最新作『名探偵コナン緋色の弾丸』を担当した女性監督の演出がすごい!

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※画像は劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』公式サイトのキャプチャ

 

2021年4月16日(金)より、いよいよ劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』が公開となります!

『名探偵コナン 緋色の弾丸』では、赤井ファミリーが集結するということで、ますます大きな注目を浴びている作品ですが、今回は監督を務める永岡智佳(ながおか ちか)さんに注目。

これまでに手がけた「名探偵コナン」シリーズから、その他の話題作まで、永岡智佳監督が参加した作品を振り返ってみたいと思います。

 

 

永岡智佳監督とは?

劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』で監督を務める永岡智佳監督。「劇場版名探偵コナン」シリーズの監督を担当するのは、前作『名探偵コナン 紺青の拳』に続いて2作目であり、歴代の監督の中でも唯一の女性監督ということでも話題になりました。

そんな『名探偵コナン 紺青の拳』は、興行収入93.7億円の大ヒットを記録、歴代シリーズNo.1を記録したほか、邦画における女性監督作品としても実写作品含めてNo.1の記録を残しました

そんな永岡監督は、以前から『名探偵コナン』のTVアニメシリーズや劇場版シリーズに、制作・演出・助監督として関わっています。
「名探偵コナン」シリーズへの関わりが長いということも往年のコナンファンとしては信頼できる印象がありますが、永岡監督自身、子供の頃から原作漫画である「名探偵コナン」シリーズを集めていたということで、なお安心に足る部分ではないでしょうか。

 

『名探偵コナン 紺青の拳』の“あれ”も!?気が利いた演出の数々

そんな『名探偵コナン』のことを人並み以上に知り尽くしている永岡監督の特徴といえば、気が利いた演出の数々です。その多くを体験できるのに最適な作品は、やはり自身初の監督作となった『名探偵コナン 紺青の拳』ではないでしょうか。

 

かつて東京・デジタルハリウッド大学の公開講座に登壇した際に、同作の演出についていくつか語っています。
『名探偵コナン 紺青の拳』は、鈴木園子がキーキャラクターの一人となる映画でしたが、そんな園子に関するある演出に一役買ったのは、ほかでもない永岡監督。その演出というのが、映画のクライマックスで園子がシリーズで初めて前髪を下ろすというシーン。このシーンは永岡監督の強い希望により実現したシーンだったことが明かされており、シリーズ初ということで原作者の青山剛昌先生にも正式に許可を取ったうえで盛り込まれたとか。

また、怪盗キッドに関しても特徴的だったのが、日光との対比の演出。本作は何度か昼夜を繰り返しますが、怪盗キッドを“ヴァンパイア”になぞらえて、陽が差す夕陽のシーンでは窮地に陥り、一方で月が昇る夜のシーンでは回復するかのごとく活躍シーンが描かれるなど、情景との組み合わせにも一捻り加えているそうです。

 

実はあの映画のあのシーンも担当していた?

永岡さんは、監督として「劇場版名探偵コナン」シリーズを手がける以前から、演出として多くの作品に携わってきました。はじめて演出としてクレジットされたのは2013年公開の『名探偵コナン 絶海の探偵』。それ以降、助監督を務めた2017年の『名探偵コナン から紅の恋歌』まで、毎年演出として「劇場版名探偵コナン」シリーズを支えてきました。

 

2016年公開の『名探偵コナン 純黒の悪夢』でも、冒頭のカーチェイスシーンを担当していたことが2017年に開催されたAnimeJapanの企画『Production Works Gallery』で明かされています。
20作目という記念すべきアニバーサリー作品を、一瞬で特別な作品になると予感させる派手な演出で彩ってくれました。

 

観直しておきたい永岡監督の参加作品

前述の『名探偵コナン 紺青の拳』『名探偵コナン 純黒の悪夢』は、ぜひ最新作の予習として鑑賞しておきたいところですが、実は永岡監督が参加していたのは劇場版だけではありません。いくつかのTVシリーズにも参加しているので、それも併せておすすめします。

