜劇は自然に見ていましたが、正直、ものすごく好きで見てたとかではなかったですね。逆に子どものころは悪いことをすると、「お前ら、しょーもないことしてたら吉本に放り込むぞ!」と言われるイメージで……。

哲夫 あまりいいイメージではなかったんですね(笑)。今回、ぜひお聞きしたかったのが、海洋堂さんのプラモデル業界における功績はすごいし、フィギュアに関しても世界に通じる一大ブランドで。となると、「そんな宮脇センムがなぜ吉本に?」という疑問が湧いてきて。

Q太郎 それ、僕も聞きたいです! 宮脇センムが吉本でどんな活動されるのか興味ありますね。

宮脇 じつは、ひょんな話の流れから、うちの社長から売り飛ばされまして(笑)。まぁ、意味合いとしては、模型の楽しさ、フィギュアの魅力、そういう海洋堂の世界を世の中に発信していく人間として白羽の矢が立ったという形でして。吉本さん所属になって、いろんなメディアで発信していきたいなと思ってます。いわば、おしゃべり担当ですね(笑)。

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――宮脇センムが吉本に入るとなると、哲夫さん、Q太郎さんの後輩になるんですか?

哲夫 いやいや、芸人として入ったわけではないですからね(笑)。

宮脇 吉本のしきたりとして、やっぱり先輩はちゃんと後輩におごらないかんのですか?

哲夫 そこは、そうなんです。僕も、プラモデルは1セット300円で1カ月楽しめたりと、とにかく安く楽しめる趣味なんですけど、プラモデル部の後輩との飲み代が、けっこうかかってしまうのが計算外で(笑)。

宮脇 そうなると、私は入ったばかり=いちばん後輩やから、みんなにおごってもらわないかんですね。

哲夫 あ、そういうことになります? そうなると、おごった次の日から僕、タメ口になってしまいますけど(笑)。

宮脇 これから、Q太郎兄さんと呼ばなくてはならないですね(笑)。兄さん、兄さんと呼ぶほうが確かに面白い。

Q太郎 いや、それ、なんか落ち着かないですね(笑)。

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「チョコエッグ」の精密な動物フィギュア


――哲夫さん、Q太郎さんは「海洋堂」と聞くと、どんなイメージを持っていましたか?

Q太郎 やっぱり「動物」(オマケ付きお菓子「チョコエッグ」に入っていた精巧な動物フィギュア)ですね。あのイメージがめちゃくちゃ強い。(2000年代初頭に全国的に大流行した)「チョコエッグ」はすごかったですね。コンプリートしたくてしたくて、めちゃくちゃチョコ食いましたもん。

哲夫 チョコエッグで言うと、ガチャのなかに「レア」という発想を持ち込んだのが海洋堂さんですよね。海洋堂さんは本格派の模型の趣味の世界を愛する人と、模型の趣味をぜんぜん持っていないような人、そこをつなぐパイプ役として世の中ですごく影響力を発揮したというイメージですね。

宮脇 チョコエッグがまさにそうでしたけど、一般の方から“なんてリアルな”とか“すごく精密だ”とかいう言葉はたくさんいただきましたね。そういう意味では、ふつうの方に見てもらえるきっかけにはなったのかなとは思います。「シークレット」(希少フィギュア)はチョコエッグに「ツチノコ」を入れたのが最初で。

Q太郎 そうだ、ツチノコだ! あれ、めちゃくちゃ覚えてます!

哲夫 ほんと、プラモデルとか模型を知らない人でも、チョコエッグやらガチャガチャやらで、一度は海洋堂さんのものを手にしているんじゃないかな、と。

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――フィギュアの印象が強いですが、宮脇センムはプラモデルに関してもすごいコレクターらしいですね。

宮脇 これまで収集したプラモケイのコレクションは4万点を超えます。世界一のコレクターだと自負しているんですけど。もともと、海洋堂は僕が小学校1年のとき、プラモが好きすぎて、お父ちゃん(現会長)に「プラモ屋やってくれ」ということでスタートしているので。海洋堂は今年で57年目。海洋堂の原点は“模型”なんです。だから、うちではプラモデルではなく、プラモケイと言っています。

哲夫 そうそう、プラモ屋さんでしたよね! 当時の海洋堂さんに近所の子たちが集まって、店のなかに(作ったプラモで遊べるように)プールまで作って、という逸話を聞いたことがあります。

宮脇 おふたりとも40代ということで、(子どものころは)おそらくプラモデルのいちばんの黄金時代だったと思うんですけど、街にひとつはプラモデル屋さんとか、おもちゃ屋さんがあった時代ですよね。

哲夫 そう。近所の歩いて行ける距離に必ずありましたよね!

