神尾楓珠、“イケメン”評価に葛藤「内面や演技を見てほしい」 俳優業のやりがいも語る


●“国宝級イケメン”のフレーズ「ありがたいことですが…」
“国宝級イケメン”として注目されている俳優・神尾楓珠(22)が、4月22日にスタートするABEMAオリジナルドラマ『ブラックシンデレラ』(毎週木曜22:00~)で、ナルシストで完璧な“国宝級イケメン”橘圭吾を演じる。“国宝級イケメン”が“国宝級イケメン”を演じるという、これまでにないハマリ役について本人に尋ねると、「嫌な気はしないですが、どこに行ってもイケメンと言われるんです」と人知れず葛藤もある様子。俳優デビューから約6年。次世代を担う期待の新星は何を思うのか。本音を語ってくれた。

神尾は、2015年の芸能界デビュー以降、映画やドラマ、ミュージックビデオなど、さまざまな話題作に順調に出演を重ねている。端正なルックスとクールな眼差しが印象的で、ファッション雑誌『ViVi』の「NEXT国宝級イケメンランキング」で2020年上半期1位を獲得。以後“国宝級イケメン”と称され、『ブラックシンデレラ』での橘圭吾役も完璧な国宝級イケメンという設定に。

本作は、学園一の美男美女を決めるミスコンを舞台に、ルッキズム=外見主義に立ち向かいながら、夢や恋に奮闘するド平凡な女子高生・神谷愛波(莉子)の“逆襲”ラブストーリー。この物語で、“国宝級イケメン”の神尾が“国宝級イケメン”の橘圭吾を演じるわけだが、神尾は「そう言われることについては、もういいかなと思いますね」と本音を漏らした。

その理由を確かめると、「嫌な気はしないのですが、多用されると困ってしまう。どこに行っても言われるんですよね。ありがたいことなのですが、どうなんだろうなと。結局、そういう認識なんだなって」と、まるで本作のテーマを実感しているかのように見た目で判断されることへの抵抗を告白。俳優である以上、「言いやすいことはわかるのですが、普通に内面や演技を見てほしい。もういいかなと思うのですが、難しいですよね。外見で知ってくれる人もいるので」と、実力でも評価してほしいと切に語る。

その『ブラックシンデレラ』では、これまでにない神尾の姿が堪能できる。ナルシストのキャラクター・橘圭吾は、普段の神尾のイメージとはかなり遠い青年だ。「テンションがかなり高いキャラクターなので、声を張ったり、そこは意識しました。普段の自分とだいぶ違うのですが、酔うとあんな感じみたいで、そこは見どころなのかもしれません(笑)。ただテンションが高いだけでもなく、バランスの取り方も意識したので、本当に違う一面が見られて新鮮だと思います」と自信をのぞかせる。

役と自身の性格的な共通点は「ない」という。「ボケでそういうことを言ったりはしますけど、本気で言ったことはないですね。なのでセリフを日頃から言って、体になじませるようなことはしました」。ナルシスト風のボケは、撮影現場を和ませようとして、気遣いでやることがあるそうで、「気遣い、そうですね。突っ込まれるからよいのですが、スルーされたらヤバい人になる危険もあるんですけど」と笑う。

その気遣いは、『ブラックシンデレラ』の撮影現場でも発揮。「僕が最年長の現場だったので、和ませなくちゃみたいな使命感ですかね。話しやすい空気を作ってあげたかった」と語る神尾。とはいえ、「最初は突っ込まれなかったんですよ。でもめげずに、自分が一番バカになろうとしたので、最初は本当にバカだと思われていたかもしれない(笑)」。その努力が奏功して、最終的には和気あいあいとした撮影現場になったという。

●演技の仕事は「全部が楽しい」 『3年A組』が転機に

このほかに2021年だけで『樹海村』『10年、渋谷をさ迷って-A de cade of roaming-』『裏アカ』『彼女が好きなものは』と4本の出演映画が公開されるなど、いくつもの仕事をこなす注目の若手俳優に成長している。もはや単なるイケメンなだけの俳優ではない。

神尾は、演技の仕事は楽しいと話す。「モデルやバラエティの仕事よりも楽しい。自分じゃない人間になるから新たな発見もありますし、思ったとおりの芝居ができたら、すごくうれしいなと感じることもある。全体的に演じることが楽しいんです。やりがいがあります。違う人間になれること。自分の表現ができること。引き出しが増えていくことも、本当に全部が楽しい」。

