水原希子×さとうほなみ、すべてをさらけ出した撮影に「撮り終わったとき、すごく泣いた」<Netflix映画『彼女』対談インタビュー>

 

モデルで俳優の水原希子さんと、バンド『ゲスの極み乙女。』のドラマーで近年では俳優としても活躍中のさとうほなみさんによるW主演作Netflix映画『彼女』が、4月15日(木)よりNetflixにて全世界同時独占配信されます。

本作は、中村珍さんによるコミック『羣青(ぐんじょう)』をもとに、廣木隆一監督が実写映画化。
裕福な暮らしと引き換えに、夫から家庭内暴力を受けていた七恵(さとうほなみ)を救うべく、高校時代から七恵を慕っていたレイ(水原希子)が、その夫を殺し、ふたりでそのまま逃避行に出る物語です。

めるもでは、水原さん&さとうさんに単独インタビューを実施、心揺さぶる本作の出演に向けた思いや、最近のおふたりの美容事情まで、たくさん語っていただきました!

 

 

――ふたりの愛と心の解放を描いていくような物語で、とても惹かれました。難しい役だったと思いますが、オファーを受けるにあたり、躊躇はなかったのでしょうか?

水原希子:私に関しては「躊躇」という言葉が正しいかはわからないんですけど、かなり覚悟がいる作品だったかなと思います。というのも、これまで役者の仕事をやっていても、ここまで自分の感情をむき出しにする役はなかなかなくて。私が演じたレイは、感情の起伏がめちゃくちゃ激しくて、全部放出しなきゃいけないので、そういう意味ではすごいメンタルになるだろうな……と思っていました。けれど、自分としては、役者としてここまでさらけ出せる作品にもなかなか出会えないので、やってみたいなと思ったんです。

 

――水原さんは、こうして取材をしていてもパブリックイメージでも、ハッピーオーラにあふれている方なので、レイはご自身の真逆ともいえる役だと思います。撮影期間中は、プライベートやオフの間にもレイの影響があったりしましたか?

水原希子:そうですね。最初は役を引きずっていたというか、引っ張られていました。けれど『彼女』の世界はどんどん過酷になっていくので、途中からちょっと自分も開放しないと、逆にそっちに行けないな、というときも出てきたんです。たまには思いっきり笑ったり、素の自分を出すことによってレイの世界に行ける、みたいなものを感じた瞬間もありました。だから『彼女』に出演したことで、すごくいろいろな発見がありました。役と向き合うことで、その世界にガーっと引き込まれていくこともあると思うんですけど、場合によってはその逆もすごい大事なのかな、と思いました。

 

――さとうさんは、オファーを受けていかがでしたか?

さとうほなみ:私はもともと原作のファンだったんです。「この作品をできたらいいな」とずっと思っていたので、躊躇はありませんでした。ただ、一番最初のホン読みの時は、どういう演技になるのかがまったく見えなくて(苦笑)。ちょっと不安はありましたけど、撮りはじめてしまえばストーリーのまま進んでいったので、不安はだいぶ取り除かれていきましたね。

水原希子:そうね、順撮りだったしね。

さとうほなみ:うんうん! 順撮りは気持ちを作るうえで大きかったかな、と思います。

 

――「さらけ出す」作品において、表現上、特に苦労したシーンやタイミングなど、どのあたりにありましたか?

水原希子:ええー(悩)! レイは七恵と出会ってから、本当に道をガガッと踏み外していくので……。レイにとってはすごく大きな決意をした、人生をかけたことなので、最初から最後まで、七恵と出会ってからは本当に気が抜けなかったです。「ここが」というシーン……、本当に色々ありますね。全部と言えば全部ですし。

すごく難しかったのは、七恵の夫を殺してふたりで逃げてホテルに到着した後、お風呂に入るシーンです。とにかく苦戦しました。台詞もすごく難しかったし、感情の持っていき方にすごく悩みましたし。緊張していたのもあったから、苦戦して、すごい悔しくて。……撮り終わったとき、すごく泣きました(笑)。

 

――なんと、そうだったんですか。撮り終わった後に。

水原希子:そうですね。苦しくて当たり前のシーンだとは思うんですけど。やっぱりお芝居って本当に、何が正しいという答えもないので、正直、不安で仕方がないという状態では常にありました。でも、そういう気持ちも、本当に思いっきりぶつけていい現場だったし、監督も役者ファーストで、いつもスッと心に寄り添ってくれるような距離感でいてくださったんです。すごく不安なときや、「これ」というときは、監督をずーっと見つめていて。見ていると、ホッとする気持ちが出てきて、泣きそうになったりしたので、わけがわからないメンタルでした。

あと、もうひとつ苦労した点でいうと、『彼女』はロードムービーなので、車やバイクを運転するシーンがあったんです。なので、私この作品のために免許を取りました! 初心者だったにも関わらず、感情的だったりすごく切羽詰まった状態で運転したりしなきゃいけなくて。そういう意味では、周りをすごいヒヤヒヤさせたんじゃないかなと思います。きっと、ほなみさんも(笑)。

さとうほなみ:べらぼうにヒヤヒヤしてましたね(笑)!