名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件~史上最悪の2日間~

2014年にテレビスペシャルとして放送された特別版『名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件~史上最悪の2日間~』にも永岡さんは参加しています。当時は演出として、しかも単独ではないのですが、山本康一郎さんと矢野孝典さんと共に制作陣に名前を連ねています。

本作は金曜ロードショーの枠で放送されたということもあり、コナンが記憶喪失に陥ってしまったうえに犯人によって連れ去られてしまったり、灰原哀が阿笠博士や毛利小五郎とバディを組んで活躍したりと珍しい演出が多数盛り込まれています。

ちなみに、堺雅人さん主演の映画『鍵泥棒のメソッド』(2012)とのコラボ企画にもなっていて、『鍵泥棒のメソッド』の登場人物がアニメキャラクターとなって登場しているというのも面白いポイントです。

 

幕末維新ミステリーツアー(山口編/萩編)

通常のTV放送回に参加したのが、891話の『幕末維新ミステリーツアー(山口編)』と続く892話の『幕末維新ミステリーツアー(萩編)』の前後編。小五郎が「家宝を譲りたい」という手紙を受け取ったことをきっかけに、コナンや蘭とともに山口県を訪れるというエピソードです。本作で永岡さんは絵コンテを担当しています。

原作にはないTVアニメオリジナルのエピソードですが、数多くの実在の観光地を巡ったり、ゲストキャラクターとして山口県のゆるキャラ“萩にゃん”が登場したりと、いつもとは一味違った内容となっています。

 

 

コナンだけじゃない!あのアニメの制作にも参加

そして、永岡智佳さんが担当していたのは、「名探偵コナン」シリーズだけではありません。そのほかの数多くの人気作品にも参加しています。

銀魂

パロディやナンセンスギャグでも大人気となっていて、『名探偵コナン』とはまったく毛色の違うあの「銀魂」シリーズでも永岡さんは絵コンテや演出を担当していました。

本シリーズで永岡さんは、ギャグだけでなくシリアスなエピソードでもその才能を発揮。

シリーズ第3期となる『銀魂゜』から参加すると、演出と絵コンテのどちらも担当。そんなエピソードのひとつが第282話『フェニックスは何度も蘇る』。本作はホラー演出を交えた特殊なエピソードで、いつもと違った不穏な雰囲気も混じった観ごたえのある作品になっています。

そして、屈指のシリアス回である第308話『鬼が哭いた日』も永岡さんが演出・絵コンテを担当した回。セリフの多い『銀魂』の中では異様なほどセリフが少なく、サブタイトルの出し方などの演出の妙は、歴代屈指の神回ともされています。

 

劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEキングダム

名探偵コナン以外で劇場版の監督を務めたのが、“うた☆プリ”の愛称でおなじみのメディアミックス作品『うたのプリンスさまっ♪』初となる映画作品『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEキングダム』です。

映画といってもこの作品は、もはやコンサートライブ。劇中に登場するアイドルたちが勢揃いして、歌にダンスにと、観ている人をライブ空間へと誘います。
まさに演出として活躍した永岡さんの力がふんだんに活かされているのか、アニメーションを使ってどう実際のライブのように見せるのか、アニメーションだからこそできる現実では再現が難しい演出のバランスが絶妙。思わず声援を送りたくなるような臨場感が味わえます。

 

「名探偵コナン」シリーズだけでなく、まったく違うジャンルの作品でも爪痕を残していることからも、永岡監督の多彩な実力が垣間見られるのではないでしょうか。そんな永岡監督にとって二度目となる「劇場版名探偵コナン」シリーズ、劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』が満を持しての公開ということで、その仕上がりはどんなものなのか、これまでの作品と比較しながら観ても面白そうです。

WRITER

  • ネジムラ89
  •        

  • 缶バッジ販売専門店「カンバーバッチ」のオーナー兼アニメ映画ライター。アニメ映画情報マガジン「読むと アニメ映画 知識が結構増えるラブレター」をnoteにて配信中。その他いろんなとこでアニメ映画話を執筆中。古今東西関係なくアニメ映画を中心とした有益な情報を多くの人に提供できるようにやっていきます。

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