Q太郎 僕は新潟の南魚沼市なんですけど、田舎だったんで、花屋さんとおもちゃ屋さんが一緒になっているような感じだったけど、確かにありました。

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哲夫 そう! そんな感じでほかのお店屋さんなんだけど、プラモも置いてるってありましたよね!

Q太郎 ありました、ありました。

宮脇 それが残念なことに、いまや模型屋さんが日本中から消えてしまった。路面店はほぼ絶滅。家電量販店で少し売っているぐらいで。この本のなかでも、吉本プラモデル部さんが“プラモの面白さを広げて、プラモブームを起こすぞ”と書かれてましたが、僕もそのつもりでいる。最終的には自分のプラモを作りたいと思っているんです。

哲夫 僕らもそこが根っこにあって。プラモデルの技術がすごいわけではないけど、エンターテインメントはわかっている。そこで、エンタメ担当として、プラモデルの楽しさを世に広げていきたいな、と。プロモデラーの方の技術力とかもお借りしながら、広げていきたい。それで5~6年活動してきましたし、今後もそのつもりです。

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プラモの楽しさ伝える「伝道師」


宮脇 吉本プラモデル部は、プラモデルをいかにエンターテイナーとして見せるか、つまり、模型の面白さを“伝道師”として面白く伝えることをされていて、そこがいいですよね。この本の帯に「パーツにヤスリをかけるんじゃない。命をかけるんだ!」と書かれてますけど、僕も現在、大阪芸術大学などで講義をしていて、モノづくりの楽しさを伝えているんです。ヤスリをかける感覚の気持ちよさとかそういうのが伝わると、きっと模型の良さに多くの人が気づくことになると思います。

一方で“作家性のある模型”、それが海洋堂の目指すところ。海洋堂はフィギュアでも原型製作者の名をきちんと入れ込んでいる。つまり、作家性を大事にしているんです。それがポリシー。「模型は作り手のキャンバス。作る人の個性がそこに反映される」。それがいまのフィギュアにもつながる、海洋堂のモノづくりの基本になっています。

哲夫 作家性のあるモノづくりっていう意味では、僕らも活動のなかですごくテーマにしているところで。模型界において、プロモデラーの方々がまだアーティストとして確立されていないのが問題だなと。すごい才能を持った方々なのに、世の中的に認知されていない。アーティストの価値というのが、まだ乗っていない状態なんですよね。だから、僕らがエンタメという部分を活かして、なんとか業界に風穴をあけたいなと思っています。

ちなみに、センムさんが吉本に入るというニュースが流れてから、「これで吉本プラモデル部はいらなくなったな」という声がチラホラ聞こえてくるんですけど、ここはつぶし合いではなく、ぜひ仲良くしていただきたいと思ってます!

宮脇 もちろんです! ぜひライブとかYouTubeとかでコラボしていきましょう! 楽しみにしていますので!

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン

【吉本プラモデル部】
哲夫部長をはじめ、プラモデル好きの芸人やその仲間たちが集まって精力的に活動中。YouTube「吉本プラモデル部チャンネル」も毎日更新し、好評を博している。

【宮脇センム・プロフィール】
宮脇修一(みやわき・しゅういち) 1957年7月1日、大阪府生まれ。1964年、父・宮脇修が模型店として創業した「海洋堂」(大阪府門真市)の経営に幼少のころから参加。1980年代以降は、磨き上げられたその“模型審美眼”で造形作家を束ね、小売り業からメーカーへ転身した海洋堂を牽引。アニメや特撮ヒーローのキャラクターものをはじめ、恐竜などの絶滅生物や現世生物の精巧な造形は、国内外から高い評価を受ける。2000年代初頭には、リアルなフィギュアが入ったオマケ付きお菓子「チョコエッグ」の「日本の動物コレクション」など、社会現象にまでなった「食玩ブーム」を生みだしたことで、「フィギュア」という言葉を一般層にまで広げた。今春には、海洋堂のコレクションを集めた『海洋堂ホビーランド』を門真市内にオープン予定(新型コロナの影響で延期中)。

当記事はラフ&ピースニュースマガジンの提供記事です。

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