水原希子:バイクのシーンなんて、そろそろカメラマンさんを轢いちゃうんじゃないか、という距離だったから、怖かった~。

さとうほなみ:そうそう。カット数を割らないで、アングルも本当にリアルなところを狙っていってたので、そういう意味では、すごい距離感の戦いでした。

 

――先ほど水原さんがお話されたお風呂場でのシーン、さとうさんにとっても苦戦したシーンでしたか? 前半の核となる場面に思います。

さとうほなみ:お風呂場のシーンは、自分が「夫を殺してほしい」というお願いを本当にやってくれたんだ、と七恵が自覚するシーンなんですよね。私自身も、そこは感情が「ウワーっ!」となっていました。本番の直前まで、ずっと廣木監督と話していましたし……。「今どういう気持ち?」、「本当にいたたまれない」みたいな話を、ずっと。本番を1回撮ってからも話して、希子ちゃんを入れて三人でも話して、もう1回ホン読みをしたり。

水原希子:そうだ、やったねえ。

さとうほなみ:楽屋でホン読みをして、「その気持ちのまま行こう」とやらせてもらって。役者のことを考えてくれる監督だったのでできたことだと思いますし。そう考えると、本当に廣木監督に助けていただいたな、と思いました。

 

――廣木監督とは撮影後、改めてお話されましたか?

水原希子:ゼロ号試写のときに、お話しました。撮っているときは、私たちにはどういうふうな画になっているのかがわからないですし、自分たちの役を演じるので精一杯という状態だったので、終わってからはふたりして「大丈夫かな?」、「もうわかんない、わかんない」、みたいな感じで。

さとうほなみ:そうだよね、うんうん。

水原希子:それで、完成作を観たとき、あまりにもストーリーがすさまじすぎて……。もちろん、すごく美しいですし、映画として素晴らしいんですけど、客観的にはまだ観られなくて。そのときも、ふたりで「大丈夫かな?」、「わかんない」と言い合って、まだ撮影中の状態のまま続いている感じだったんです。そうしたら監督が来て、「いや、もう本当によかったよ、よかったよ」と言ってくれたんです。「ふたりが頑張ってくれたのが、本当にそのまま全部映って、こういうものに仕上がって本当に感謝している」って。

さとうほなみ:うん、うん。なんか感謝していただいていました。こちらこそ、なんですけどね。

 

水原希子:そう、こちらこそなんですけどね! すごく嬉しい気持ちと、ちょっとこっぱずかしくもあって。なんかそういう甘酸っぱい感じでした(笑)。
さとうほなみ:そうだよね、甘酸っぱい! 私、撮り終わってちょっとしてから、監督にお会いする機会があったんです。そのときに、ラストの朝日のシーンについて「ホントにかわいい」と監督が言って下さっていたんです。それはどういう「かわいい」なのか、私はわからなくて。だから「何だろうなあ」と思っていたんですけど、出来上がった作品を観たら、「あ、レイと七恵がかわいいという言葉は、なんかわかるなあ」と思って。いろいろ経てふたりでたどり着いた場所で、無垢な状態だったよね。

水原希子:そうそうそう。

さとうほなみ:全部さらけ出した状態で、自分たちが本当にゼロの、何も着飾っていない状態でいるふたりが、あの朝日の中にいて。「ああ、これがかわいいい、という言葉になったんだなあ」と、理解しましたね。

 

――本当に、忘れがたいシーンになっていました。たくさん撮影エピソードをお話いただき、ありがとうございました! 最後に、今回の記事は『めるも』という趣味女子メディアで掲載されますので、最近のおふたりの美容系でハマっていることなど、ぜひ同世代の読者にシェアしてください。

水原希子:私は、サウナです! 2年前くらいからハマっているんですよ。美容法というよりは健康法かも(笑)。最近行けていないんですけど、以前は週2~3回はなるべく行くようにしていて。水風呂に入るのがマストで、サウナに入って、水風呂に入って、休憩までがワンセットで、最低でも3セットやるんです。そうすると、免疫力がすごく高まるのと自律神経が整います。精神的に疲れているときや、体が疲れたときに行って、自律神経を整えています。サウナの後は汗をいっぱいかいて乾燥してしまうので、必ずフェイスマスクもしています。

 

――サウナは、美容にも健康にも本当にいいらしいですね。

水原希子:いいと思います! 水もいっぱい飲みますし、肌の血色もすごくよくなるので、自分としては美容法につながっています。あと、最近パーソナルトレーニングにようやく行きはじめました。週1回行って、お尻をメインにトレーニングしています。

さとうほなみ:美尻、欲しいよね。

水原希子:美尻、目指しています(笑)。ほなみさんは?

さとうほなみ:私……全然、美容法がない(笑)。絶対『めるも』の読者に共感してもらえない気がしますよ……絶対に参考にならないんですけど、自分自身がべらぼうにお酒を好むので、肝臓の薬だけは欠かさず飲んでいます(笑)。

水原希子:ふたりして健康法だね(笑)。

 

――(笑)。ちなみに、さとうさんはどんなお酒がお好みなんですか?

さとうほなみ:私は何でも好きですが、自宅でひとりでワインを飲んでいるんですよ。

水原希子:毎日?

さとうほなみ:うん。

水原希子:すごーい!

さとうほなみ:よくないよね、よくないのはわかってるの。サウナも行ったほうがいいよね……。

水原希子:そうね(笑)、どっちもやれたらよさそうだよね!

 

取材・文:赤山恭子、写真:iwa
ヘアメイク:SHIRAISHI RIE、スタイリスト:OGURA MASAKO<水原希子>
ヘアメイク:NONAKA MAKIKO、スタイリスト:ICHINOSAWA YUDAI(TEN10)<さとうほなみ>

 

Netflix映画『彼女』は2021年4月15日(木)、Netflixにて全世界同時独占配信。

キャスト:水原希子、さとうほなみ、鈴木杏、田中哲司、真木よう子 ほか
公式サイト:netflix.com/彼女

WRITER

  • 赤山恭子
  •        

  • エンタメ雑誌編集部に勤務後、ハリウッド映画の版権を買い付け日本国内で販売するディストリビューターを経て、フリーの映画/エンタメライターに。現在は、監督・俳優のインタビューを中心に、現場取材、映画紹介コーナーほかも担当。相手の心に寄り添い、時に突っ込みながら深めてゆくインタビューが持ち味。

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