それゆえ演じたい役も、出演したいジャンルもない。「それは前々からないんです。自分でこれをやりたいと制限をかけることがもったいないと思うんです。来たものをやり続けていく感じですね」と自身のスタンスを語る。唯一の興味は、ファンタジー系の世界観だ。「能力者のキャラクターには興味があります。現実とは違うものは、いつかやりたいですかね。そもそもアニメやバトルものが好きなんです。憧れがあるみたいで。『呪術廻戦』など今クールは7本もアニメを観ています」。

芝居が楽しいと感じた最初の体験は、日本テレビ系ドラマ『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』(2019)の頃だった。「あの現場、主演の菅田(将暉)さんがすごかったんです。若いのに重みがある。熱量を感じました。仕事が増えたのも『3A』のおかげで、だいぶ俳優としての転機になった作品ですね。共演した萩原利久とはずっと仲がいいですし、いろいろな人と『最近どう?』みたいな連絡を取ったりはします」。当時の共演者間は同志的な関係で、特殊なつながりが今も続いている。「みんな何しているのかなと、いい刺激になります」。

俳優として成長するために日々意識していることがある。「なるべくフラットでいることですね。自分を作りすぎると役が入ってきた時に苦労するんです。自分とのせめぎ合いになるので、いつも空っぽでいたいんです」。その作業は苦ではないという。「もともと引っ込み思案なんです。だから自分を出すことが恥ずかしくて、自分が出ると何もできなくなってしまう。それもあって演じる役にも自分が出ないように、なるべく普段は何も考えないようにしています」と説明し、「おかげで深く悩んで考えることがプライベートでなくなった。そういう意味では人生が楽に、要領がよくなった気がします」と意外な効能も明かす。

人生が楽になるとは、いったいどういうことなのか。この点改めて尋ねると、「芝居がOKなら後はいいかなって、ポジティブに物事を考えられるようになった」という。「人生で嫌なことがあっても、仕事があれば生きていける。極端ですけど、そういう感覚です。学生時代も嫌なことがあったらずっと引きずるタイプでしたが、芝居があればいいと。そう思い始めたのは2年前くらいからです」。つまり『3A』の頃だ。「そうですね。今思えばですけど、ポジティブになりました」と語る。

●当面の目標は「イケメン枠から出ること(笑)」 課題も語る

連続テレビドラマ初主演を飾ったMBS・TBS系ドラマ『左ききのエレン』(2019)も俳優としての転機となった。「演技の幅が広がりました。初主演なので出ずっぱりで、体力がついたということもあります。それをやりきれた実感もありました。達成感も。あの時の役は高校生から20代後半まで年齢幅があり、その違いも役に立ちました」。

一方で今の仕事の課題は、「個性がない」ことだと自己分析。「芝居にクセがない。だから観ている人の印象に残らないのではないかと思っています。さっき言ったように自分を空っぽにしている分、一方ではクセがない感じが出てきているなと自分では思っています」。

あちらを立てればこちらが立たずで、俳優業の難しさも感じる日々だ。「本当に難しい。アプローチの仕方にもよると思うのですが、その人らしい芝居が僕にはない。これは課題だなって思います。それはそれで面白味がないのかなって、難しいんですよね」と真剣な目で語る。打開策もまだないという。「わからないですね。なので焦らずに行くしかないかなと。やっていくうちに、もしかしたらできあがってくるかもしれない」。

模索中の日々だが、「ノープランでいい。先のことを考えすぎると不安にもなります」と冷静だ。そして、当面の目標はある。お察しのように冒頭の「イケメン枠から出ること(笑)」だ。「それでファンの方も増えてうれしいので一概には言えないのですが、個人的にはその枠から出たい。でも出られなかったら出られなかったで、しょうがないとも思います(笑)」。無理に気負わず、自然体で前を向く。“国宝級イケメン”は、次なるステージでどういう表情を見せてくれるのか。大いに期待したい。

■神尾楓珠
1999年1月21日生まれ。東京都出身。2015年、日本テレビ24時間テレビドラマスペシャル『母さん、俺は大丈夫』で俳優デビュー。2017年、映画『兄に愛されすぎて困ってます』でスクリーンデビュー。2019年、MBS・TBS『左ききのエレン』で連続ドラマ初主演を務め、社会現象にもなった日本テレビ『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』など、立て続けに話題作に出演し注目を集める。その後も、ドラマ『ギルティ~この恋は罪ですか?~』(日本テレビ/2020)、『いいね!光源氏くん』(NHK/2020)、映画『私がモテてどうすんだ』(2020)など、数々の映画・ドラマに出演している。

(C)AbemaTV,Inc

当記事はマイナビニュースの提供記事です。

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